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11年間の記憶、わたしの青春。

4年間、付き合ったひとがいました。

その人と出会ったは中学1年生のころ。
私は中高一貫校に通っており、その人とは6年間ずっと、同じクラスでした。

付き合い始めたのは大学1年生の終わり頃の春でした。
それから4年間、彼とは付き合いました。

何を考え、何に悩み、どんな友達がいて、どんな日々を過ごし、どれだけ努力をして、どれだけ挫折をして、新しい進路選択をして・・・

何が好きで、何が嫌いで、どんな癖があって、どういうとき落ち込んで、どういうとき喜ぶのか、そういうのが全部わかってしまうような長い長い付き合いでした。

別れてからもよく、なんでいま落ち込んでるってわかったんだろう?というタイミングで心配の連絡をくれました。
いつもいつも、心配してくれていました。
私の幸せを願ってくれていました。
優しい、優しいひと。
この人はずっと、私の味方でいてくれるんだろうという安心感を抱いていました。

そんな彼から最近、付き合う人ができたと報告がありました。

聞いた瞬間、よかった、と思いました。
そのあとすぐ、少しさみしい気持ちになりました。

自分のことを昔から知ってくれているひとだから
他人だけど、どこか家族のようで
心の拠り所にしていたのだと気付きました。

いま、私がこの進路を選択したのも彼の影響が大きかったように思います。
どんなふうに悩んで、考えて進んできたのかを
見守ってくれていた人だからこそ
伝えたい話もありました。

でも、心配してもらうことも、話を聞いてもらうことも、
心配することも、話を聞くことも

もうきっと減っていくだろうし、
そうしていかなくちゃならないと想像して
気持ちが沈みました。

今までを知ってくれているひとと話す
安心感や心地よさって、
最近出会ったひとからは得られないなと感じています。

聞いてくれる人がひとり減っても
過去の私がなくなるわけでもないのに、
相手が次の一歩を踏み出した途端、
私の過去が今の自分から切り離されたような不思議な感覚を覚えました。
今をもっと精一杯生きたくなる、変わりたくなる、そんな感覚です。

彼が、幸せな日々を送れますように。

心から願います。


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