コロコロ付録・闇文明スタートデッキ各カード解説
コロコロコミック2023年5月号ふろくである、デュエル・マスターズ『闇文明スタートデッキ』!
デュエマを覚えるのに向いた、シンプルで扱いやすいデッキとなっている。
ただ惜しむらくは、誌面で個別のカードについて紹介がなされていない。
そこで本記事では、『闇文明スタートデッキ』収録カードについて、デュエマに不慣れな方に向けた解説を実施していく。復帰組や新人さんのヒントになれば幸いだ。
――とはいえ、これをお読みの方はデュエマ経験者も多いだろう。そんなベテランのみなさまはぜひ、「このカード、こう使うと強いね!」という発見を手助けしながら、ご家族やご友人にデュエマを広めていただきたい。
※本記事は2023年のコロコロ付録および同年に店頭配布されたデッキを解説するものです。2024年の付録デッキについてはデュべり部にて簡単に紹介しています。
個別カード解説
それでは、デッキに収録されている11種類のカードそれぞれについて紹介していこう。
《深淵大帝 ジャシン》
パックや市販のデッキには収録されていない、このデッキ限定の切り札だ。
能力は「アビスラッシュ」「ブロッカー」「スレイヤー」「W・ブレイカー」の4つ。
「スレイヤー+ブロッカー」で相手と相討ち→墓地から「アビスラッシュ」で復活・という戦い方が基本になるだろう。
なおアビスラッシュ、ルールに不慣れなうちは勘違いしそうな部分が多い。「コストは支払う」「プレイヤーを攻撃=シールドを攻撃も含む」などなど、読んだだけで分かりにくいルールは、実際に対戦しながら確かめてみよう。
ちなみに、パックや市販のデッキには、「アビス」を助けるカードも多く収録されている。ゲットできたならば、デッキを改造してみよう。
入手しやすいカードだと《フォーク・フォック》がオススメ。「アビス」のカードを墓地から回収できるぞ。
《フォーク・フォック》自身も「アビス」なので、2枚目・3枚目が墓地にあれば、次々に拾うこともできる。何枚も集めて、たくさんデッキに入れてみよう!
《闇戦士ザビ・クロー》
わずか1コストで召喚できる、超軽量クリーチャー。
1~2ターン目は相手クリーチャーもほとんどいないはず。最初のシールドブレイクはコイツにお任せだ。
「可能なら毎ターン攻撃する」ため、相手にブロッカーがいても突っ込んでしまうのが欠点。
また、出してすぐに攻撃できるわけではないので、勘違いには注意しよう。
コイツをもっと活躍させるなら、デッキを速攻タイプに改造するのがオススメ!
コストの高いカードを減らして、コストが低く、攻撃に使えるクリーチャーを増やしてみよう!
イチオシは《ねじれる者ボーン・スライム》!
1マナで出せるクリーチャーが2種類になることで、速攻性能がぐっと高まるぞ。
《ブラッディ・イヤリング》
相手の攻撃を一度だけ止めて死ぬブロッカー。
パワー4000以下の相手と相討ちを狙っても良いし、W・ブレイカーなどの強力な攻撃を防ぐために使うのもアリだ。
《ブラッディ・イヤリング》自身は攻めに使えないので、コイツを活かすならデッキ全体を守り重視にしてみよう。
前半は《ブラッディ・イヤリング》たち小型ブロッカーで防御して、マナが溜まったら高コストの切り札を出す――といったデッキになるはずだ。
(《闇戦士ザビ・クロー》を活かすデッキとは反対の方向性となるぞ)
防御重視のデッキにするなら、低コストのブロッカーで、S・トリガーもついている《ディッシュ=ウィッシュ》がオススメ。
《ディッシュ=ウィッシュ》はブロッカーながら、いざという時は攻撃にも使えちゃうぞ!
《鬼人形ボーグ》
どんな相手も道連れにできる、スレイヤー能力の持ち主。
積極的にシールドを攻めることはもちろん、タップした相手クリーチャーを攻撃して相討ちを狙える、頼れるカードだ。
光文明と組ませて、相手を無理矢理タップしたり、コイツをブロッカーにしたりする改造も面白いね。
また、もし他にも「デスパペット」のカードを持っているなら、《人形の裏技ペット・パペット》なんかを使うデスパペットデッキにしてみるのもアリだぞ!
「アビス」「デスパペット」ほか、このデッキにはさまざまな種族のカードが入っている。それぞれの種族を活かせるカードを探してみよう!
《卵胞虫ゼリー・ワーム》
攻撃するたび手札破壊をおこなう、妨害能力に優れたクリーチャーだ。
相手に手札が無い場合は、他のクリーチャーでシールドブレイクして、わざと手札を与えてコイツで攻撃する・なんて小技も使えるぞ。
余談だけど、イラストを手掛けたのは美少女イラストの描き方で大人気のさいとうなおき先生。芸風の広さに驚きだ。
改造するなら、同じくさいとうなおき先生が手掛けた手札破壊クリーチャー・《悪魔龍 ダークマスターズ》!
……は、あまりにも入手困難なので、似た効果を持ち、闇デッキだと強化される《暗黒秘宝ザマル》なんかを使ってみよう。
これも古いカードだから、ちょっと入手が大変だけどね……
《貴星虫ドレインワーム》
出た時に相手を弱体化させてくれるクリーチャー。出たとき効果を持つクリーチャーは、当然ながら出すだけでオトク。積極的に使っていこう!
フレーバーテキスト(下の方にある小さい文字)では、相手のパワー1000を倒すことが勧められている。
もちろんそれも便利なんだけど、たとえば相手のパワー2000を弱らせて《闇戦士ザビ・クロー》で相討ちを狙う――なんて用法だってできちゃうぞ。
工夫しだいで活躍の場面が増える、使い応えのあるクリーチャーだ。
せっかくなので、倒された後も出し直せるよう《戯具 ヴァイモデル》なんかを組み合わせてみても面白いぞ。
《騒乱の影ウエスタン・バレル》
こちらも出たとき効果が優秀なクリーチャー。デュエマはマナチャージ+クリーチャー召喚で手札がガンガン減るゲームなので、手札を捨てさせることで相手の選択肢を狭められるぞ!
いっそ、デッキ全体を手札破壊に特化させてしまうのもアリだ。《戯具 ドゥモグラ》は、わずか2マナで出せて手札破壊が狙えちゃうぞ。
ただし、相手も闇デッキだった場合は要注意。「アビスラッシュ」をはじめ、墓地を活かした戦術に利用されてしまうことも……
相手のマナにあるカードを見て、危険そうならば手札破壊カードはマナチャージしてしまおう。
《汽車男》
こちらも出た時に手札破壊。
《騒乱の影ウエスタン・バレル》と違って、捨てる手札を相手に選ばせないのがポイント!
より「捨てたくないカード」を落とせるかもしれないぞ。
S・トリガーで登場した場合、続く自分のターンでは「出たばかり」扱いにならない。問題なく攻撃できることも覚えておこう!
このデッキはコイツ含め、ほとんどのクリーチャーが4マナ以内で出せる。《阿修羅ムカデ<デスシラズ.Star>》で何度も復活させながら戦ってみるのも強そうだ!
《デーモン・ハンド》
S・トリガーで相手クリーチャーを倒せる呪文。
手札に来るとコストがきついので、マナに埋めてしまおう。
手札から使う機会が少ないので、デッキを改造する時につい抜きたくなってしまうかもしれない。だけどちょっと待った!
「最後のシールドに《デーモン・ハンド》があるかも……?」と頼れるのは、安心感が全然違うはず。
もし抜くなら、《デーモン・ハンド》と互角以上に頼れるS・トリガーを入れるようにしよう。
たとえば《撃髄医 スパイナー》なんかは強力なS・トリガーだね!
《凶殺皇 デス・ハンズ》
こちらも頼れるS・トリガー。手札に来たらマナに置いちゃうのは《デーモン・ハンド》と同じだ。
《汽車男》と同じく、S・トリガーで登場したあとは攻撃を任せられるのが嬉しいところ。コストこそ重いけれど、長く使ってあげたい良カードだ。
なお、《凶殺皇 デス・ハンズ》はじめ、出たとき効果の強いクリーチャーたちは、ちょっとパワーが低めになっている。
彼らを活かすために、「ムゲンクライム」能力を持つカードを採用してみるのもいいだろう。
非力なクリーチャーたちを使って、強力なクリーチャーを出すことができちゃうぞ。
《黒神龍メタル・ザンギラス》
攻撃時に味方を蘇らせるドラゴン。
強力な効果ではあるものの、自身がコスト6とちょっと重い上に、出てすぐに動けないことがちょっと苦しい。
ゲームが長引いた時の切り札、といったところだろうか。
復活させる候補は、出たとき効果持ちのクリーチャー。出たとき効果を再利用して有利になろう!
試したい相棒は《凶鬼92号 デンカ/世紀末ハンド》!
クリーチャーとしての効果は《騒乱の影ウエスタン・バレル》とほぼ同じなんだけど、下半分が呪文になっているぞ。
呪文としても使えることによって、「呪文として使って墓地に行く」→「クリーチャーとして《黒神龍メタル・ザンギラス》で復活させる」という活用ができる。
呪文側のコストが5だから、5ターン目に《世紀末ハンド》→6ターン目に《黒神龍メタル・ザンギラス》と、連続して使えるね。
デッキを改造する時は、こんなふうにターンごとの流れも考えてみるのがオススメだぞ!
まとめとあとがき
というわけで、コロコロ付録『闇文明スタートデッキ』の各カードを紹介してみた。
流石に大会で優勝を狙えるようなデッキではないけれど、「速攻」「妨害」など、テーマを絞って改造すれば、少しずつ強くなってくれる。
ちょっと注意点としては、「速攻もできて妨害もできる」と欲張ると、まとまりがなくて弱いデッキになってしまうかもしれない。
もしどちらも試したいならば、「コイツとコイツは速攻デッキ」「コイツとコイツは妨害デッキ」……と、役割分担して2つのデッキを組んでみるのがオススメだ。
――というここまでのお話。
経験者の方にも、パックから出たカードを使い、手探りでデッキを組んでいた頃を思い出していただきたい……なんて狙いもあって書いてみた。
デュエマに慣れてくると、ついつい研ぎ澄まされたデッキに目を奪われがち。
たまにはちょっと気分を変えて、ふろくデッキと手頃なカードで、家族や友人とカジュアルなデュエマを遊んでみるのも、新鮮な楽しさがあるんじゃないだろうか。
この記事が、その一助となれば幸いだ。