事実、彼は主人の帰りを、ずっと待っていたわけではなかった。 本当は、道に迷っていただけなのだ。 ひとりぼっちの彼は思った。 「渋谷に目印でもあったらいいのに・・・」 ★Amazon『三円小説』発売中★
「お爺さん、お婆さん、のぞかないでくださいね・・・ 絶対にのぞかないでくださいよ! 絶対に絶対にのぞかないでくださいね!!」 老夫婦が助けたのは、鶴ではなくダチョウだった。 ★Amazon『三円小説』発売中★
母親のセンスにはついていけないとクラスのみんなは言うけど、わたしは母のセンスを信用している。 なにしろ母は、あんなにも素晴らしい男性を選んだのだから。 ★Amazon『三円小説』発売中★
30年前に仲間たちと埋めたタイムカプセルを開ける日だ。 ところが、約束の時間になっても私以外に誰も来ない。 日が暮れてしまう。 仕方ないので、ひとりで掘り出し、入っていた手紙を読んだ。 「100歳のみんなへ・・・・・」 ★Amazon『三円小説』発売中★
そういえば、おじいさんと初めて会った日、あの人ったら、青いバラをくれたの。 でも、普通は赤いバラよね? あの意図は何だったのか・・・ 今では確かめるすべもないわ。 [青いバラの花言葉=夢叶う] ★Amazon『三円小説』発売中★
余命半年のわたしは思い残すことのないよう、好きな人に告白しようと思います。 それくらい良いですよね、先生? 「応援しますよ。頑張ってください」 好きだよ、先生。 Amazon発売中『三円小説』