杉浦タツト

普段は歌を作ったり歌ったりしている人で絵を描いたり文を書いたり。ツイッターの方も覗いてみてくださいね!よろしくお願いします!キノマグネッツ所属

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最近の記事

北初富HandWiredGarageコンピレーションアルバム「周回軌道の遭遇」ライナーノーツ

はじめに千葉県鎌ケ谷市にある北初富HandWiredGarageというライブハウス兼レコーディングスタジオには、実に多彩な才能が集まる。今回のアルバムはそんな才能たちの描く軌道が遭遇した正にその瞬間を保存した、記録のような芸術である。 私も参加したこのアルバムの解説をしようと思う。 1.木漏れ日/Koori ichi shinichiガットギターの音のみで構成された、1分に満たないこの曲は意味を持たないようでいて、実はとても大切なものを内包している。普遍的な人の優しさや希望

    • 名作保証!勇者ヤマダくん

      はじめに皆さんは勇者ヤマダくんというスマホゲームをご存知でしょうか。 洗練された音楽センスに基づきボイスが多用されたBGMで人々を魅了し、これまた洗練されたドット絵で独特の世界をつくりだし、なにより30代のおじさんが女子高生に恋をするはちゃめちゃストーリーをしっかりと筋道立てて作り込んだ、そんなスマホゲームがかつて存在していました。 このゲームの最大の特徴は直感一筆書きダンジョンです。これがとにかく面白い。ぜひぜひ公式サイトをチェックしてみてください!! http://www

      • 「ひみつ」

        • 「頑張る」という言葉

          ツイッターは気楽だ。だらだらと短くまとめられた気分達を、誰に気を使うこともなく見ることができる。楽しかったことや悲しかったことや今考えてることを、自分勝手にみんなつぶやいている空間。そんなところだから時々、凄く心に残る一言なども見られたりする。 この前「頑張るって薄っぺらい言葉だから、あまり使いたくないけど頑張るしかないなぁ。」とつぶやいていた友人がいた。これを見たときに感じた違和感というかなんというか、例えようのないモヤモヤがいつまでも心の中を支配している。使い手、受け手

          とっておけよ、諸々。

          机の一番下の引き出し。滅多に開けない引き出し。特に必要としていない引き出し。中にあるものはあるのだかないのだか、どっちにしろ確認もしないので極めてあやふやなまま、しかし確実にあるものはあったりないものはなかったりする。 何ヶ月ぶり、下手したら何年かぶりにその引き出しを開けた。特に用事があるわけでもなかったけど、ただ、なんとなく。みてみるとまず一番上に大判の教科書が横たわっていた。高校では美術を取らなかったから、多分これは中学の頃の美術の教科書。それを退けるとある程度整頓して冊

          とっておけよ、諸々。

          薄情そうな、街灯

          最後に月を見たのはいつですか?最後に星を見たのはいつですか?これは言われて思い出せなくても無理のないことだろう。現代社会においてそんな者たちの明かりに頼らなくても、あなたの顔が見えるし、道に迷うことはない。途切れなく、しかし妙に間隔を空けて並んでいる街灯は、夜に煌々と光る。照らしているのなんかほんの一部でしかないくせに、我が物顔で光っている。そんな街灯たちがしゃしゃり出てくるから気弱な月や星達はしづかにだまって空に浮かんでいるだけだ。それどころか小さな星たちはとっても控えめだ

          薄情そうな、街灯

          自分的な、新しい日

          もうだいぶ長いこと、絵を描いたり文を書いたりギターを引っ掻いたりすることができていなかった。正確にはそのようなものを全くやっていなかったわけではないのだが、時間を惜しむことなくたっぷりつかってやることがこの数ヶ月本当に出来なかった。学校が忙しすぎたのだ。 いやぁしかし、やりたいことが好きなだけやれるというのはいい。心が安らぐ。テスト明けに見た午後3時半の空はそれはそれは綺麗に見えた。感じなかった空気の匂いまで感じたりなんかして、全てが新しく、形容しがたい程に尊い。ぼくが世界

          自分的な、新しい日

          カレーの日は早帰り

          少し楽しみだから、早帰り。ちょっと疲れた1日だったから、早帰り。カレーの匂いはいつも僕を陽気に誘うのだ。 #カレー #夕暮れ #キャッチコピー

          カレーの日は早帰り

          うちのワガママなカメ

          獣は怖い小さい頃からハムスターとか犬とかいった類の毛の生えた動物がぼくはどうも苦手だ。吠えるし、なんか本気出したら強そうだし、逃げたら追っかけてきそうだ。多分ちゃんと付き合っていけば、それはそれは可愛いく思うのかもしれないが、怖いもんは怖いのだ。 小学二年生のときなどはひどかった。チワワを飼っている友人の家に遊びに行って、ぼくは面食らってしまった。まーとにかく小さい癖によく吠える。キャンキャン吠える。歯なんかもう剥き出しだ。そして奴は僕を見つけるなり飛びついてきた。もちろん

          うちのワガママなカメ

          レインボーサンダー!!(クロマニヨンズライブレポート11/3LIQUIDROOM)

          歪んだ現代社会に虹色のイカヅチを振りかざせ!いくぜ、ロックンロール! ということで、今年もクロマニヨンズのツアーが始まった。今回ぼくが参戦したのは4日目のLIQUIDROOMでのライブだ。 開場前から観客のテンションは上がりっぱなしで、前説をする人(椎名さん)が出てきたときはもう凄まじかった。会場が一気に湧き上がる。そしてその後にクロマニヨンズが登場すると引き寄せられるようにステージの近くに人が密集する。そこから繰り出されるレインボーサンダーに痺れっぱなしのひと時だった。 去

          レインボーサンダー!!(クロマニヨンズライブレポート11/3LIQUIDROOM)

          学級日誌レジスタンス

          うちの学校は、専門学校のくせにちゃんとクラス分けされている。クラスがあるということはその他の諸々クラス運営に関わるものがあるということで、例に漏れず学級日誌が存在する。そしてこれまた例に漏れず、学級日誌は不運にも週番になってしまったものが書く決まりになっていた。 高校まではぼくはこの学級日誌というものがたまらなく好きだった。大体の学級日誌には今日の感想を書く欄があり、自分の書く番になった時他の人が何を書いているかを見るのが楽しみだったのだ。担任がちゃんと目を通してコメントを残

          学級日誌レジスタンス

          ツアーグッズの魔力

          最近「尊い」という言葉が街に溢れている。女性がアイドルやキャラクターに向かって発したものだったり、美しいものを見たときに単純にそう思ったり、SNSを中心に公用語として用いられているようだ。この言葉自体あまりピンとこないし、多分自分が使うこともないだろうと思っていたのだが、それは間違いであった。 昨日、クロマニヨンズのツアーが始まった。ツアーが始まったのでツアーグッズも情報が解禁され販売されている。ぼくも来週に観に行くので大変気になるところであり、ツイッターでライブに行っ

          ツアーグッズの魔力

          なんかいいことやれたらいいな

          今日もしっかり勉強して、ご飯食べて、お風呂に入る。そして、好きな人達と好きなことを話す。いつも変わらないけど、いつも満足している日常。だけど完璧に満足しているわけじゃなくて、僕はいつだってやりたいことがたくさんあって困るし、心が豊かになるものを探している。それは本であったり音楽であったり絵であったりするんだけど、時々ちょっと不安になったりする。 僕は一体何になりたいんだろう。一応のところ「理学療法士」というものになって人の健康にひいては幸せに関わりたいという目標はあるものの、

          なんかいいことやれたらいいな

          ライブ前日の色彩

          ぼくは明日、ライブを演る。 およそ普段の自分には似合わないステージの上で、いくつもの光はぼくとぼくのギターだけを照らし、来てくれたお客さんと向き合い自分の作った歌を聞いてもらう。それはもう最高に緊張するし、最高に楽しいひとときだろう。でも失敗するんじゃないかとか、受け入れてもらえないんじゃないか、なんて不安も同時に抱えている。 この気持ちたちが全部混ざって、今のぼくの心は何色をしているんだろう。ただのイメージでしかないんだけど、なんとなーくそれは透明な紫なんじゃないかなと思う

          ライブ前日の色彩

          オトナな世界への憧れ

          ぼくはまだ18歳だ。18歳だから酒飲めないし、タバコ吸えない。法律で縛られちゃってるからしょうがない。まああと2年待てば自動的に飲んで吸えるようになるからいいんだけど、こんな寒い日にはオトナな世界への想いを馳せずにはいられない。 だいたい大人っていうのはズルいのだ。殆どの制限を受けない自分たちだけの世界や楽しみをたくさん隠し持っている。大人が飲むお酒は大変美味しそうに見えるし、おつまみなんかもきっと美味しいに違いない。それで時々タバコを吸ってクールにキメたりするんだから、本当

          オトナな世界への憧れ

          真夏のわすれもの

          今年の10月ときたらそれはもう目まぐるしかった。 例年ならこの月になるくらいにはパーカーのぬくもりが気持ちいいくらいの気候のはずだ。それなのに。 2018年10月1日、ぼくは半そでに七分丈のジーパンといういでたちだった。 なぜならばこの日の気温は30度を超していたからだ。立派な真夏日である。えっおかしくないか今秋だぜ?それなのに「真夏日」?とかなり混乱しつつ周りを観察してみた。 季節感のない小学生でも普段の10月ならそんな薄着はしないだろう。だがこの日ばかりは老いも若きも皆

          真夏のわすれもの