英語だけで日本画体験ワークショップをした話
こんにちは、日本画家の酢田こいちです。
今回はタイトル通り、いきなり英語しか通じない状態で日本が体験ワークショップをした時の話をします。
もし唐突に英語のみでワークショップをやることになった時の参考にしてみてください。
ポンコツ英語でも大丈夫なことがほとんどです!旅行に来てる方は意外と寛大です。
私は場所のみ借りて、あとは自分でワークショップの準備をしています。
特にどこかに所属しているわけではないですし、ワークショップ内容もオリジナルです。
つまり一人。誰にも頼れない状況で自分でピンチとチャンスを同時に掴んじゃって大慌てした時のお話となります。
アホです。
お客さんの全く通らないところでワークショップ
元々その区画は人通りがほぼゼロな場所だったようで開始時刻から2時間は誰も通りませんでした。
ちらっとでも目に入ったらわかるように、「日本画体験教室」「日本画ワークショップ」と書いた紙を部屋付近の窓や壁に貼ったり簡易的な看板を立てたりしました。自分なりに色々頑張ってはみたものの、人が通らないのであまり意味はなかったかもしれません。
SNSでは参加連絡がくるけど…
ありがたいことにSNSにお知らせを投稿したら参加したいとの連絡があったので開催中に誰も来ないわけではなかったのですが、実際に開場してから2時間超以上一人という状況でとにかく寂しい!
この時、本当に当たり前のことですが人通りの良い場所というのがどれだけ大切か痛感しました。
一人でいるのは全く苦痛ではないタイプですが、体験教室のために色々と用意してきた身としては誰もいない状況というのはなんとも…さすがに悲しくなっちゃいました。
ガンダムの場所はどこ?
そんなこんなで事前連絡をくださった方を待っている間に、アメリカ人女性4人のグループから実物大ユニコーンガンダムの場所を聞かれました。
観光で行きたいのだな、とわかるところまで道順を一生懸命説明し、「そこで良い旅を〜」とそこで終わったつもりでいました。
ただ、私は余裕で暇な身なのでなんとなくその後彼女たちが会場付近の廊下で話しこみはじめたのを見ていました。
そこで気づきました。
そういえば、実物大ユニコーンガンダムってずっと外にあるし、動くところ狙っていく人以外はそこまで時間にシビアな場所じゃなかったよな?ということに。
初めての勧誘
初めてのお使い、みたいな。
「もし時間があるなら、日本画の体験ワークショップをしてみない?」と聞いてみようか…?
結構悩みつつも今度は私から彼女たちに話しかけてみることを心に決め、まずは翻訳アプリで緊張しながらも文章を考えて翻訳。今は誰もいなくて、一人で、暇で寂しいし、もし断られても結局元の一人に戻るだけだ!ええいやってしまえ!出会え出会え〜〜!
というマジの出陣みたいな気持ちで話をしている彼女たちに突撃しました。
できるだけ不審に見えないように、話しかけたつもりです。つもり。
「Hi,Excuse me
If you have time, do you try Japanese painting workshop?」
こんな感じで話しかけたかな、記憶はおぼろげです。何せ緊張しまくってたもんで。頑張った、もはや緊張しすぎて翻訳後の画面を見せてました。きちんと話すことからは逃げた気もしましたが、きちんとしている必要はない!とりあえずの「聞いてみる」に成功したのでヨシ!
時間はこのくらい、料金はこのくらい、こういうことができるよ、とたどたどしくも伝えることができました。翻訳アプリありがとう、文明に感謝。
そうしたら…皆様優しく、ノリノリで体験してくれることになりました!
うまく誘えたのは良いものの、全員英語話者…どんどこ課題が舞い込んできて脳みそはフル回転でした。
全編英語で日本画体験
当たり前に全部英語で説明、指導…ヤバい!マジでどうしよう、英語が全くわからないわけではない、とにかく焦りは表に出さないようにして…誰にも頼れない今は一人でどうにかするしかない。
まずは体験料金を先にいただく!
この時は2000円で日本画体験していただくプログラムだったので、
「The price is 2,000 yen.」
ずっと緊張していたせいか口から「two thousand yen 」の読み方をド忘れしてしまい発音できず、またも画面を見せることに…
画面を見せてお支払いいただき、全編英語のワークショップが始まりました。
日本画体験ワークショップの流れ
今回は絵が苦手な方でも、誰でもできるようにテンプレートを用意していました。
個人的にはほんと自由にしていただいて構わないし、
何描いてもいいんですけど、描き慣れてない方は完全に自由にしてしまうとわからなさすぎて無為に時間が過ぎてしまうのはあるあるなので…
というわけで今回の流れは以下です。
①今回の支持体の短冊をお渡し
②描くものは、テンプレートを用意してあるのでそこから好きなものを選んでいただく。(江戸時代の浮世絵、日本画から)
③短冊に写す
④下書き(骨描き)をする
⑤絵の具で着彩
⑥乾かして完成
流れだけはきちっと考えておいて本当に良かった…
慌てるのは言葉だけて十分ですね
感想-まとめ-
英語で日本画体験ワークショップ、大慌てで脳内修羅場だらけでしたが
今思えば脳汁ぶしゃぶしゃで楽しかったです。
とはいえ、絵の具の説明の時に泥「mud」という単語が発音できなかったり、
本当は作業の合間で小休止的に日本画についての説明とかをうまく挟みたかったな〜とか
できなかったことを挙げればキリがないですが…
できたことといえば、
ひとまず作品を完成させて、笑顔でお帰りいただけたこと。完成まで持っていけたのは本当にホッとしました。あと途中で良いところを言えたのは個人的に良かったです。
もうあとはこれから、次に英語でやる時までにもう少しちゃんと落ち着いて話せるようになっておきたい。
とりあえず語彙力増やしたいので単語覚えるところから…
普通に話すのと、講師やるのとでは必要な単語が微妙にズレてると思うので
どんな文章使うのか一旦確認しておきたいですね。
それはそれとして、日常会話もできるようになっておきたい…希望
日本画体験ワークショップで使った英語
この時使った記憶のある英文を記録として記載しておきます。
自分メモみたいな感じです。
基本おぼろげなので思い出したら追加するとかあるかもしれません。
とりあえず通じたというだけのなので正しさとかはわかってません。
もしここ違うよ〜などあればご指摘いただけるとありがたいです。
・お時間あったら日本画ワークショップを体験していきませんか?
Hi,
If you have time, would you like to do a Japanese painting workshop?
・料金は2000円です。
The price is 2,000 (two thousand)yen.
・かかる時間は30分から1時間です。
This can take from 30 minutes to one hour.
・これは岩絵具です。岩絵具は、宝石を砕いてできています。
This is mineral pigments,
This is made of crushed jewels.
・この絵の具は、顔彩(がんさい)と呼ばれています。
This paint is called Gansai
・この線をなぞってください。
Trace this line.
・ここから色を選んで塗ってください。
Choose a color from here and paint it.
・岩絵具は、置く感じで塗ってください。
Apply mineral paints as if you were placing them.
・これを乾かして完成です。今から乾かしますね。
Let this dry and you are done. I will dry it now.
・少々お待ちください。
Please wait a moment.
少しずつ増える気がします、どうだろう?
最後までお読みくださりありがとうございました!