講師の「オンライン研修」対応
2020年4月。新コロナウィルスの影響で、政府が発令した「緊急事態宣言」を受けて、多くの「予定されていた研修やセミナー」が中止や延期になりました。
想定外のできごと
今回、私もいくつかのセミナーや講演会が中止や延期になりました。その時の、主催していた行政や研修会社の動向を見ていると、想定していない出来事だったことがよくわかりました。
自然災害などは想定していても、まさか、人と人が合うことが制限しなければいけない状況になるとは、想定していたという組織は、一つもないんじゃないかと思います。
オンライン講義で対応
いくつかの研修は、開催日をずらし、オンライン対応の体制を即席で構築して対応しています(2020年5月現在)。
私も、オンラインの研修の運営側で参加して、講師側も受講生側も慣れない環境の中で、努力しながら対応する姿を目の当たりにしています。
オンラインは楽じゃない
このようなことが起こる前は、広い会場も必要ないし、オンラインの方が楽というイメージを私は持っていました。
実際に、オンライン研修を経験してみると、直接、顔を合わせた研修より手間を掛ける必要があることが分かります。
サブ講師がいる規模の研修であれば、通常の研修より人数を増強する必要があると感じます。
オンライン講義は、いままでの講義と同じではダメ
講師側の視点から見ると、いままでやっていたことを、そのままやるだけでは、いままで出ていた効果がでないことが分かります。
伝えたいことを、オンラインの画面を通して、受講生に伝えるための、新たな工夫が必要です。
はじめての経験なので、何が正解か分からない状態で、オンラインで発生する障害を想定しながら、いままでの経験で培った技術を使って工夫をして、いる講師もいます。
講義の組み立て直しや、補足資料の変更や追加が必要になります。
オンライン研修の工夫(設備編)
オンライン研修をよりし易くするために設備を使った工夫があります。
今後の変化
大変な「オンライン研修」ですが、従来の研修とくらべて利点を感じることがあります。その利点からさまざまな可能性も感じます。
私の妄想の域を出ませんが、今考えられる可能性を書いてみます。
1.移動の負担の軽減がない → 運営側、参加者ともに場所に縛られない
やろうと思えば、従来のように講師の移動をしないで開催できます。サブ講師も、研修運営の事務局もすべてがオンラインという事も可能です。参加者も同様に移動をせずに参加できるので、地方にお住まいの方が都市部まで移動せずに家で受講が可能になります。
なので、講師が全国の需要に対応できるようになり、参加者も今まで参加を断念していた研修に参加できるようになり、運営側、参加者ともに地域格差が解消される可能性があります。
これは、国全体の成長促進や活性化にもつながるよいことだと思います。
2.会場が不要 → 開催コストが低減するので、小規模の研修が成り立つ
いままで、会場を確保するための費用をペイするために、一定の参加者がいないばあい、成り立ちませんでした。
オンライン化することで、会場の確保が不要になり、小規模の研修がなりたつことで、多種多様な研修やセミナーが開催されることが考えられます。
参加者にとって機会が増えるいい面もありますが、運営側にとっては競争が激しくなることも考えられます。
3.オンライン研修の常態化 → 講師として、オンラインへの対応が必要
オンライン研修が常態化すると、講師側も、しっかりと対応することが必要になることが考えられます。
既存の研修を作り直すことや、スタジオを自前で用意するために、施設や設備を自分で整えることが、新たに必要になることが考えられます。
オンライン研修への対応
今回のウイルス騒動が収まった後に、「オンライン研修」無くなるとは思いません。
研修会社や講師などの研修を運営する側にとっては、ピンチでもありチャンスでもあると考えられます。
以上