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憎めない敵役のいるBL小説「ビッグアップル(빅 애플)」

以前にビッグアップルの記事を公開しましたが今回は小説版を見ていきます。
小説1巻は漫画版と同じです。ユルゲンが龍を継承するまで。
小説の2巻はニューヨーク領主となったユルゲンの支配下のニューヨークが舞台です。
ESP暴走事件が起こり、ヨアヒムとエスパー、風術師は任務に当たります。
ESPによる殺人事件の犯人を始末した日の帰り道、襲われている男を助けて部屋に泊めてやります。
翌日、男は消えてしまいます。
そんな折、騎士団長ロバートに昼食を買いに出た先で会ったヨアヒムは路地裏に連れ込まれキスをされてしまいます。

騎士団長のロバート。火炎魔法の使い手


そしてユルゲンの家に行った夜、ユルゲンの元を男が訪ねてきます。その男はヨアヒムが助けた男を襲っていた男、賢者でした。
賢者はサハラから逃げ出した大魔法師を追っていること、ユルゲンの力を借りたいことを伝えます。
しかし、領主としてユルゲンは不干渉を伝えます。しかし賢者は粘り絶えずユルゲンを訪ねます。
ユルゲンと思うように時間の取れないヨアヒムの前に再びロバートが現れ路地裏連れ込まれたヨアヒムは愛撫され、イかされてしまいます。
ESP暴走が大魔法師の影響であることをつかんだ秘密組織は領主の正体と大魔法師の始末、そしてエスパーたちESPをロックすることを命令します。
ところがヨアヒムの前にロバートと共に大魔法師が現れ、自分を助けたヨアヒムはいい人で、ロバートもいい人と言っていると言い仲間に誘います。
なんとか二人を振り切ったですがESP暴走事件が起こり、始末のため、ヨアヒムを現場に派遣します。
大怪我を負いながら事件を止めたヨアヒムは病院に運ばれます。
ユルゲンには知られたくないと思うヨアヒムの前にユルゲンが現れ、ヨアヒムが大魔法師と接触していたことを知っていることを告げて問題解決に領主として乗り出すことを告げます。
ユルゲンを助けたいヨアヒムはロバートに援助を求め、ロバートは応じます。
実は裏にロシア司教の力が働いていて、大魔法師を使い世界を破滅させることが狙いと知ったヨアヒムはユルゲン、司教、賢者、大魔法師の会談場所にロバートと共に乗り込み大魔法師に銃を向けます。
しかしロバートに阻止をされ、龍殺しの力を持つことを明かしたロバートがユルゲンを狙います。
裏切られたと思ったヨアヒムでしたがその隙をついた司教が呪文をかけ、大魔法師が暴走しニューヨークが壊滅寸前に。
逃げる司教をヨアヒムは撃とうとしますが、ロバートから彼がバリアを張っていること、バリアを剥いだら4秒で再びバリアが張れること、そしてバリアはロバートの剣で破れると告げられます。
バリアを破ったロバートにすぐに狙撃したヨアヒムは司教を倒しますが暴走は賢者の手でも止まりません。
ついにユルゲンが動きますが、龍が力を使うと中間媒体のヨアヒムに影響が出ます。
大魔法師に力を奪われながらもユルゲンは龍の力で大魔法師倒します。
建物が倒壊する中、迎えのヘリに向かうロバートがユルゲンに忠告します。
ヨアヒムの感度が良すぎて危うく入れてしまうところだったと。
これに怒ったユルゲンはヨアヒムと共に脱出するとお仕置きをするのでした。

憎めない男ロバート

実はロバートは小説の1巻の頃からヨアヒムを度々助けています。
漫画ではユルゲンが助けたことになっている下水のシーンも小説ではロバートに助けられ、ユルゲンの嫉妬を買っています。
ロバートはヨアヒムの腕を買っていて自分の元へと誘っています。
小説1巻でも突然変異のユルゲンが龍を継承するための方法をユルゲンとヨアヒムに教えています。(漫画ではヨアヒムのみに伝えていた)
2巻ではロバートはユルゲンの命を狙いつつも最後はヨアヒムに手を貸すという部分で憎めない立ち位置を築きます。
読者はロバートに振り回されるユルゲンとヨアヒムを見て、続きが欲しくなる終わり方をしているのです。

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