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古代メキシコ展

7/14に、東京国立博物館で行われていた特別展、古代メキシコ展に行ってきた。
大学生時代、古代史を専門に研究していた過去があるのですが、地域も時代も違うため全くの門外漢として楽しんできました。
※館内全ての写真撮影OK。

休日は人が多いと思ったので、平日に有休取って行ってきた。

年表と地図

年表
地図

四大文明は大河の下で発展したので、なんとなく古代メキシコ文明も川があったのかと思っていましたが、無いのか。自然は豊かだったけど、水不足に悩まされることもあったみたいですね。
湿気があるので食料の長期保存が難しいってのも、面白いな〜と思ったポイントだった。

展示物

トウモロコシの女神

多神教の世界で神格化される対象を通して、その地域で何が重要視されてるのかがわかるのが好きで。
トウモロコシの女神、笏なんてここ以外じゃ見たことないので、異文化!!!と思ってはしゃいで撮った記憶がある。

あとはやっぱり雨と嵐の神が力を持っていたみたいですね。アステカではトラロク神という名前のある神みたいで。
トラロケという手下がおり、樽に入ってる水を水差しに入れて、それをひっくり返して雨を降らせている。が、たまに雹になっちゃったり、水差し割っちゃったりするらしく、破片は雷になるとか。はは〜なるほど。こういう神話と現実を繋ぐ細かい辻褄合わせ、すきだな。

死のディスク石彫

これはテオティワカンの神殿にあったやつ。
地下は死の世界と考えられていて、太陽は沈むことで、死ぬと考えられていた。
これは舌を出したドクロに放射モチーフを合わせて、死んだ太陽を表しているらしい。
ちなみに思ったよりデカい。人が隣に立ったら胸くらいはあるんじゃないかな。

アヒル。かわいい。

交易かなり盛んだったみたいですね。

ゴムボールでバトる王様たち
チャクモール像

チャクモール像、この図像はよく見られるけど何を表してるかはわからないらしい。横たわる捕虜の図が元なのかも、という説あり。手の皿に生け贄の心臓が描かれていることがあり、そういう用途に使われていた可能性があるとのこと。

高校の世界史の先生が生け贄の心臓置き場だよと紹介していたのをこれを見た瞬間思い出した。この形のベンチが駅にあって、観光客が座って行くけど、本当は心臓置き場だからその状況を見てると凄い面白い…みたいな話だった気がする。よく旅行に行っていて、その経験を話してくれた先生だった。古代メキシコあたりが本来の研究分野って言ってたから、この展示に行った話をしたら喜んでくれたかもしれない。

あの先生に習っていたお陰で世界史に興味を持って、大学時代で好きなものを研究し倒すことができて、そして研究の道からは離れてもまだ歴史を楽しむことを続けられているから、良かった。
教育実習で行った時はとにかく厳しくて泣かされたけど。
またいつか会いに行きたい。

アステカの文化

テオティワカン文化の近くで、後から発展したアステカ文明。テオティワカンの遺物を聖なるものとして崇め、その後継となることで神聖な力を得た…というくだりに興味を惹かれた。新興文化が力を得るために、過去の栄光の後継者を名乗る展開、古代メソポタミアでも見た!!と思って、一気に親近感が湧いて好感度あがっちゃったな。

人身供犠

古代メキシコ文化の特徴としては、やっぱり人身供犠が挙げられると思う。生贄の皮を剥ぐとか心臓をどうするとか、建物の中からたくさんの生贄の骨が見つかるとか、一見すると残酷な文化はなぜ生まれたのだろう。という疑問は当然あった。

答えとしては、古代メキシコの人たちはこの世界が神々の犠牲で生まれた世界と信じていて、だから人も犠牲に差し出されるのは当然、という感覚のもと生きていたからということらしい。神々はこの世界のために犠牲になっている、いわんや人間をや……
針を自分に刺して血を捧げる放血という儀式もあり、自己や他者を問わず、肉体や命を捧げることに価値があったんだなという面白さがあった。
一見いまの価値観から見ると理解し難いことも、当時の人々にとってはこれ以上ないほど正当性を持ったことだった。というのを理解するのがいちばん楽しいところだから、今回もそれを解ることができて良かった。

まあ諸説あるのかもしれないが、私はこの時代の専門研究家じゃないし、今回の展示はそういうストーリーになっていたので、そういうことと理解する。

全体を通して説明もわかりやすかったし、いつものことながら展示のレベルが高くてすごく楽しかった。
年表や地図を写真に撮って、それと照らし合わせながら進んでいくと頭に入りやすかったなー。
数字と地理に弱いので、今後もこのスタイルでいこうと思います。

食べたもの

ランチ

たいめいけんのオムライス

いつも混んでるイメージがあるたいめいけん。オムにかかってるソースがコクがあって美味しかった。
スープはボルシチを謳っていましたが、味はミネストローネだとおもう。
ロシア行った時に食べたボルシチ本当に美味しくて忘れられない。流石にこれはボルシチではないと……思いますね。味音痴だから何も言えないけど。

博物館後のおやつ


みはし クリーム杏あんみつ

博物館で頭を使った後は、甘いものが欲しくなるので、いつもみはしに向かう。

『三月のライオン』の姉妹がみはしに寄っていて、杏トッピングは絶対ひつよう!みたいな話をしていたのをふと思い出して、初めて杏入りにしてみた。
甘酸っぱくて良い。
あんこのこってりもったりな甘さ、ソフトクリームの冷たくて爽やかな甘さの中に、確かに足りていなかった味を足された感じがある。
また食べよう。
並ぶ価値があります、このあんみつには……

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