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まともじゃないのは

昨日の話だ。
今日はずっと待っていた本の発売日で、なんとなくAmazonではなく書店で本が並んでいるのをみたくなった私は、近所の徒歩15分でつく本屋まで息抜きも兼ねて散歩することにした。

横を通り過ぎてゆく自転車や車、ランニングの人…世界は忙しなく動いている。

なんとなく歩いていると、前方に犬を抱えた女の人がゆっくり歩いているのが目に入った。
自分と同じ方向に歩いてゆく、その人は夕空をみながらゆっくり歩いている。私はそっと追い抜こうとしたが、反対側から自転車で彼女の知り合いのような女性が通りかかり、2人は道の端に行って立ち話を始めたようだった。私はその時、欲しい本があったので、足早に駅前まで歩くことにした。

そうして歩いていると赤信号に捕まった。
気づくと隣には先程の女性がいた。

そのとき私は、そんな急いで行かなくてもいいかなぁと不意に感じた。
なんだか近頃ニュースなどやこんなご時世柄か、なるべく気持ちを固くして外を歩くようにしていた。自分は気持ちを詰め過ぎるとたちどころに調子が悪くなってくる。
ただなんとなくだけど、少し世界を感じながら歩きたいと思ったのだ。

夕方少し暗くなった道にうつる車のライトたち、街路樹の葉っぱの形、横断歩道の音…閉じこもっているだけでは感じることのできないそれらを、意識的に遮断していたらしい。

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息が詰まるような日々で、なんとなく呼吸の仕方を忘れてしまったように、空気を抜くのが下手になっている自分がいるのに気がついた。映画をみてみたり、散歩してみたり、植物園にいってみたりしたけれど、なんだかうまくいかない。そんな時期もあるよなぁと思いつつ、日々を過ごしている。

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今日は朝から映画「まともじゃないのは君も一緒」を観た。主役2人の落語みたいな応報がなんだか良かった。普通ってもしかしたら一番難しいのかも知れないなぁと感じた。
なんとなく去年から今年は好きな邦画が多い気もする。

最近映画を見たらチェックリストに入れることにしていて、またひとつチェックがついた。

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言葉を書くリハビリとしてこのnoteを残しておこうと思います。

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