「読む前に聴ける」サブスク時代におけるディスクレビューの必要性
音楽専門雑誌やWebメディアなどに掲載されているディスクレビューというカルチャー。
数多ある音楽作品の中から何を聴いたら良いのか、何がオススメで何がカッコ良い作品なのかを知るガイドとして機能している。自分はこれまでもかなり活用してきた。
だけど今のご時世、雑誌なりWebサイトを1回挟むのは思ってる以上に面倒なことなのだと思う。
そんなことをせず、最初からYouTubeを開いたり、定額ストリーミング配信アプリ、いわゆるサブスクリプションサービスのオススメやプレイリストに直接アクセスして曲を聴いている人が多いんじゃないかと。
というか、サブスクのプレイリストがある種のディスクレビューとして機能しているのではないだろうか。
かくいう自分も、最近は各種メディアのディスクレビューのコーナーを引っ張り出すより前にSpotifyのプレイリストを開く。
アクセスしやすいし、聴かず嫌いせずにとりあえず聴いてみることが圧倒的に増えたし、そこから興味の幅が広がる経験だって沢山ある。
読んでから聴くじゃなくて最初からすぐ聴けるし「聴けばわかる」という体験はやっぱり強い。
そして、歌われていることや鳴っている音をわざわざ言語化するのってやっぱり無駄の多い作業なのかなと改めて思った。
好きなアーティストの新譜の感想・レビュー記事を作る時に「この曲はこういう構成でこういう内容が歌われています」的なことを書くことがある。普通にありそうな事例だし自分も意識せず書いてることもあると思う。
けど、これも言ってしまえば「聴けばわかる」ことだ。
ファンは知識や情報を語らない(https://note.mu/sugarrrrrrrock/n/nba15f89bd9a6)
ただ、無駄と言ったけど、それは愛ゆえの無駄だと思っているし、そのひと手間を楽しめる人はこれからも一定数はいるはずで、個人的にはディスクレビューとかライナーノーツみたいな文化も残り続けて欲しい。
とりあえず、聴いてハマった作品やアーティストへの理解を深める機会は絶対にあった方が良い。
個人的には、各種ストリーミングサービスの再生画面からレビューなりライナーノーツにアクセス出来るようになったら嬉しい。何ならAppleとかSpotifyは自前でやりかねないし、あるいは音楽メディアと提携して載せるようになるかもしれないと思ったりしている。
聴く前に読むんじゃなくて、聴きながら手軽に開けるちょっとしたガイドがあれば、手軽かつ深い音楽ライフに一歩近づくんじゃないかなぁというたわ言でした。