ハルメンズ・デラックス+11ヒストリー/ハルメンズ~大好きなベスト・アルバム・コレクション。
ハルメンズの名前を知ったのは「映画fan」のレコード評だったと思います。
彼らのファースト・アルバム『ハルメンズの近代体操』を取り上げていて、チャイバ・サウンドなるものをやっているとかなんとかな内容でした。
中2だった私は友達とテクノ・ポップを聴く会みたいなもの(勿論、名前なんてなくて、集まってレコードを聴きながらダベるだけでした)をやってまして、YMOやヒカシュー、ムーンライダーズとかを聴いてましたね
。
割とマイナー気味のバンドのレコードも買ってこれはハズレだーとか笑ってましたけど、ハルメンズには誰も触手を伸ばさなかったのですね。
名前とジャケットから多分ハズレだろうと予想したのは全員一致だった記憶があります。
その集まりで一人だけ別の高校に進んでしまって、ぼっち生活に突入した私は野宮真貴さんのソロ・アルバム『ピンクの心』に感動して、ハルメンズのアルバムを注文しては入荷しないを繰り返していました(既に廃盤だから当たり前)。
シネマや野宮真貴さんにPANTA&HAL(野宮さんとPANTAさんにハルメンズは同じレーベルだった)のアルバムは確か一発入荷だったので、気長に頼めば間違って入荷するかもと思いつつ注文していましたね(1982年の出来事です)。
戸川純さんがブレイクしたのは1983年だったかな?
彼女が多くのハルメンズの曲を取り上げていたということで、中古レコード屋では壁に飾ってあるレコードにハルメンズのアルバムを見かけるようになりました。
が、プレミア付きのレコードを買う発想は当時全くなかったんですねー。
結局は1984年の6月21日に発売された『ハルメンズ・デラックス』が手に入れた最初のハルメンズのアルバムです。
「ミュージック・ステディ 1984年7月号」の「日本音楽全史」でハルメンズについてのサエキけんぞうさんインタビューを中心とした記事が掲載されて、ハルメンズ幻想(まだ実際に音を聴いてなかったわけですから)が高まりましたね。
・「ミュージック・ステディ 1984年7月号」(ステディ出版)
「日本音楽全史」でハルメンズを取り上げる(菅岳彦さんによる記事、サエキけんぞうさんインタビューを中心に構成)。
その翌月には戸川純さんのインタビューが「ミュージック・ステディ」に掲載されて、ハルメンズ幻想がちょっとだけ弱まりました。
・「ミュージック・ステディ 1984年8月号」(ステディ出版)
戸川純さんインタビューを掲載。
その数年後、1987年10月21日に『ハルメンズの近代体操』と『ハルメンズの20世紀』、そしてビブラトーンズのCDが発売されて、一気買いしたのでした。この時、ようやくハルメンズの曲をほぼ聴くことができるようになったということですね。
パール兄弟はその時、既にメジャー・デビューしていて、サエキさんの本「This is サエキングダム」(白夜書房)にハルメンズのエピソードがかなり詳しく載っていたのもかなり嬉しかったです。
・サエキけんぞう「This is サエキングダム」(白夜書房)
その10年後、私企画のイベントをやった際、『ハルメンズ・デラックス』から「昆虫群(remix)」と「マスクト・パーティー」をリストに入れたのでした(廃盤で聴くことできないであろう曲をその場でリクエストを募って流すというイベント)。
イベントの数年前にサエキさんにハルメンズについてインタビューした雑誌があったことを知ったのはずっと後のことです。
「ミニコミ魂」という名の単行本で知ったその雑誌は「HARD STUFF」という名前で、入手するまで10年以上かかりました。
・「HARD STUFF 第11号」(先鋭疾風社)
サエキけんぞうさん「ハルメンズ詳細明解」インタビューを掲載。
更にそれから十数年経って、ハルメンズのリマスター&ボーナス・トラック収録の再発が始まりました。
そんな中に『ハルメンズ・デラックス+11ヒストリー』があったのです。
・ハルメンズ『ハルメンズ・デラックス+11ヒストリー』(VICL-64638/ビクター)
オリジナル・アルバムの再発は我慢しましたが、これは我慢できない内容だったので、すぐ購入しました。
詳細なライナー・ノートと驚愕な内容のボーナス・トラックに感動しましたね。
特にハルメンズの伝説からの「昆虫群」には。
曲が始まる前のサエキさんによるMCが「某日本語のロックの元祖と呼ばれるバンドのMCへのオマージュではないか?」とハルメンズのオンラインイベントで質問し、「その通り」と解答をいただきました。
初めて『ハルメンズ・デラックス』を聴いてから、40年近く経っているんですねぇ。長かった。。
とりあえずベスト・アルバム・コレクションは明日またやって、しばらくお休みする予定です。大好きなベスト盤はまだまだありますが、色々と資料やエピソードがあるのは明日取り上げる予定のアルバムだけかな?とかなんとか思ってます。
それと、文中にはフィクションが含まれています。
長々とすみません。
ではまたー。