未来の自分とコミュニケーションを取る
こんにちは、末吉です。
今回は、この電子書籍の一部を無料公開します。
僕からみなさんに、1つ提案があります。
時には、あれやこれやとやるべきことを計画するのではなく、未来の自分とコミュニケーションを取ってみてはどうでしょう。
あまり馴染みがないと思いますが、「時間は、未来から過去に向かって流れている」という考え方があります。
ふつうは、逆ですよね? でも、僕にはしっくりくるのです。
たとえば、「森の中の別荘のような場所で、本を書きながら暮らせたらいいな」と過去に思っていた未来を、今生きています。
未来から吹いてくる風の便りをもとに、ここまで歩いてこられた。そんな感覚です。
でも、これまでに文章を書く仕事をしたことがあったわけではありません。だからもし、過去をもとに考えていたのなら、今の働きかたや暮らしには辿り着いていなかったのではないかと思います。
ただ、実際には何かを決める時に、過去から未来を決めようとする人が多いです。
「やったことがない」「うまくいかなかった」、そんな過去をベースにあなたの未来が決まるとしたら、つまらないと感じませんか。言うならば、気持ちが萎えていく、塞いでいく、そんなイメージです。
「私は、なんだってできる(かもしれない)!」と思ったほうが、何百倍も心地良く、そして楽しく、嬉しい気持ちにならないでしょうか。
でもね、だからと言って、どちらが良いとか悪いとか言いたいわけではありませんよ。「どちらを選んでもいい」、そのくらいのグリップの軽さがいいと思うのです。
「こっちがいいから、こっちを選ばなければ!」と力が入ると、「ちゃんと選べるかな、大丈夫かな」と選ぶために不安や努力のような不穏な思い込みが始まって、本当は答えを知っているはずなのに、時間と労力をかけて選ぶことになります。
大事なのは「選んでから」ですから。
無駄にプロセスを増やさないでくださいね。
ということで今日、僕は未来の自分とコミュニケーションを取っています。
この原稿を書いているのは2022年6月1日。おそらくこの文章をあなたが読んでいる時には、昨日まで書いていた文章が1冊の本になって出版されていることと思います。
これを書いている日の前日、今はまだ形になっていない未来の本(でも、あなたはもう目にすることのできる現在の本)のイラストレーターが決定しました。
編集者の濱崎さんから報告を受けた夜、とっても素敵な表紙が完成してチームみんなでワーワー盛り上がっている未来が見えました。読者のみなさんが、あっと驚くような、妙にしっくりくるような、いろんな嬉しい反応が寄せられている未来が。
“喜んでいる未来の自分”と、コミュニケーションを取っています。
なんて書いていたら、ふっと、妻や子どもたちとお祝い旅行を楽しんでいて、その旅先でまた喜びの気持ちを原稿に書いている、そんな幸せな未来から風が吹いてきました。
ヤバい……、このままいくとワクワクが抑えられなくなりそうなので、一旦やめます(笑)。
あなたには、未来からどんな風が吹いてきていますか?
それはきっと、かすかな予感みたいなものです。
いきなりもの凄くワクワクするとか、強い確信があるというわけではないと思います。
頭で考えると、過去のデータベースから判断しがちです。ポイントは、よく分からないけど「なんとなく、とりあえずやった方がいい」気がする勘のようなものを、なるべくキャッチしていってくださいね。
どんなことだってありの、楽しく、素敵で、幸せな未来でお会いしましょう。
末吉より
追伸
これは毎日一項分の原稿を書いて、1ヶ月一冊の電子書籍を5ヶ月連続で発売したシリーズです。
今になっても面白い内容だと思います。