見出し画像

ネガティブ法やスロートレーニングは意味が無い!?筋トレ情報の更新

トレーニングを始めて数ヶ月経過してくると

こう言ったトレーニング常識や

トレーニング方法を

耳にする事が増えるかと思います。

★トレーニングはゆっくりやった方が良い

★完全に追い込む必要がある

★筋肉の伸長を意識するネガティブ法が良い

などなど。。。


どれもそれっぽい事を言っていますが、

これ実は科学的に逆の事を提唱しているものがあります。

今回の記事は、

これらの『トレーニング常識』を

少し思考を柔らかくし、視野を広げる事で

あなたの選択肢を増やすものになります!



ネガティブトレーニングだけが正義では無い

トレーニングには、

筋肉が伸びながら

力を発揮するネガティブ(遠心性)トレーニング
と、

筋肉が縮みながら

力を発揮するポジティブ(求心性)トレーニングの2種類があります。

※ダンベルカールで言うと
ポジティブは上げる(肘を曲げる)局面で、
ネガティブはダンベルを下ろす(肘を伸ばす)局面です。

トレーニングを始めて数か月経つと

「筋肉を伸ばしながら負荷をかけるネガティブトレーニングの方が効果が高い」

と言う情報を聞く様になりますよね。

しかし!

このネガティブトレーニングを

否定する科学的根拠が出てきてます!

ネガティブとポジティブに有意差は無いかも

2017年、ネガティブトレーニングと

ポジティブトレーニングで

どのような差が出るかを検証(MRI・超音波)した研究があります。

結論、両者共に効果はあるものの、有意差は無い

という事がわかりました。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27638040/

エキセントリックな運動: 生理学的特徴と急性反応

ジェイミー・ダグラス12サイモン・ピアソン34アンガス・ロス5マイク・マクギガン36


重要なのは筋ボリューム

「筋肥大にオールアウトは必須ですか?」

この様なご質問をよくいただきますが、

『どちらでも無いが、最も重要なのは筋ボリューム』

というのが結論です。

たしかに、

どのサイト、教科書、トレーナーに聞いても

8回~12回がギリギリ扱える重さを推奨されていますが、

近年、それよりも重要なのが筋ボリューム(総負荷量)だと述べる研究論文が増えてきています。

※筋ボリューム(総負荷量)とは、
重要(㎏)×レップ数×セット数
の合計の事で、
例えば、50㎏を10回×3セット実施した場合、
50㎏×10回×3セットで
筋ボリュームは1,500となります。

筋ボリューム(総負荷量)について

詳しくはこちらをご覧ください♪


週当たりの理想レップ回数

筋ボリュームは数値化出来ますが、

週にどの程度の量が必要なのか。

まずは、週当たりの理想レップ回数!

(一部位につき)

結論、

1週間で120~210レップ(回)

胸トレの具体例として、

ベンチプレス 12回×5セット=60回

ダンベルフライ 15回×3セット=45回

これで計105回

これだけのメニューでも週に2回実施すれば

週当たり合計210回となります。

週当たりの理想セット数

週当たりの理想セット数は、

5セット~23セットです。

仮に週に2回トレーニングをする場合は、

1回(1日)あたり11.5セットの実施が

好ましいとなります!

初心者の方は週に23セットとは言わず、週10セット等でも良いでしょう♪


当然ですが、

闇雲に回数やセット数をこなしても

非効率的という事ですね!


ゆっくり行うスロートレーニングも非効率

だいたいどこのジムでも

「ゆっくり挙げて、ゆっくり降ろす」

をベースとして指導している所がほとんどですよね。


この「ゆっくり」に適しているのは

下記の様な方々と言えます。

■トレーニング初心者

■ご年配の方

■怪我明けの方


逆を言えば上記に当てはまらない場合は、

ゆっくりではなく、

一定以上の速さが求められる可能性があります。

根拠となるデータはこちらです。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11710656/

座りがちな人の筋力と有酸素能力に関する従来の速度と超低速の抵抗トレーニングの初期段階の適応

LKキーラー 1,LHフィンケルスタインWミラーBファーンホール

簡単に解説すると、

スロートレーニングはその部位に効いている感はあるが、

動作速度によってはトレーニング効果が落ちる可能性がある

という物です。


実際の結果は。。。

4秒程度の速度でトレーニングをする場合と、

1レップ(1回挙げて下ろすのに)に

8秒以上かけて行った場合では、両方とも効果はあるが、

4秒グループの方が効果が高い事が分かりました。

※数値的には↓

【8秒グループの各トレーニング効果】  

・ベンチプレス 11%UP

・プルダウン  13%UP

・レッグプレス 7%UP

・レッグエクステンション 24%UP

・レッグカール 15%UP

【4秒グループの各トレーニング効果】

・ベンチプレス 34%up

・プルダウン  27%up

・レッグプレス 33%up

・レッグエクステンション 56%UP

・レッグカール 40%UP

ご覧いただいて分かる通り、

全てのトレーニング種目において

8秒かけたスーパースローよりも

4秒間でのトレーニングの方が筋力の向上が見られています!


効率なトレーニング速度

2015年に行われた研究では、

0.5秒~4秒で1レップ(1回上げて下ろすまで)をこなすのが最も効果的という結果が出ました。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25601394/

筋肥大に対するレジスタンストレーニング中の反復時間の影響:系統的レビューとメタ分析


フィットネスクラブなどの

インストラクターや

パーソナルトレーナーも基本的には

『2秒で上がて2秒で下ろす』

または

『2秒で挙げて3秒で下ろす』

と言う指導が多いです。


スロートレーニングの方が良い場合(人)

スーパースロートレーニングより

ある程度速度が速い方が良い事は分かりましたが、

もちろん状況によって速度は変えるべきです!

以下は、スロートレーニングを取り入れるべき場面(人)です。

★ウォーミングアップ時

★フォーム習得のタイミング

★怪我明けの方

★ご高齢の方

★普段から速い速度でのトレーニングを行っている方(筋肉が速度になれ、マンネリしている可能性がある為、たまに違った負荷をかけると良い)


まとめ(箇条書き)

★トレーニングで効果が高いのはネガティブ(遠心性)と言われ続けてきたが、ポジティブとの有意差は無いという研究結果もある

★筋肉を完全に追い込みきるオールアウトも重要だが、最も重要なのが筋ボリューム(重量×回数×セット数)である

★ゆっくり行うスロートレーニングが推奨されているが、体に問題が無ければ速度は速い方が良い

今回の記事は、

これまで言われてきたトレーニングの常識を否定する様な内容になっていますが、

あくまでも、

『こういった結果が出てきている』

『別の選択肢もある』

という柔軟な思考で捉えていただければ嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?