男子は”アドバイス”をしたい生き物か
恋愛というものは、この人生において非常に攻略が難しいゲームだなと、最近改めて思う。
男女それぞれ価値観が違うため、尊重したり迎合できる部分もあれば、どこで反発し、爆発するかの線引きが難しいことだってある。
だからこそ、パートナーと2人で納得のいく着地点を目指すためにも、自分でない他の人の視線と自分の視線を絡めるべく、定期的に友達へ相談を持ちかけることは得策だ。
時にその相談が、ただ愚痴りたい願望だけが集約されている時もあると思う。それも大切なことだろう。
だが男子という生き物は、”相談話”と”共感してほしいだけの話”という境目をうまく分け隔てにくい、と感じる人が少なくない。
このこと自体も、恋愛というゲームをより難しいものにしていると感じたりする。
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先日、小学校からずっと幼なじみの3人と、僕を合わせた4人のグループ「都民の会」で集う機会があった。
高校卒業後、みんな紆余曲折あったものの、全員が今は都内で暮らしている。なんだか奇跡のような話だ。
昨今のコロナ禍の状況もあり、同じ東京にいながらも顔を合わせたのは半年ぶり。なんとも不思議でソワソワした気持ちであったが、みんな元気そうで、それぞれの印象が半年前よりもいい意味で大人っぽくなっており、嬉しくなった。
僕たち「都民の会」の4人組は、こうして定期的に集まることが多い。僕を含め男3人と、女子1人という座組みであるが、それぞれの個性が強いものの絶妙に調和していて、絶妙に絶妙なグループである。本当に絶妙だ。きな粉と黒蜜くらい絶妙な気がする。
顔を合わせた瞬間は、久々すぎてどんな話からしていったらいいか、という”久々に人と会ったときあるある”が、幼なじみといえども発動されたわけだが、非常に和やかな時間が流れていた。
ある程度最近のコロナによる影響云々の話も終わると、恋愛の話が広がる。お前彼女できたの?とか、相変わらず彼女と幸せそうでいいな〜とか、そんないつも通りの話が展開されていたが、
この日は唯一の女子枠の女の子が、つい先日彼氏と別れたというトピックで終始持ちきりとなった。
彼女は、大手の証券会社に勤め、これまでの学歴も非常に優秀。容姿もめちゃくちゃ端麗で、今回半年ぶりに会った時には前回よりも痩せており、まじでクソ綺麗になっていたため、男性陣は頬が赤くなっていたのだが。
そんな彼女は昔から、あまり彼氏と長く続かない。そのこと自体、彼女自身も悩んでいるようで、今回の”破局”に関しても、僕らに相談を持ちかけられた。
今回の彼氏もそうだが、付き合う対象となる彼氏は大抵が高学歴で、超絶イケメン、仕事もバリバリにできるといった、男の理想を詰め込んだような人が該当することが多いらしい。彼女自身可愛いので、納得のスペックでもある。
だからこそ、今回の破局したお相手とのことも含め、その子の恋愛が長く続かない原因として「ハイスペックであることに拘りすぎているのではないか?」と言うことを、僕ら男子3人は助言した。もう少しストライクゾーン広くしてみなよ?的な趣旨のことを。
ただ、彼女としてはあまり負に落ちていないようだった。なんとなく雰囲気でわかる。
実際、これまでに高学歴でない人とも付き合ってきたし、スペックどうこうに縛られずにお相手を見つけてきた、と言うのが彼女としての考えだったからだ。
その気持ちもわかる気がする。自分としてはそう行動してきただろうし、実際にスペックに縛られず行動したことも事実であるはずだ。
だが、一歩外にいる僕たちとしては、もう少し大きく窓を広げた方が、気持いい風が胸いっぱい吸い込めるよ!的なことを伝えたいと感じる。なんだか枠を狭めてしまっていると。そう感じるのだ。
でも、どうもうまくピントきていないようだった。
その後ふと冷静になって考えると、きっと彼女はこうした僕らのアドバイス云々よりも、自分の話をただ聞いて欲しかったのだと、気づいた。なんだか不甲斐ないような気持ちになった。やりきれない思いだった。
いくら幼なじみといえ、よく考えたらわかることだが、そうした女心的なことに気付けなかったことが、なんだか悔しかった。他の男子2人はどう思っているかわからないが、少なくとも、僕はそんなことを思ってしまった。
彼女が単純に僕らに相談したい!解決したい!という気持ちがもちろんあったかもしれない、それはそれでいい。
どうも僕ら男という生き物中でも、幾らかの人は、積極的にアドバイスをしてあげたいと思ってしまうようだ。
これは、別にマウントをとりたい、というものではない。単純に目の前にいる人が幸せであってほしいと思うからこそである。リアルなアドバイスなのだ。
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女心は難しい。だが、逆に女性からすれば男心的なものも難しいのかもしれない。
なんか、こんな些細な会話の中ではあったのだが、もっと女心をいうものを知っておく必要があるな、と改めて自覚した。
男子と女子では、生物としてやはり違いがある。そのことをより理解した上で友達と遊んだり、会話をすると、もっと面白く豊かな人生になるかもしれないとも思った。
久しぶりのみんなとの再会は、楽しいことに加えて、そんな哲学チックな学びも与えてくれるいい時間であった。
早くコロナが治って、みんなでバーベキューでもしたいのだが、そんな日はいつくるのだろうか。
気長にそんな夏を待ちましょうか。