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泣き叫ぶ。

ア"ーーーァ"ーーッーーーア"ーーー!!

ヴァ"ーーーー、ゲホッ、ゴボッ、イィヤァ"ーーーー、ウィッ!!

ナ"ァ"ーーーーッ、ア"ァ"ーーーヴゥワァ"ーーーーオェッ!!

高田馬場での仕事を終えて、新宿渋谷方面の山手線へと乗り込んだ。先ほどの仕事のフォローメッセージをスマホで打ち終わるころ、ぼくら乗客を乗せた電車は「新大久保〜、新大久保ぉ〜」というコールとともに、次の駅に到着した。事件は起こった。

大声で泣き叫ぶ女の子を抱っこした女性が電車に乗り込んできた。

ギャァ"ア"ーーーッ、ナ"ァーーー、ウワァ"ーーーーッ!!

グゥワァ"ーーーーーー、ア"ーーーァ"ーーッ、ウィッッ!!

ヴゥ"ーーーッ、ヴゥ"ーーーッ、ヴァーーーーッ!!

もの凄い声。まさしく、叫び声。他の乗客もキョロキョロしている。「迷惑なんですけどっ!」と顔に書かれている人もいる。注意する人はいなかった。

「場所を移動しようかな」という思いが一瞬よぎった。だけれど、なんだか胸につっかえるものを感じながらも、足元に置いたカバンから本を取り出し、読書で気を紛らわせることに決めた。

・・・無駄だった。

意味が頭に入ってこないどころか、文字を読むことさえままならない。早々にあきらめて、その状況に身を委ねることにした。ただただ、子どもが泣き叫ぶ山手線という状況を味わってみようと思ったのだ。

新宿に着いても泣きやまない。代々木に着いても・・・ダメだ。もぅ、逆に思った。こんなにも持久力があるってすごいな、と。

泣くこと、叫ぶことはエネルギーを使う。もしも、ぼくにやれと言われたら、3分、いや1分ともたないかもしれない。

悲しいのかもしれない。
怒ってるのかもしれない。
寂しいのかもしれない。

そんなわかりやすい言葉でなんて表せない「ぐしゃぐしゃ」。なにやらよくわからない「ぐしゃぐしゃ」を、こんなにも隠さずストレートに表現している子どもがすごいと思えてきたのだ。

原宿に着いて若い女の子たちがいっぱい乗り込んでくると泣きやんだ。(女の子が乗ってきたこととは無関係だと思うが)車内に平和が訪れた。みんなの「ふぅ〜〜〜」という心の声が聞こえてくるようだった。しかし、この歴史で何度も繰り返している通り、平和はつかの間しか続かなかった。

ア"ァ"ァ"ーーーーーッ、ウッ!ウッ!ヴァァ"ーーーーー!!!

・・・以下省略。

渋谷をコールする音声が流れると同時に、その子を抱きかかえた女性が「はいはい、降りるからねぇ〜」と(逃げるようにして)ぼくの目の前を通り過ぎて降りていった。ドアが閉まるその瞬間まで、その子の泣き叫ぶ声がかすかに、だが確かに聴こえて続けていた。

その子の泣き叫ぶ声が耳にこだまするようにして、この一件は幕を閉じた。その子がもしも、ぼくに教えてくれようとしていることがあるとすると、こんなことじゃないだろうかとボンヤリ思う。

あなたのなかにも「ぐしゃぐしゃ」があるんじゃないの?

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この記事を書くのは、思ったよりも時間がかからなかった。だけれども、なんだかよくわからないたくさんのエネルギーを使った気がします。ふぅ。

ということで、今日もたくさんのことをやっておりましたが、そのお知らせをするなんて気分ではありませんね。

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