イラストレーターになるためのSNS活用法
0.はじめに
こんにちは、sue02です。
今回は『SNSは就職や仕事獲得に必要か否か?』
『必要な場合はどのようなパターンのときか?』について、お話をします。
Q.『就活に向けて、とりあえずバズっておいた方がいいですか?』
イラストレーターを目指す学生や志望者さんから、最もいただく質問です。
私からの返答はこの通り。
A.『SNSが全てじゃない!バズる必要はなし!』
私のTwitterを見ていただけるとわかりやすいかと思いますがw、
うまく活用できていません。
私のTwitterの目的は、日常のつぶやき+情報収集に使ってきました。
最近になって、営業目的で使ってみようかなと思い始めたところです。
ですが、こんなんでも仕事があります。かれこれ8年目に突入します。
また、SNS経由で仕事を依頼していた経験もあるので、
なにかしら参考にはなるのかな~と思います。
『バズらなきゃ!!』と焦っているゲーム業界志望者には、
特に読んでいただきたいです!
▼就活のお話はこちらをどうぞ。
1.あなたのSNSの目的はなんですか?
SNSは目的により不要であり必要です!
結論から言ってしまうと、
▶︎就職が目的なら、SNSを活用する必要はない!
▶︎フリーランスの営業目的なら、SNSを活用すべし!ただし必須ではない!
2.SNSは神絵師と同じ土俵に立つツール!
SNSには、神絵師が大量にいます。
そんな神絵師と同じ条件で、あなたは渡り合っていく自信はありますか?
■SNSを活用して仕事を取りたいなら、継続的にバズらないと無意味!
一度バズったからと言って、仕事が増えるわけではありません。
イラストを上げて継続的にバズっているイラストレーターは、
個性が立っていて魅力的に見える絵や、
代表作がある有名な方が描いた絵が多いです。
無名や未経験者がバズることを狙って描く場合、画力だけではなく、
ニーズ把握や個性的なアイディアが必要です。
0からこのレベルに到達するには、非常に時間と労力がかかります。
1年2年…ましてや数日で…簡単に出来ると思っていませんか?
無理だよ!!!!
正直な所、業界経験が無いと自分で思っているより視野が狭いです。
その視野の狭さで、経験者やベテランと競い合っていくのは、
かなり厳しい戦いになるかと思います。
■画力がイマイチな場合に『いいね!』を増やす方法!
・二次創作の人気にすがる
・画力をごまかす映える加工をする
・ネタ絵やえろを描く
・ストーリー有りきの漫画
画力がいまいちな場合、イラスト投稿で人気になるには、
この4つの方法しかないのかなと思います。
こういう作品を否定するわけではありません…!
これらを突き詰めて描くのなら、あなた自身の作風も生まれますし、
描くことで画力も上がるかと思います。
フリーランスでやっていく覚悟がある方ならば、
ここから仕事が広がっていく方もいらっしゃると思います。
ですが、就職目的となるとバズる必要性は全く感じません。
バズる目的を優先してしまうと、
スキルアップよりも面白さに偏ってきてしまう印象です。
運任せに近いバズりを狙って努力するよりも、
スキルアップを優先して確実に就職を目指して欲しいです!
3.同業者のSNS活用率はそんなに高くない!
■会社員はSNSをやっていない・活用していない人が大多数!
会社に入るとちょーーー忙しいです。
詰まっている仕事におわれます。特にリリース前は、たのしい地獄です。
SNSどころか、自主制作をする気力や時間やアイディアは吸い取られます。
必然的に、以前の私のTwitterのようにご飯垢になってしまったり、
当たり障りのない独り言や放置気味になってしまいます。
自主制作を続けられている会社員イラストレーターはすごい!
■リスクのある独立を目指していない方が大多数!
フリーランスのイラストレーターは飽和状態なため、
就職後フリーランス志望だった方も会社員を続ける方が多いです。
私の同級生たちの話でいうと、
学生時代はクラスの半数がフリーランスのイラストレーター志望でした。
ですが、実際に業界に入って、仕事をしてみて、
フリーランスになった・なろうと思っているのは数人です。
会社員でいるかぎりは、SNSは使っても使わなくても将来に響きません。
活用する必要もなく、使っていない方も多い印象です。
転職する時も自主制作がなくても、実績だけでなんとかなります。
特に、私が出会ったプロデューサーレベルの決定権のある方は、
ほぼほぼやっていません。
業界外から見るとSNSが全てと思われがちですが、
SNSをやっている方はごく一部ということをお忘れなく…!
フリーランスになったとしても、業界経験があれば、
派遣会社やコネを使えば、SNSを使わなくても仕事は得られます。
▼転職の記事はこちら。前中後編に分かれています。
4.ほとんどの依頼者はSNSで判断しない!(と思う)
■フォロワー数やバズり具合でスキルは測れない!
知人友人の採用担当や依頼担当とは激しく共感したので、
ほとんどの依頼担当は同じ考えじゃないかなと思います。
SNSを判断基準にしない理由は、SNSの特徴にあります。
◎上手く描けた奇跡の一枚を上げている
◎映えを狙ったレイアウトや色使いが多い
◎全身絵があんまりない
◎画力が高い方よりも、映え絵や二次創作者の方が人気
SNSのフォロワー数などを判断基準に依頼する仕事をしたことがあります。
実際に依頼してみると・・・
◎顔しか上手く描けない
◎骨格、立体把握、質感表現、配色などの基礎が怪しい
◎SNSの絵と全然雰囲気が違う
など、非常に難航した経験があります。
全員が全員そうじゃないのですが、結構多かったです・・・
仕事が合わなかっただけなので、ディスっているわけじゃないのですが、
そうはいっても、ゲームのイラストを描き起こす仕事は、
画力や基礎知識はやっぱり必要です。
それはSNSだけでは、測りにくいです!
結局、依頼をする時は、
ポートフォリオやポートフォリオサイトで判断する…!
■SNSを活用するのはどんな時?
SNSで見ているのは人間性!
これを学生に言うと『怖い!』と言われますがw、
私以外の採用担当も割とSNSを見て判断材料にしていました。
仕事を前提としたイラストや実績公開を積極的にアップできているなら、
その方の経験やスキルを知る目的もあるかもしれませんが、
ポートフォリオやポートフォリオサイトの方が詳細だったりします。
採用や依頼をするということは、信頼して託すことです。
リスクはなるべく取りたくありません。
イラストだけでは人間性はわかりません。その参考になるのがSNS!
■採用や仕事獲得を目指す方が注意するべき投稿内容!
アカウント名などをポートフォリオに記載していなくても、
ペンネームやイラストや趣味などでたどると、割とサクッと特定できる!
ほとんどの方が公開アカウントで本音を晒しているのがSNSです。
・しょーもない愚痴ばかり言っている
・無断転載や肖像権侵害などのやばそうな投稿が多い
・人間性を疑う行為をしている
これらには気をつけることをオススメします!
採用に落ちやすく、契約も切られやすくなります。
実際にSNSが理由でさよならしたことも何度かあります。
せめて鍵をつけたり、公開アカウントと裏アカウントを分けましょうw
5.SNS経由でのイラスト依頼は増えて"は"いる…!
■スキルや画力不足でも依頼相談が来ちゃう時代!
最近は、無名であっても、未経験であっても、画力が低くても、
SNS経由で簡単にイラスト仕事の声掛けがくるようになりました。
『YouTube動画やブログのイラストを描きませんか?』
『◯◯というサイトで絵を売りませんか?』
といった物が多い気がします。
それに乗っかって、最初は仕事をつかめてフリーになっても、
販路を広げていくには努力が必要です。
SNSで爆発的に人気が出るなどしない限り、
SNSだけに頼っていても、思うように販路が増やせないのが現実です。
こういった依頼相談が来た時、受けるかどうかはあなた次第ですが、
将来どうなりたいのか、しっかり考えて決めてください…!
安請け合いはいいことないですよ!
【本音】
▶YouTube動画イラストやブログイラストの金額はちょー安い!
ゲーム会社や出版社の仕事に比べて、0が1~2個少ないくらいです。
業者曰く、あまりクオリティを求めていないからとの事ですが、
ゲーム会社や出版社の仕事と工数はさほど変わらないため、
なんだかモヤッとしてしまいます・・・どうにかしてくれ。
物量を作らないとそれなりの収入を得るのは難しいと思います。
▶絵を売る=完全に歩合!
業者は登録者を増やしたいだけで、絵の良し悪しは見ていません。
売上責任は完全に自分です。もはや経営者です。
売上を上げるには、アイディアや知識がないとまず難しいと思います。
6.宣伝をした方が稼ぎが増えるならSNSの活用必須!
サブスクリプションやグッズ・イラスト販売で『自分で売る場合』や、
『個人から受注する場合』は、ファンが多い方が収入は増えます。
■フォロワーを増やす方法
マネジメントをやっている方々のブログや動画を見ると、
だいたい共通してこの3つを言っていました。
(1)ファンを離さないためのニーズ把握(アナリティクスを見て考える)
(2)継続的で積極的なイラスト投稿
(3)イラストに無関係な投稿を多くつぶやきすぎない
間違っても、私のTwitterのように、
日常のつぶやきや愚痴やご飯投稿が、イラストより多くなるのはNGです。
■お金をつぎこんでくれるファンはごく一部!
ソシャゲで言うと、ユーザーの3割が課金層です。
SNSはそんなに活用できていないので比較ができないですが、
おそらくお金をつぎ込んでくれるファンは、
知名度の有無に関わらず、それ以下の割合だと思います。
アプリは他のユーザーに目に見えるドヤァができます。
それに比べると収集欲などは刺激されにくいのかなと思います。
どれだけ濃いファンを増やせるのかは、投稿内容次第だと思います。
■サブスクリプション・グッズ販売・同人誌の可能性は無限!
作品の提供方法により、一つの作品で複数回お金を生み出せる!
ニーズにマッチし、人気が出れば、
一枚単価でイラストを売るよりも稼ぎは大きくなる可能性が高いです!
年々イラストの単価が下がっているうえに、
コロナパニックで開発は停滞気味な昨今なので、
これらの方法は、フリーランスはみなさん模索しているのではないかな?
と思います。
■個人依頼だけで生活するのは、まだまだ茨の道かも!
一枚のイラストを描き下ろす金額は、個人依頼と会社依頼では差が大きい!
個人依頼の場合:無料~10,000円
会社依頼の場合:10,000円~1,000,000円
このくらいの金額に収まることが多いのかなと思います。
会社依頼は知名度やベテラン具合により際限がないです。
もちろん、これ以下やこれ以上の場合もあります。
ちゃんと一枚を描き込むなら、費やす時間はあまり変わりません。
つまり一枚単価での収入を期待するなら、
会社依頼を増やした方が安定しますし、収入を増やしやすいです。
▶実際には、個人依頼だけで生活されている方もいるらしい?
身近にいないため他のBlogでみた知識ですが、
日本人よりもお金を出してくれる外国人もいるみたいですね。
もしかすると、そういった外国人ファンを掴めると、
状況は変わってくるかもしれません。が、これも運ですね・・・
7.会社から受託するなら直接営業が有利!
■イラストレーターの数は膨大!
SNSでわざわざ探して声をかけなくても、
すでに依頼したことがあるイラストレーターや、
直接営業をくれるイラストレーター・イラスト制作会社がたくさんいます。
『依頼してくれる会社に伝われ』的なハッシュタグもありますが、
見て依頼する担当はどのくらいいるんだろう?
・・・あんまり多くはない気がします。
イラストレーターが大量にいるSNSで知ってもらう術を模索するより、
直接営業をかけた方が早いし有利です。
営業をかけても3割くらいしか返信が無かったりしますが、
いつ知ってもらえるのかわからないSNSよりは高確率だと思います。
イメージ的にはこんな感じ。
■SNSでのイラスト募集やイラスト大賞ってどうなのか?
審査に関わっていたことがあるので言ってしまいます。
全部の絵は見ます。リスト化などは特にしません。
応募数が多いので、賞をあげたイラストレーター以外はすぐ忘れます。
受賞は、絵の良し悪しや知名度というより、
その時の決定権のあるお上の好みにけっっっこう偏ります。
スキルや実績がなくても受賞できる可能性があるのが、
これらの特徴です。それがいいところでもあります。
ですが、もしあなたに実績があり、本当に仕事がほしい会社なら、
イラスト募集やイラスト大賞などに応募するという遠回りはせずに、
直接営業をしてぶつかってみる方が道が拓けるかもしれません。
8.まとめ
就職目的なら、バズる必要なし!むしろSNSはやらなくてもいい!
フリーランスなら、宣伝で収入が増えるならSNSは必須!
受託なら、SNSに頼らなくてもなんとかなる!
就職活動が目的なら、ポートフォリオなどの就職準備が最優先です。
SNSをやっていてもいいとは思いますが、
バズりを狙った投稿や二次創作に力を入れすぎてしまい、
就職のための制作が進まない学生や、
就職を断念した学生もみたことがあります。
そういった人生も青春なので良いかと思いますが、
なんだかもったいない気がしますね。うまくバランスを取りましょう…!
年々、新しい働き方や仕事の掴み方が増えています。
もしかすると、SNSを活用して、
もっと安定して稼げる仕事がつかみやすい世の中になるかもしれません。SNSは種類が豊富で、特徴もそれぞれ異なるので、
使いこなすのが難しいです。私もまだまだ勉強中です…!
うまく活用して、もっと知名度があがるように頑張りたいと思いますw
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投稿予告は@suend02でつぶやきます。
お仕事のご相談はsaki★harine.jp(★→@)まで!
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