法華経の智慧③ ありのまま
今日は斎藤和義の「歌うたいのバラッド」的な
法華経にある「こんなに素敵な言葉」を
御義口伝の御文を通じてお話ししていきます。
【御文】御義口伝 より
桜梅桃李の己々の当体を改めずして
無作の三身と開見す
【簡訳】
桜は桜の梅には梅の
桃には桃、杏には杏の
それぞれの花の美しさがある様に
人もまた美しく咲く花と同様に
誰かと比べる事なく、
ありのままに一生懸命咲く事が、
何よりも尊く、素晴らしい♪
【解説&所感】
No.1にならなくてもいい
元々、特別なオンリーワンって感じで
SMAPや斎藤和義を彷彿とさせる
素敵な言葉ですよね〜
さらに日蓮大聖人はありのままの姿で
誰もが成仏できますよ〜って
教えて下さっています。
ちょっと専門的になりますが、
三身とは応身、報身、法身を表し、
仏の限りない力を表しています。
その仏の力は生きとし生ける者全ての
命に根源的に具足していて、
常に誰をも成仏に導いていると
いう事なのですが、ちょっと頭が
こんがらがってきたと思いますので、
話をシンプルにまとめますと…
自分らしく、ありのままので
自然体で生きる事が、
成仏への直道であり、
人間として生まれた事の
意味であり、無常の喜びなのですよ〜と
教えてくれているのです。
仏教の始祖、釈尊が生まれて直ぐに
「天上天下唯我独尊」と宣言した通り、
私達、一人一人が尊く、特別な存在なんです。
究極の自己受容、究極の自己包容ですね。
しかも釈尊や日蓮大聖人といった
仏の遣いとして娑婆世界にいらっしゃった
衆生を導く先師が誰にも等しく
その力がかつてから備わっていると
教えて下さっているのです。
また植物である木々、花々を
例えにしているのは自然界の循環を
暗に教えてくれていて、
自然界には四季があるのと同様、
人もまた不滅であり、
永遠を生きていると教えています。
人は無知な衆生故に
死を怖れてしまいますが、
生も死も永遠の中の
ターニングポイントに過ぎす、
繰り返し繰り返し、
仏国土の建設の為に生まれ替わるのです。
ただ今世の人生はたった一度ですから、
誤解しないで下さい。あなたの魂は永遠ですが、
今世のあなたの人生は2度と戻りませんので、
今世の人生を思い切り謳歌しましょう!
仏法では3世永遠を説きます。
3世とはルパンじゃなくて…
過去世、現世、未来世の3世です。
仏法とは永遠の営みの中で
何処に何時生まれても
究極に満足して、自分らしく、
生きる為の哲学であり、
宇宙全体、生命全体の
根本の法(ルール)なのです。
ですから今世の私の生に執着はありません。
誤解しないでほしいのは人生を投げ出した訳でなく
3世永遠の法理を知っているから、
ただ私も釈尊や日蓮大聖人と同様、
身命よりもこの根源の法を命ある限り
広め、伝えることが重要だと思うだけです。
ちょっとディープな話になりましたが、
とにかく皆さん、自分らしく、
ありのまま、自然体で生きる事が、
何よりも幸福な生き方であり、
仏は常にそれを望んでいるという事です。
仏の望む生き方に合致して生きる人には
常に諸仏や善神の加護があり、
益々、栄えてゆくという事なのです。
自分らしく自分が今世に生まれた
使命を果たして参りましょう!