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直感>理性 議論の末に…~協働事業「びびんこ」って?④(選考の流れ・1次選考)~
ソシオファンド北九州の中心的な事業である協働事業「びびんこ」
社会課題の解決に取り組むソーシャルベンチャー(個人・法人に関わらず社会起業家及び社会的企業やNPO等)に対して、資金とメンバーのスキル・経験・ネットワークで力強く支援するプログラムです
具体的なプログラム内容は、
①メンバーによる約1年間の経営サポート
②最大50万円の資金提供(助成)
協働事業「びびんこ」では、毎年1~2団体と協働事業に取り組んでいます
現在、2023年1月から協働をスタートする協働先団体を決めるための選考を進めています
選考の流れは、
1.申請書受付
2.申請団体へのヒアリング(サイトビジット)
3.書類・ヒアリング内容に基づく1次選考
4.1次選考通過団体とのプレ協働
5.2次選考(プレゼン)
今回は、「3.書類・ヒアリング内容に基づく1次選考」についての解説です
*選考過程全体の解説はこちら
*「2.申請団体へのヒアリング(サイトビジット)」の詳しい解説はこちら
1次選考は、申請団体とソシオファンド北九州のメンバーが一緒になって2次選考用のプレゼン作りを行う「プレ協働」に進む団体を決めるプロセス
1次選考は約5時間という長丁場
選考の流れは、
1.メンバーによるサイトビジット報告
2.投票
3.投票結果を受けた話し合い
4.(必要に応じて)再投票
まず、「1.メンバーによるサイトビジット報告」
申請団体の皆さんを訪問し、メンバーが直接お話を伺うサイトビジット
申請書では読み取れない、申請団体さんの思いや願い、事業内容、代表を含めた団体の雰囲気などを、サイトビジットを行ったメンバーから、他のメンバーに報告していきます
サイトビジットはチームで行うので、チームリーダーを中心に報告し、他のメンバーが補足するという形で進めていきます
同じお話を聞きながらも、メンバーによって気づくこと、感じることはそれぞれ
やはり複数の視点で見ること、聞くことは大切ですよね
報告後には、質疑応答の時間
サイトビジットチームのメンバーへ対して、他のメンバーから報告や申請書類に関して質問していきます
事実関係の確認はもちろん、サイトビジットの感想や申請団体とのやりとりを通じて感じたことなど
「うっ、そこまで確認してなかった・・・」
と、鋭い質問が投げかけらることもしばしば
こうやって複数の視点で掘り下げていくことで、申請団体への理解も深まっていきます
次は、「2.投票」
メンバーそれぞれが「プレ協働」したいと思う団体に投票していきます
過去の記事でもご紹介しましたが、協働事業「びびんこ」の選考では、次の4つの視点を大切にしています
「起業家としての素養」
「取り組む課題の捉え方」
「課題解決のための手法」
「ソシオファンド北九州との相性」
ただし、プレ協働に進む団体を決めるこの「2.投票」では、大切にしていることがもう1つあります
それは
「この団体とプレ協働に取り組みたい!」
「この団体の事業面白そう!」
「この団体(代表)を応援したい!」
という、パートナーの率直な思い、『直感』です
プレ協働は翌年1月からスタートする本協働へ向けた予行演習のようなもの
選考の4つの視点についても、申請書とサイトビジットだけでは、なかなか判断することが難しいのも事実
そのため、予行演習であるプレ協働の2ヶ月間を通じて確認していきます
そこで、「2.投票」では、4つの視点を冷静に判断する『理性』も大切にしながら、それ以上に「こことプレ協働に取り組みたい!」という『直感』を大切にしています
“直感>理性”という関係ですね
この「2.投票」結果を受けて、「3.投票結果を受けた話し合い」となります
ある一定数の得票数がある団体を1次選考通過としています
1回の投票でスッと決まってしまうこともあれば、票が割れてしまうことも
票が割れてしまった場合は、なぜその団体に投票したのかといった理由をメンバー間で共有します
そうすることで、また新たな視点や気づきをそれぞれが得ていきます
この過程を経る中で投票先が変更となり決まることもあれば、、「4.(必要に応じて)再投票」となることも
それでも決まらない場合は、さらに「3.投票結果を受けた話し合い」へ
なるべく多くのメンバーが納得感を持って次のプレ協働へ進むことができるように話し合いをしていきます
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マンパワーや資金の制約もあり、どうしても本協働となるのは1〜2団体程度
本協働の予行演習であるプレ協働も、本協働の団体数+α程度となります
それぞれ思いや願いを持って事業に取り組まれている申請団体の皆さんの中から、プレ協働に進む限られた団体を選ぶことは、私たちメンバーにとっても非常に難しく、つらい作業となります
だからこそ、1次選考はいつも5時間前後の長丁場になってしまいます
こうやって時間をかけて、“直感>理性”で選んだからこそ、プレ協働は本協働に負けないくらいの熱量で取り組むことができるんですよね
次回は「プレ協働」について解説します