人生初のバリウムの話
健康診断に行ってきました。
体重測定が1番の懸念だったのだが、そんなことよりも大変なことがあったので、その話をしたい。
人生初のバリウムだ。
噂に聞く、あの悪名高き白い水。あのゲップをしたらやり直しの。磔にされて回される。下剤必須の。お通じが白く染まる。
こんなイメージしかなかったので、Google先生に詳細を聞いてみた。排出できなかったら腸閉塞が起こるので下剤を早く飲んだ方がいいと教えてくれた。こわ!!
そういや下剤も飲んだことない。
好きな芸人さんが、病院で下剤飲んだ時に漏らして尊厳が失われたとトークしていたが、私には失われた尊厳を笑い話に変えるスキルも場もない。
どれくらいの時間で効くのか調べると「2〜6時間」とのこと。幅広過ぎて参考にならない。
とりあえず、不味くて白くて甘いドロドロを飲んで、ゲップを我慢してぐるぐる回された後、すぐたくさんの水と下剤を飲んで、迫り来る便意に身を任せればいい、ということね、オッケーオッケー。
……と思っていたら、まぁまぁ大事な打ち合わせが健康診断直後に入ってしまった。
下剤を飲んでから効き出すのが2〜6時間……
ということは、打ち合わせ中に尊厳を失う可能性もある……それだけは避けたい。
ということで、打ち合わせ直後に下剤を飲んで、自宅に直帰する計画を立てた。
頭の隅で、Google先生の「下剤を早く飲んだ方がいい」という文言がチラついたが、一旦無視した。
さて、胃の検査の本番。
バリウムの味よりなにより、ゲップを我慢するのがつらい。吐くのを堪えるような喉の動きと、バリウムの酸味で過去の粗相を思い出しまった。
あと、ダヴィンチの人体図みたく磔にされてぐるぐる回転させられるのかと思っていたが、動きとしてはかなり退屈で、角度がついたベットに横になり、左右に寝返りをうったり中途半端な姿勢で止まったりするだけで肩透かしだった。
意外と地味な検査が終わり、たくさんの水と一緒に飲むよう下剤を渡される。
下剤は打ち合わせ直前に飲むとして、お水も今はあまり飲みたくない。なぜならその後に体重測定が待っていたたからだ。できるだけ軽くありたい乙女心で、小さなコップ1杯分に留めた。
因みに体重は、日頃の頑張りの成果もあり、ここ半年で最小値を叩き出せた。61.1キロ!年内50キロ台が見えてきた!
余談だが、去年まで私服で体重を測っていたので、今回もできるだけ軽い服装で臨んだのだが、今回は診察着に着替えたので全く意味がなかった。
前日の夜、手持ちの服を持ちながら体重計にのり、1番軽い組み合わせを探したというのに……
体重もいい感じだったので、あとはバリウム排出だけ。打ち合わせまでは滞りなく終わり、下剤を飲んで無事に家に着いた。
何か胃に入れた方がいいと言われたので(どうせ下剤で出すなら多少ハイカロリーでもいいのではと下心も働き)、明太クリームうどんとおにぎりとアイスという、欲張りセットみたいなのを買って食す。
そして、その時を今か今かと待っていたが、なんの音沙汰もないまま時が過ぎた。
5時間後あたりから焦り出し、YouTubeで「30分後にトイレに駆け込むマッサージ」「ドバドバ出る腸体操」的なのを片っ端から試すが、うんともすんとものまま6時間が経過した。
頭を駆け巡る「腸閉塞」の文字。いやだ!最悪開腹手術!?こわい!!!
追い下剤を飲む。念のためにコッコアポを買っておいてよかった。
効き目が11時間後とのことだったので、神に祈りながら布団に潜り込み一旦目を瞑った。
深夜から明け方にかけて、鈍い腹痛と便意に何度も起き、ようやく排出に成功した。
噂には聞いていたが、本当に流れなくて困った。
次回は絶対に午後に予定を入れないようにしよう。
そして下剤は速やかに飲もう。
みなさまもバリウムにはお気をつけて。