もうひとつのお別れ。
実家の居間で体を震わせ寒さで目を覚ました。こたつに腰まで突っ込み、眠ってしまっていたようだ。昨夜何時まで起きていたのか定かでない。反対には奥さんもころがっている。目と現実世界の間を何枚ものすりガラスが隔てているように感じる。外に目をやると、ぼんやりと山のきわが赤みを帯び始めている。
寝ぼけ眼でツイッターをひらく。
こんなつぶやきが目に飛び込んでくる。その他のつぶやきを読める気がしなくなり、スマホを閉じた。ぼんやりと頭に入れたまま、トイレを済ませる。仏壇のお水をかえて、お線香をあげて手を合わせる。しばらくは、ただそこに座っていた。
寒さに身を震わせ居間に戻る。先ほどのことばが頭を離れない。ツイッターをひらき、糸井さんのTLをさかのぼる。こんなつぶやきやRTが並んでいた。
ぼくは心のなかでうなずき、「ドコノコ」というアプリをひらいた。
目を閉じて沈黙したまま、ただそこに座っていた。
ブイヨンさん、ありがとう。
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糸井さんの愛犬ブイちゃんを知ったのは、たしか10年くらい前だったはず。新卒で勤めた会社の友人からほぼ日を教えてもらい、そこで出合いました。彼女が走り回る姿から元気をもらい、ゆっくりしたり眠っている姿から安心をもらいっていた気がします。ほんとうにありがとう。
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