丁寧であるということ。
雪降る東京を脱出し、11:34、京都駅に降り立った。振り返れば6年近いお付き合いになるプロデュースのクライアントさんご夫妻と昼食を済ませる。13時を回った頃には、京都タワーを望めるオフィスに到着。一度のコーヒーブレイクをはさんで、19時までほぼノンストップ、部屋に缶詰になってミーティング。
心地よい疲れを感じつつ、食事の場所に移動すべくタクシーをつかまえようと道端で手を挙げていると、あからさまな乗車拒否をくらう。めげずにタクシーをひろい、かすかな明かりが漏れる隠れ家京料理のお店へ。
これ以降も読み進める人は覚悟してほしい。終わりなき、たくさんの料理写真を掲載するからだ。
(食べログにも掲載されていない隠れ家名店「仁和加」さん)
もしかしたら、人生ではじめてかもしれない。出される料理とお酒のすべてを写真に収めたのは。それほどに、素晴らしかった。
席数たった7席しかない隣の年配のカップルのほうからため息が聞こえてくる。ぼくも幾度となくため息をついた。そして、会話が続かない。東京でそのクライアントさんと食事をするときにはひたすらにしゃべっているのに、どうしても静かになってしまうのだ。
そんな帰りの道すがら、思った。
「丁寧につくられたものは、丁寧に味わいたくなるものだ」
お腹と心が満たされた足で、クライアントさんのご自宅へ。うる覚えだが、時刻は23時を回った頃だったはずだ。さぁそこから、2回戦の幕開けである。
クライアントさんと奥さまと3人で、一台のパソコンを前にあーだこーだと議論し、ひたすらに作業を進める。眠気とも格闘しながらすべての仕事が終わったのは、これまた記憶は定かではないけれど深夜の3時近くだったはずだ。
温かい湯船につかり、ふかふかの布団にくるまって、しみじみと思った。
かれこれ、もう6年以上のお付き合いになる。どちらが焦ったり、どちらかが未来を信じられなくなったら関係性は続かなかったかもしれない。焦らず腰を据えて、長期的に粛々とビジネスを育んできた。結果的に。
これもまた、一種の丁寧さだったのかもしれない。
この数年のあいだ、紹介だけでひっそりと提供してきた彼のコンテンツを世の中に届けていくタイミングがやってきた。どんなふうに、彼の技術と知恵が広がっていくのか楽しみである。
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睡眠不足気味でふらふらとリビングに下りると、立派な朝食が待っていた。
夢はまだ続いていたようだ。心と体が満たされて、新幹線で一眠りすることにします。
追伸、、、
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