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ヘビつかまえた!飼い方は?エサは?【アオダイショウの飼育】

はじめに

本記事では、「ヘビを捕まえたけど飼えるかな?」「エサは何?」という方に向けて、初心者向けの飼い方を解説いたします。

ご紹介するのはアオダイショウとなりますので、「よく分からないけどヘビ捕まえた」という方は種類を確かめてから読み進めてくださいね!(シマヘビは近い飼い方が可能です)

なお、まだ飼う覚悟の決まっていない方に向けて、冷凍マウス等の画像は使っておりません。安心して(?)読めるはず!

エサは何?

アオダイショウのエサは、飼育下では基本的にマウス一択となります。最初は抵抗を感じる気持ちも分かりますが、飼うならば覚悟を決めましょう。

生きたマウスでも構いませんが、冷凍マウスがベストです。
活きマウスの場合、エサやフンの世話が必要・鳴き声がうるさい・成長が早い・購入に身分証明が必要……と、あまりに手間が増えてしまうからです。

冷凍マウスは価格もリーズナブル。
爬虫類ショップや通販で販売されており、サイズ次第では1匹100円以内で購入できることもあります。

入手よりむしろ(特にご家族がいる場合)冷凍庫のスペースを確保するのが課題かもしれませんね。筆者はヘビを飼い始めるにあたり、小型冷凍庫を購入しました。

マウス専用の冷凍庫を用意してしまえば、ご家庭での不満も抑えられるかもしれません。

なお、安価な冷凍庫だと冷却機能が弱い場合があります。商品レビュー等を確かめておくと安全でしょう。
(一般的なアイスや冷凍食品を保存できる性能があれば大丈夫です)

余談ですが、筆者は家族の反対を受けたわけではなく、単に冷凍庫のない家だったので、ヘビ飼育をきっかけに冷凍庫を購入しました。ヘビが理由で生活水準が向上した例。夏にいつでもアイスを食えるのって幸せだったんだね……

また、冷凍マウスは湯煎で解凍することになります。
湯煎用のボウル・マウスを入れるためのジップロック・マウスを掴むためのトングも100円ショップ等で買い揃えておくと便利です。

マウス以外のエサについて

アオダイショウを飼うに際して「マウス以外のエサもある?」という質問はよく聞かれるのですが、基本的にはありません

ヘビたちは、マウスを全身まるごと食べることで、必要な栄養素を摂取しているからです。
骨や内臓もすべて食べることが重要なんですね。

「市販の鶏肉を食べた」という例も聞かれますが、たとえ食べたとしても栄養不足に陥ってしまいます。

そうした理由から、全身まるごと冷凍された冷凍ウズラ・ヒヨコあたりならば一応マウス以外のエサとなり得ます。
ただ、マウスを避けたい方は「冷凍庫に凍ったネズミがまるごと入ってるのがイヤ」って理由でしょうから、それだとヒヨコもNGですよね……
(なお、栄養面でマウスの方が優れるとされています)

また、アオダイショウは哺乳類・鳥類といった恒温動物の肉を好みます

カエルやトカゲ・ヤモリなどあまり好きではないようで、我が家で飼育している個体は見向きもしませんでした。

「生息地によってはカエルやトカゲも食べる」という説もありますが、我が家の個体は2匹とも川沿いの、カエルやトカゲが豊富なエリアで採集した生体。
その2匹がまるっきり食べないので、個体差はあれど「基本的にはマウスがベスト」と捉えて良いと考えます。

エサまとめ

  • アオダイショウのエサは冷凍マウス!

  • マウス以外なら冷凍ヒヨコか冷凍ウズラ!

  • 他はムリ!飼うなら覚悟を決めよう!

  • 冷凍庫を共有できないなら、小さいやつを買おう!

……あとちょっと補足すると、ヘビは絶食に強く、一方で神経質な生き物です。

そのため、捕まえてきた場合には小さいヘビで数日~1週間、大きいヘビなら2~3週間何も食べないこともあり得ます。

あなたが本当にそのヘビを飼いたいならば、この期間を「ヘビが待ってくれている」と考え、万全の準備を整えるのが良いのではないでしょうか。

飼育ケースは?

原則として、大型プラケースで飼育が可能です。カブトムシやザリガニの飼育ケースの大きい版ですね。

ただし、ヘビは驚くほど器用に脱走を試みます。ケースはロックが頑丈で、かつ力をかけても歪んだり割れたりしないものを選びましょう。

飼育ケースのサイズですが、よく「トグロを巻いた大きさの3倍」と言われます。ピンと来なければ、親指より細いヘビならば30~40cmほどのプラケースを用意すると良いでしょう。

親指より太い大きなヘビだと、爬虫類用のガラスケージを使うか、衣装ケース等を改造して飼育することになります。
衣装ケースの場合も、脱走対策にはくれぐれも注意してください。筆者は最初に買った衣装ケースのフタがたわむことに気付いて、慌てて買いなおす羽目になりました……

※↑天馬の「ロックス」シリーズは頑丈でした。同じ天馬社の製品でも、フタが柔らかい商品もあるので店頭で触ってみたほうが安全です。

国産の生き物なので、温度や湿度にはそれほどデリケートではありません。
とはいえ変温動物なので、盛夏と冬場は極端な高温・低温にならないよう注意しましょう。
体感ですが、15℃は絶対に切らない・できれば18℃以上をキープ……が健康に暮らしてもらう条件だと考えます。

飼うために必要なものは?

飼育に必須となるのは、『水入れ』『シェルター』『床材』『保温器具』の4つです。順番に見ていきましょう。

①水入れ

アオダイショウ……というかほとんどの国産ヘビは、水に漬かるのが好きです。
一方でモノを持ち上げたりひっくり返したりするのも大好きなので、重量のある水入れを用意してあげましょう。

我が家では『ビバリア バブルディッシュ』を使っています。

水浴びだけでなく、水を飲むのも好きなので、少なくとも2日に1回くらいはキレイな水に取り換えてあげましょう。

②シェルター

ペット用に繁殖されたヘビの中には、シェルターが不要な個体もいますが、アオダイショウの場合はあった方が良いと考えます。

そもそもヘビは、体が密着するような狭いところで落ち着く性質があります。広い場所は嫌いなんですね。

また、脱皮の際に体をこすりつける場所も必要です。
ザラザラした素材の爬虫類用シェルターを用意してあげましょう。(熱帯魚用のレイアウト用品でも良いかもしれませんね!)

食器や花瓶などを流用することもできなくはありませんが、奥に引きこもって中でフンをされたりすると悲惨です。
いざとなればどかせる、屋根の形のシェルターが安全でしょう。

筆者は実家に眠っていたツボをシェルターにしたら、物凄くそれっぽくはなったものの掃除が大変すぎて泣きそうになりました……

③床材

滑りすぎ防止&保湿、あとフンの臭いの吸着etc…の目的で、床面には何か敷いておきます。

調達が簡単なのはキッチンペーパー。特に、持ち帰り直後はひとまずキッチンペーパー(あるいはペットシーツ)で様子見が良いでしょう。

……ただし、キッチンペーパーだとフンをするたびに全面交換となり、その都度ヘビにもどいてもらうことになります。
落ち着いたら、部分的に取り除ける素材に切り替えるのが良いでしょう。

筆者は専門店でオススメいただいた、『エコファイバードライ』という製品を使っています。最近は他社さんからも類似品が出てる……はず。

このほか、ウサギ用のウッドシェイブで飼育している例も見られます。

このように、床材に正解はありません。
ただ、あまりゴツゴツした素材は避けるべきでしょう。ヘビたちは地面にお腹を這わせて移動しますからね。

④保温器具

保温に関しては、冬場の室温によって事情が異なるので一概には言えません。
ただ、ひとまずパネルヒーターは用意しておくのが良いでしょう。

爬虫類のためのホットカーペットのようなものだと思ってください。お腹を温め、消化不良を防ぎます。(厚くなったら離れられるよう、ケージの下1/3程度に敷きます)

Amazonだとメーカー不詳の安価な商品も並んでいますが、毎日使う、発熱を伴う器具です。多少値が張っても、実績あるメーカーの商品を選んでおくことを強くオススメします。

冷え込む部屋の場合、パネルヒーター以外の暖房器具も欲しいところ……ですが、ランプ形式の保温器具はヘビが巻き付いて火傷してしまったり、そもそもプラケースが高熱に耐えられなかったりと、実情に合いません。

ぶっちゃけ、冬の飼育部屋は24時間エアコンをつけておくのが安全です。

⑤その他

突っ張り棒をケージ内に設置しておくと、登ったりぶら下がったり、立体的な動きをするのでちょっと楽しいです。

無くてもまるっきり問題なく飼えるのですが、せっかくなので面白い動きを見たいという方はぜひお試しを!

くれぐれも、強く突っ張りすぎてケースを傷めることだけはないようご注意ください。

アオダイショウはかわいい!

アオダイショウを飼う覚悟は決まりましたか?

エサや飼育設備に多少の手間はかかりますが、愛らしい表情と愉快な動きで、一緒に暮らしていてとても楽しいヘビです!

あなたとアオダイショウの暮らしが幸せになるよう、この記事が少しでもお役に立てれば光栄です!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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Vanille
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