見出し画像

セルフロックダウンという選択肢。 P083.

 推定朝の5時半。いや、6時だったかもしれない。まだ夢うつつの僕に妻が言ってきた。「フランス、外出制限の期間を延長するみたいよ」現地からの情報とのこと。だ、そうだ。まだ部屋は薄暗い。不意にパリでのシャットダウン下での生活のことがフラッシュバックした。

 朝から風呂に浸かりハーブティーを飲んで(最近はデトックスのハーブティーばっかりだな)、娘と遊んだり仕事をしたりして、ゆっくりと朝の時間を過ごした。そのなかでどうしても緊急に必要な書類があることがわかった。さて、としばし悩んだ。

 それは五反田まで取りに行かなければならないものだったのだ。正確には日本政府が出している待機要請の期間に僕らは当てはまらないのだけれど、基本的には自宅待機を最大限守りたいと考えている。ということで、普段は電車移動ばかりだったが、車を借りて向かうことに。マスクを着用し、必要最低限の外出を心がけた。

 数日ぶりに外出した日本の街は、僕がフランスに発つ前(2月末)とあまり変わらないように見えた。人や車はたくさんいるし、もちろん会社やお店だってやっている。運転席からその景色を眺めていると、どうしてもパリを出てくる直前の街の様子がよみがえってくる。

 すべてのお店やオフィスに明かりはなく(スーパーや薬局は除く)、ほんとうにパラパラとしか人がいない。最高の景色を独り占め、である。ふと、こんなことを思った。いま僕の目の前のすべてのお店や会社が閉まってしまったら、どうなるんだろう。。。

 これは、『ヴェヴァラサナ王国』という本(のようなもの)をご購読いただいている方だけが読めるようになっています。

 2,000円の買い切りで、過去の note 読み放題、ここでしか読めないオリジナルコンテンツもどんどん追加予定です。現時点で90記事ほどが読み放題になります。

ここから先は

851字 / 1画像
まいにちの note をすべて読めます。ここだけでしか読めない原稿もあります。

読むだけで、あなたの人生が動き出します。これは、わたしとあなたの物語の本です。ぼくの人生とあなたの人生がリンクして、魔法のような人生物語が…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?