THE KEBABS「暮暮」神田明神ホール

「神田明神ホール、漢字四文字とカタカナ……なんか葬式場みたいだね…」
THE KEBABSの佐々木(Vo/Gt)が曲の合間につぶやいた。

 そう、12/19に神田明神ホールでカッコいいロックバンドがライブを行ったのだ。私が最後に行ったケバブスのライブは多分、四年前。「俺たちアラフォーだ!」と佐々木が言っていたのは少々驚いたが、時がたつのは早く、彼らもせっせと曲を作り活動していたんだろう。
 セットリストで知っている楽曲が5曲ぐらいしかなく、「え~なんじゃこりゃ、初見のバンドみたいだ」と思った。しかし、ケバブスの楽曲は、あの、田淵智也(Ba)が作っているので自然と体が動き、拳が上がってしまう。自然と、頭が左右に揺れ始め音楽のグルーヴに飲み込まれていく。そんな感覚があった。
 私はめちゃ好きーなアーティストのライブしか行ったことがないので、ほぼ楽曲を熟知している状態でライブに参加している。そのため今回のように「なんだこの曲!?」とはなったことがない。(私が行ったライブで新曲が披露されたことがない…)しかし最近、Vaundyがこんなことを言っていた。「ライブのために曲を勉強する必要はないのだと」。フェスなどはこのようなスタンスで聴くのがいいことがわかるけれども、ワンマンで6000円もはらって!?5曲いい曲だとしてもたまたま好みに合っていただけで他がすべて合わなかったらどうすんだよ!!それも体験料金か…と思ってしまう。
 でも実際、生音というのは比べ物にならないほどいいものである。これは事実。どんなに好きじゃなくても、CDでは今一な曲でもバンドやボーカルの声を聴くと「HOWAA」と言葉にならない何かが込み上げてくる。
 
 久しぶりのライブってやっぱり楽しい。ロックバンドはかっこいいし、私達の日常や人生、感情を一瞬で変えてしまう。水の中に一滴たらした楽しい要素でその水が一変する。音楽はそんな力を持っている。オーディエンスの私たちは、色んなことを発信している音楽を察知してキャッチしてありがたみを受けてお金払って、また音楽を発信してもらって。
 音楽てロックて素晴らしすぎる。日本の日本語のロックの可能性はまだまだ。これから全世界が圧倒されちゃう、そんな未来があるよ。きっと。

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