我思ふ Pt.20
私、元バンドマンなんです。
パートはドラムやってました。
自分でバンドを立ち上げメインソングライターをしつつ、ベースとヘナチョコギターもたまぁにやる自称マルチプレイヤーだったんです(笑)
Yeah!バイクもコロがすぜ!
全てはモテる為に!
そう…モテる為…
肥やしにもならねぇ核廃棄物(40代♂)の自分語りなんぞ聞きたくねぇよと思ったそこのあなた。
大丈夫です。ちゃんとオチがありますから(笑)
うん…モテる為にな、X JapanのYOSHIKIに憧れ始めたドラム。まぁその容姿は鏡を見て秒で諦めたもんだ。
中学校1年生から始めて部活の合間に練習を重ねて、重ねて、歌も練習し、作曲の練習もして…完全オフの日は無いくらいに…そう…モテる、モテる為に!
モテ男への飽くなき渇望!
だが…
私が女を知ったのは実は20歳を半年過ぎた頃。
もちろん付き合ったのもその時が初めて。
バンドメンバーは華やかな容姿と巧みな話術、ずば抜けたコミュニケーション能力で不純異性交遊に勤しむ。
わかるか?この屈辱(笑)
「俺の作った曲を俺の指示通りに楽器を弾いてる奴ら」が俺よりモテるんだぜぇ!?
「俺の書いた歌詞を俺の指示通り歌ってる奴」が俺よりモテるんだぜぇ!?
わかるか!?この屈辱を!
取り乱しました。
話を戻そう。
この前文でいかに俺がモテなかったかわかってもらえたと思う。
恋をすると見える景色。
「コールタールに支配されたわたしの視界があなたの力でパステルカラーに染まって…」
みたいな歌詞よくあるじゃないですか。
信じられなかったんだよね。
んなわけねぇから。
視界がパステルカラーに染まってってあんた普通に警察さん家にお泊り案件ですよ?
とやさぐれていたんだよね。
モテない…女を知らない…恋愛を知らない…もう何をやっても、ステージに立っていても、そればかり。
女を知らないくせに知ったような恋愛関連の歌詞を書くというのは極めて屈辱であり、極めて切ない状況だった。
そんな私を救ったのは、初めての彼女だったんです。
私はあるボランティア団体に所属しており、役員や会員の指導なども担当していた。
新規会員でやってきた当時高校生の彼女。会員になって数カ月。
高校生だった彼女は何をトチ狂ったのかこの私に、「好きです。付き合ってください。」と言ってきた。
彼女のことを気になり始めていた私はは「は、はい…(*´ェ`*)ポッ」
と乙女な返事をしたその時である。
ん?
なんだ?
目の前がチカチカして?
え?
む、胸が…
動悸息切れ?
どうする求心持ってねぇぞ?
あ、この町ってこんなキレイだったっけ?
あれ?この道ってこんな輝いてたっけ?
あぁ…
そうか…これが…
パステルカラーに染まるってヤツかぁ…
あぁこれが恋愛てヤツかぁ…
あぁ何この切なくも暖かい感じ。
何この今の私ってば何でも出来ちゃうゾ☆な感じ。
あぁ恋愛て、こんなに人の心を豊かにするんだ。
人から特別な感情を持たれるってこんなに自分を好きになれるんだ…。
あぁ私は…
今まで純真で良かった。(気持ちは純真ではないよ)
こんな感情が走馬灯みたいに駆け巡る。
今でも鮮明に覚えてる。
私は過去「恋愛など繁殖する為のわざとらしい余興にすぎぬ」と歌詞にしたことがある。
これはただの強がりだったんだ。
ホントは、ホントはぬくもりが欲しかった。
俺は彼女に言いたい。
「この景色を、この色彩を僕に与えてくれてありがとう」と。
景色は変わる
色彩も変わる
恋はまるで手品ね
恋はマジック♥
恋はイリュージョン♥
オェっ…
黙って焼酎飲みます。
2020年 9月29日
インスタグラムより転載「我思ふ」
インスタグラムにて現在「我思ふ」Pt.102まで投稿しています。少しづつではありますがnoteに再編集して投稿していこうと思っております。今後とも宜しくお願いします。