ペンネーム:スイス
先週はジョージが死んだ。あいつと出会ったのは、公園で遊んでる子供にひっついたまま辿り着いた家だった。あいつは子供の血が大好きだった。特に腕の血が好きだった。でも、あいつは狙う子供を間違えた。その子供の親は電撃ラケットを持っていた。あいつはその餌食になった。
昨日はタケルが死んだ。あいつは外が好きだった。いつもアクロバティックな飛び方をして、みんなから羨ましがられていた。だが、ちょっと油断した隙に車の窓に激突した。ほんとに一瞬だった。
そして今日はシェリーが死んだ。彼女は俺の大切な妹だった。小さい頃から飛ぶのが下手くそで世話のかかる奴だった。シェリーは蜘蛛の巣に引っかかって食べられた。俺らが血を吸うように蜘蛛も生きるために俺たちを食べる。
これを読んでる人間ども。どうか俺たちを殺さないで欲しい。俺たちに血を吸わせてくれ。お願いだ。
誰かに見られている。夜になると食器が落ちたり、ノックの音がする。ひどいときにはインターホンが鳴る。ワンルームなのに、常に誰かがいる気配がする。
あいつは私のことを見下している。そう言われたわけではない。でも、そういう目で見てきた。あの人は、醜い私を見て笑っている。実際に笑っているわけではないが私には分かる。外の世界には私のことを嘲笑う人で溢れかえっている。
私は幼少期から学校でいじめを受けていた。人当たりがいい方だと思うし、明るい性格ではあると思う。でも、少し慣れてくるとみんな冷たくなる。というより、みんな私を見下してくる。それが本当に苦しい。なんで私だけこんな思いをしているのだろうか。そう考えながら、この間もらった薬を酒で流し込んだ。