現代の近江商人の商売十訓を考えてみた。近江商人に学ぶ経営理念/ビジョン/パーパスとは？
Daily Success Builders 2023-11-17
目次
現代の近江商人の商売十訓
近江商人とは
近江商人の商売十訓
近江商人の商売十訓は時代遅れ？
現代版近江商人の商売十訓
SDGs対応近江商人の商売十訓
エシカル対応近江商人の商売十訓
近江商人の商売十訓から経営理念を作成
近江商人の商売十訓からビジョンを作成
近江商人の商売十訓からパーパスを作成
まとめ
【昭和な毒舌コラム】
近江商人の商売十訓は古すぎだろ
現代の近江商人の商売十訓
私は長崎県生まれですが関西で育ちました。最も長く住んでいて大きな影響を受けたのは滋賀県です。出身地の定義は、子どものころに長く住んだ土地や、人格形成に影響を与えた土地と言うことですので、私の出身地は滋賀県と言うことになります。滋賀県と言えば近江商人の故郷です。私のビジネスの姿勢は近江商人の思想が強く影響しています。今回は近江商人が長年の経験から培った商売の心得「近江商人の商売十訓」について深堀してみましょう。
近江商人の三方よしの精神の精神は、長年の経験から培った商売の心得です。「近江商人の商売十訓」を社訓にしているところは多いと思います。近江商人の商売十訓は、現代でも通用するところはありますが、江戸時代の商売の心得として、現代のビジネスの要求に応えきれなくなっています。現代のトレンドはSDGsやエシカルですが、この概念は江戸時代にはありませんでした。
もし、現代の近江商人の商売十訓を作るなら、どのようなものになるでしょうか。現代のビジネスの要求に応えられるように、柔軟に考え方をアレンジしてみましょう。
近江商人とは
まず、近江商人ついて簡単に説明しましょう。近江商人とは、中世から近代にかけて、近江国（現在の滋賀県）に本店を置き、全国各地を商圏として活躍した商人の総称です。大坂商人、伊勢商人と並ぶ日本三大商人のひとつです。
近江商人は、地理的に京都や大坂などの大都市に近く、交通の要衝であったことから、古くから商業が盛んでした。また、近江は豊かな農産物や鉱産資源に恵まれ、物産が豊富であったことも、近江商人の活躍を支えた要因の一つです。
近江商人は、天秤棒を担いで各地を行商し、地域の需要や価格差を把握しながら、全国的な商品流通を担いました。また、質の高い商品を適正な価格で販売し、顧客の信頼を得ることで、事業を拡大していきました。
近江商人は、商売の心得として、「三方よし」を掲げていました。「三方よし」とは、売り手よし、買い手よし、世間よしの三者が幸せになることを意味します。これは、近江商人が、商売を通して社会に貢献することを重視していたことを表しています。
近江商人の活躍は、日本経済の発展に大きく貢献しました。また、近江商人の「三方よし」の精神は、現代のビジネスにも通じる普遍的な価値として、広く知られています。
近江商人の代表的な商家としては、越後屋（三井家）、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、双日などが挙げられます。これらの商家は、現在も日本を代表する大企業として、活躍を続けています。
なお、近江商人という言葉は、近江出身の商人全般を指す場合と、特に三方よしの精神を重んじた商人を指す場合の2つの意味があります。
近江商人の商売十訓
近江商人の商売十訓は、江戸時代に近江国（現在の滋賀県）で活躍した商人たちが、長年の経験から培った商売の心得をまとめたものです。
近江商人の商売十訓とそれぞれの心得を解説します。
商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
商売とは世の中や人々のために奉仕することであり、利益はその当然の報酬であるという考え方です。これは、近江商人が利益を追求するだけでなく、社会に貢献することを重視していたことを示しています。
店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
店の大きさや場所よりも、商品の品質が重要であるという考え方です。たとえ小さな店でも、良い商品を扱っていれば、お客さんは必ず訪れてくれます。
売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
売り手と買い手との信頼関係を築くことが重要であるという考え方です。売り手は、売った後のフォローやアフターサービスなどを丁寧に行い、買い手との信頼関係を築くことで、長くお付き合いしてもらえるようになります。
資金の少なきを憂うるなかれ 信用の足らざるを憂うべし
資金の不足を心配するよりも、信用の不足を心配するべきであるという考え方です。信用があるということは、お客さんから信頼されているということです。信用があれば、資金が不足していても、お客さんから商品やサービスを買ってもらえます。
商売は目先の利にとらわれるなかれ 先を見越した利を図るべし
目先の利益にとらわれるのではなく、長期的な視野に立って利益を図るべきであるという考え方です。目先の利益ばかりを追い求めていると、将来的に大きな損失を被る可能性があります。
欲張ってはいけない 欲は心を乱す
欲張りにならないように注意すべきであるという考え方です。欲は心を乱し、正しい判断を妨げてしまいます。
嘘をつくなかれ 嘘は必ずばれる
嘘をついてはいけないという考え方です。嘘は必ずばれるため、信頼を失ってしまいます。
借金をしてはいけない 借金は足枷になる
借金をしてはいけないという考え方です。借金は足枷となり、自由な行動を妨げてしまいます。
今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
今日の損益を常に考え、改善に努めることが重要であるという考え方です。今日の損益を明らかにすることで、経営の状況を把握し、改善策を講じることができます。
商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
好況、不況にかかわらず、常に利益を上げ続けることが重要であるという考え方です。好況のときは、利益を拡大する機会を逃さないようにし、不況のときは、コスト削減や新規事業の展開など、新たな利益の源泉を模索する必要があります。
これらの訓えは、以下の3つのテーマにまとめることができます。
テーマ1：社会貢献
商売は、社会や人々のためにあるものである。
商売を通じて、社会に貢献していくことが大切である。
テーマ2：顧客第一
顧客のニーズを第一に考え、満足させる商売をすること。
顧客に信頼され、長く付き合える関係を築くこと。
テーマ3：経営者としての心構え
利益を追求するだけでなく、社会貢献や顧客第一の考えを忘れないこと。
正直と誠実を貫き、健全な経営を心がけること。
それでは、それぞれのテーマについて、具体的な解説をしていきます。
テーマ1：社会貢献
近江商人は、商売は社会や人々のためにあるものであるという考えを持っていました。そのため、商売を通じて社会に貢献していくことを大切にしていました。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
質の良い商品を適正な価格で提供する
地域社会に貢献する
社会の公益のために寄付をする
近江商人の商売は、地域社会に根付いたものが多く、地域の人々を支え、地域の発展に貢献してきました。また、近江商人は、社会の公益のために寄付をするなど、社会貢献にも積極的に取り組んでいました。
テーマ2：顧客第一
近江商人は、顧客のニーズを第一に考え、満足させる商売をすることを大切にしていました。そのため、以下のようなものを心がけていました。
顧客のニーズを常に把握する
顧客の要望に応える商品やサービスを提供する
顧客に信頼される関係を築く
近江商人は、売り手と買い手がwin-winの関係になるような商売を心がけていました。そのため、顧客のニーズを第一に考え、満足させる商売をすることで、顧客との信頼関係を築き、長く付き合える関係を築いていました。
テーマ3：経営者としての心構え
近江商人は、利益を追求するだけでなく、社会貢献や顧客第一の考えを忘れないことを大切にしていました。また、正直と誠実を貫き、健全な経営を心がけていました。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
利益を追求するだけでなく、社会貢献や顧客第一の考えを忘れない
正直と誠実を貫く
健全な経営を心がける
近江商人は、商売は利益を追求するものであるという考え方もありましたが、それ以上に、社会貢献や顧客第一の考えを大切にしていました。そのため、正直と誠実を貫き、健全な経営を心がけることで、長期的な利益を追求していました。
近江商人の商売十訓は、現代のビジネスシーンにも通じる普遍的な考え方です。ぜひ、これらの訓を参考に、自分自身の商売や仕事に活かしてみてください。
近江商人の商売十訓は時代遅れ？
近江商人の商売十訓は、現代のビジネスのトレンドになる可能性は低いと思います。近江商人の商売十訓は、18世紀頃にまとめられたと言われています。当時は、SDGsやエシカルといった概念は存在しませんでした。そのため、近江商人の商売十訓には、これらの考え方が反映されていないことは確かです。この点では時代遅れだと言えるでしょう。現代のビジネスの要求に応えきれていません。
また、近江商人の商売十訓の「三方よし」は、売り手よし、買い手よし、世間よしという考え方です。しかし、現代のビジネスは、競争の時代です。売り手よし、買い手よしを追求していると、競争に勝つことが難しくなる可能性があります。
しかし、近江商人の商売十訓の根底には、「世の為、人の為の奉仕」という考え方があります。これは、SDGsの17の目標のすべてにつながる考え方です。例えば、17の目標の1つである「貧困をなくそう」は、近江商人の「世の為、人の為の奉仕」の精神と通じるものがあります。
また、近江商人の商売十訓には、「信用の足らざるを憂うなかれ」という言葉があります。これは、エシカルなビジネスの基本である「誠実さ」と通じるものがあります。
このように、近江商人の商売十訓は、SDGsやエシカルの考え方と、必ずしも矛盾するものではありません。むしろ、近江商人の商売十訓は、SDGsやエシカルの考え方を実現するための基礎となるものであると言えます。
ただし、近江商人の商売十訓は、現代のビジネス環境にそのまま適用できるわけではありません。例えば、
店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
という訓えは、インターネットの普及により、場所の重要性が低下したことから、現代のビジネスでは必ずしも当てはまらないと言えます。
また、
資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし
という訓えは、現代のビジネスでは、資金力も信用の重要な要素であることから、両方をバランスよく重視することが重要です。
近江商人の商売十訓は、時代背景や社会情勢の変化によって、その意味合いや解釈が変化していく可能性があります。例えば、近江商人が重視していた「節約」の考え方は、現代では、持続可能な社会を実現するために必要な「資源の有効活用」の考え方と捉えることができます。
このように、近江商人の商売十訓の中には、SDGsやエシカルの考え方を取り入れる余地があります。近江商人の精神を継承しつつ、SDGsやエシカルの考え方をプラスすることで、より持続可能な社会に貢献できるビジネスを展開することができるでしょう。
現代版近江商人の商売十訓
近江商人の商売十訓は、現代のビジネスにそのまま適用することはできません。近江商人の商売十訓を現代のビジネスに活かすためには、時代の変化に対応した柔軟な考え方が必要です。しかし、その精神を現代に活かすことで、SDGsやエシカルなビジネスの実現に貢献できると考えられます。
それでは現在のビジネスでも通用する「現代版近江商人の商売十訓」とは、どのようなものになるでしょう。様々な観点から現代版近江商人の商売十訓を再構築してみましょう。
SDGs対応近江商人の商売十訓
近江商人の商売十訓は、現代のビジネスシーンでも重要な考え方ですが、SDGsの観点から見ると、以下の点が課題として挙げられます。
環境問題への配慮が不足している
多様性の尊重が不足している
持続可能な経営への取り組みが不足している
これらの課題を踏まえて、SDGsに対応するように再構築した商売十訓は、以下のようになります。
商売は、世の為、人の為、地球の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
環境に配慮した商品やサービスを提供する
環境に配慮した経営を心がける店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
地域社会に根ざした商売をする
地域社会の課題に貢献する売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
顧客のニーズを常に把握し、満足させる商売をする
顧客との信頼関係を築く資金の少なきを憂うるなかれ 信用の足らざるを憂うべし
社会的な責任を果たす
健全な経営を心がける良き品を売れ、良き値段で売れ、良き宣伝をせよ
質の高い商品やサービスを提供する
適正な価格で提供する
環境や社会に配慮した宣伝をする親切を忘れるな、親切は善の種子なり
多様な人々を受け入れ、尊重する
社会貢献に取り組む正直を旨とせよ、正直は商人の生命なり
環境や社会に配慮した事業を行う
持続可能な経営を心がける欲張るな、欲は心の毒なり
利益だけでなく、社会貢献や持続可能性も追求する今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
環境や社会に配慮した経営を評価する商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
環境や社会の変化に応じた経営をする
これらの訓えは、SDGsの17の目標を達成するためにも重要な考え方です。この訓えを参考にして、より持続可能な社会に貢献する商売をしていきたいですね。
具体的には、以下の取り組みが挙げられます。
環境に配慮した商品やサービスの開発・提供
環境に配慮した生産・流通・消費の推進
地域社会の課題解決に向けた取り組み
多様な人々を受け入れ、尊重する取り組み
持続可能な経営の推進
これらの取り組みを進めることで、社会や環境に貢献しながら、長期的な利益を追求することができるでしょう。
エシカル対応近江商人の商売十訓
エシカルは、倫理や道徳を重視した考え方です。近江商人の商売十訓は、社会貢献や顧客第一の考えを大切にしている点で、エシカルな考え方と共通する部分があります。しかし、エシカルの観点から見ると、以下の点が課題として挙げられます。
動物福祉や労働者の権利などの課題への配慮が不足している
環境問題への配慮が不足している
これらの課題を踏まえて、エシカルに対応するように再構築した商売十訓は、以下のようになります。
商売は、世の為、人の為、地球の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
動物福祉や労働者の権利などの課題にも配慮した商品やサービスを提供する
環境に配慮した商品やサービスを提供する店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
地域社会に根ざした商売をする
地域社会の課題に貢献する売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
顧客のニーズを常に把握し、満足させる商売をする
顧客との信頼関係を築く資金の少なきを憂うるなかれ 信用の足らざるを憂うべし
社会的な責任を果たす
健全な経営を心がける良き品を売れ、良き値段で売れ、良き宣伝をせよ
質の高い商品やサービスを提供する
適正な価格で提供する
環境や社会に配慮した宣伝をする親切を忘れるな、親切は善の種子なり
多様な人々を受け入れ、尊重する
社会貢献に取り組む正直を旨とせよ、正直は商人の生命なり
環境や社会に配慮した事業を行う
持続可能な経営を心がける欲張るな、欲は心の毒なり
利益だけでなく、社会貢献や持続可能性も追求する今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
環境や社会に配慮した経営を評価する商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
環境や社会の変化に応じた経営をする
これらの訓えは、エシカルな考え方に基づいたものです。この訓えを参考にして、より持続可能な社会と人々の幸せに貢献する商売をしていきたいですね。
具体的には、以下の取り組みが挙げられます。
動物福祉や労働者の権利などの課題に配慮した商品やサービスの開発・提供
環境に配慮した生産・流通・消費の推進
地域社会の課題解決に向けた取り組み
多様な人々を受け入れ、尊重する取り組み
持続可能な経営の推進
これらの取り組みを進めることで、社会や環境に貢献しながら、長期的な利益を追求することができるでしょう。
例えば、具体的な取り組みとしては、以下のようなものが挙げられます。
動物福祉の観点から、動物の健康や安全に配慮した商品やサービスの提供
労働者の権利の観点から、労働者の安全や健康、賃金の適正化に配慮した商品やサービスの提供
環境保護の観点から、再生可能エネルギーの活用や、資源の循環利用に配慮した商品やサービスの提供
地域社会の課題解決の観点から、地域の産業や文化の振興に貢献する商品やサービスの提供
多様性の尊重の観点から、障がい者や外国人などの多様な人々が働きやすい環境の整備
持続可能な経営の観点から、CO2排出量の削減や、資源の効率的な利用に取り組む
これらの取り組みを通じて、エシカルな商売を実践していきましょう。
近江商人の商売十訓から経営理念を作成
経営理念とは、企業の目指す方向性や価値観を示すものです。また、企業が経営を行う上での基本的な考え方や行動指針を示すものとしても定義されます。経営理念は、企業の経営において重要な役割を果たします。
経営理念は、企業の経営の根幹を支えるものです。経営理念を策定する際には、慎重に検討することが重要です。経営理念の具体的な内容としては、以下のようなものが挙げられます。
企業の存在意義や社会的意義
企業の目指す社会的な価値
企業の経営方針や行動指針
経営理念は、企業の規模や業種によっても異なります。しかし、どのような企業であっても、経営理念を策定する際には、上記のポイントを押さえて、企業の方向性や価値観を明確に示すことが重要です。
近江商人の商売十訓の思想を反映した経営理念を作成してみました。
経営理念：誠実と信頼を基盤に、人々の幸せと社会の持続可能性に貢献する
この経営理念は、近江商人の商売十訓の「正直を旨とせよ、正直は商人の生命なり」という考え方に基づいています。商売においては、誠実と信頼が最も重要であり、それによって人々の幸せと社会の持続可能性に貢献することができるという考え方です。
この経営理念を実現するためには、以下の取り組みが挙げられます。
倫理的な商品やサービスを提供する
地域社会に根ざした商売をする
顧客のニーズを常に把握し、満足させる商売をする
社会的な責任を果たす
健全な経営を心がける
これらの取り組みを進めることで、人々の幸せと社会の持続可能性に貢献することができるでしょう。
また、この経営理念は、近江商人の商売十訓の「信用の足らざるを憂うべし」という考え方にも通じています。信用は、商売において最も重要な資産であり、それを守ることが重要であるという考え方です。
この経営理念を実現するためには、以下の取り組みも重要です。
顧客や取引先との信頼関係を築く
社会的な責任を果たし、社会から信頼される企業になる
これらの取り組みを進めることで、長期的な利益を追求することができるでしょう。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。
環境に配慮した商品やサービスの開発・提供
動物福祉に配慮した商品やサービスの開発・提供
労働者の権利を尊重した生産・流通・消費の推進
このような取り組みを進めることで、消費者の信頼を獲得し、長期的なビジネスの成功につながるでしょう。
近江商人の商売十訓からビジョンを作成
ビジョンとは、企業が将来どのような姿を目指すかを示すものです。また、企業の目指す理想やゴールとしても定義されます。ビジョンは、企業の経営において重要な役割を果たします。
ビジョンは、企業の経営の指針となるものです。ビジョンを策定する際には、慎重に検討することが重要です。ビジョンの具体的な内容としては、以下のようなものが挙げられます。
企業が目指す事業内容や製品やサービス
企業が目指す市場や競争優位性
企業が目指す社会的な価値
ビジョンは、企業の規模や業種によっても異なります。しかし、どのような企業であっても、ビジョンを策定する際には、上記のポイントを押さえて、企業の目指す姿を明確に示すことが重要です。
また、ビジョンは、経営理念と密接な関係があります。経営理念は、企業の目指す方向性や価値観を示すものであり、ビジョンは、その方向性や価値観を実現するための具体的な姿を示します。
そのため、経営理念とビジョンは、両輪のように連動して、企業の経営を支えるものであると言えます
近江商人の商売十訓の思想を反映したビジョンを作成してみました。
ビジョン：世界中の人々の幸せと社会の持続可能性を実現する
このビジョンは、近江商人の商売十訓の「世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり」という考え方に基づいています。商売は、社会や人々のためにあり、利益を追求するだけでなく、世界中の人々の幸せと社会の持続可能性を実現することが重要であるという考え方です。
このビジョンを実現するためには、以下の取り組みが挙げられます。
倫理的な商品やサービスを提供する
地域社会に根ざした商売をする
顧客のニーズを常に把握し、満足させる商売をする
社会的な責任を果たす
健全な経営を心がける
これらの取り組みを進めることで、世界中の人々の幸せと社会の持続可能性を実現することができるでしょう。
また、このビジョンは、近江商人の商売十訓の「欲張るな、欲は心の毒なり」という考え方にも通じています。利益を追求するだけでなく、社会や人々の幸せにも貢献することが重要であるという考え方です。
このビジョンを実現するためには、以下の取り組みも重要です。
利益だけでなく、社会貢献や持続可能性も追求する
倫理的な経営を評価する
これらの取り組みを進めることで、長期的な利益を追求することができるでしょう。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。
環境に配慮した商品やサービスの開発・提供
動物福祉に配慮した商品やサービスの開発・提供
労働者の権利を尊重した生産・流通・消費の推進
このような取り組みを進めることで、消費者の信頼を獲得し、長期的なビジネスの成功につながるでしょう。
このビジョンは、近江商人の商売十訓の精神を現代に受け継いだものであり、世界中の人々の幸せと社会の持続可能性を実現するために、企業が果たすべき役割を明確に示しています。
近江商人の商売十訓からパーパスを作成
パーパスとは、企業の存在意義や社会的意義を意味する言葉です。また、企業が目指す社会的な価値や、社会にどのように貢献するかを示すものとしても定義されます。パーパスは、近年、企業経営において重要視されるようになってきています。
企業は、利益を追求するだけでなく、社会や人々に貢献することが求められるようになってきています。また、消費者は、企業の社会的責任や持続可能性への取り組みを重視するようになってきています。
パーパスを明確にすることで、企業は、以下のメリットを得ることができます。
企業の社会的責任や持続可能性への取り組みを明確に示すことができる
従業員や顧客、ステークホルダーの共感や理解を得ることができる
企業の競争力を高めることができる
パーパスは、企業の経営理念やビジョンとは異なります。経営理念は、企業が目指す方向性や価値観を示すものであり、ビジョンは、企業が将来どのような姿を目指すかを示すものです。一方、パーパスは、企業の存在意義や社会的意義を示すものです。
パーパスを策定する際には、以下のポイントを押さえることが重要です。
企業の強みや競争優位性を考慮する
ステークホルダーのニーズを把握する
社会の課題やトレンドを分析する
パーパスを策定することで、企業は、社会や人々に貢献しながら、長期的な成長を実現することができるでしょう。
近江商人の商売十訓の思想を反映したパーパスを作成してみました。
パーパス：人々の幸せと社会の持続可能性に貢献する
このパーパスは、近江商人の商売十訓の「世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり」という考え方に基づいています。商売は、社会や人々のためにあるものであり、利益を追求するだけでなく、社会や人々の幸せに貢献することが重要であるという考え方です。
このパーパスを実現するためには、以下の取り組みが挙げられます。
倫理的な商品やサービスを提供する
地域社会に根ざした商売をする
顧客のニーズを常に把握し、満足させる商売をする
社会的な責任を果たす
健全な経営を心がける
これらの取り組みを進めることで、人々の幸せと社会の持続可能性に貢献することができるでしょう。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。
環境に配慮した商品やサービスの開発・提供
動物福祉に配慮した商品やサービスの開発・提供
労働者の権利を尊重した生産・流通・消費の推進
このような取り組みを進めることで、消費者の信頼を獲得し、長期的なビジネスの成功につながるでしょう。
また、このパーパスは、近江商人の商売十訓の「欲張るな、欲は心の毒なり」という考え方にも通じています。利益を追求するだけでなく、社会や人々の幸せにも貢献することが重要であるという考え方です。
このパーパスを実現するためには、以下の取り組みも重要です。
利益だけでなく、社会貢献や持続可能性も追求する
倫理的な経営を評価する
これらの取り組みを進めることで、長期的な利益を追求することができるでしょう。
まとめ
近江商人の商売十訓は、江戸時代から続く日本の伝統的な商売の心得です。その中には、誠実、丁寧、質素倹約、社会貢献など、現代でも大切な価値観が含まれています。
しかし、現代のビジネスは、スピード、効率、競争、変化が求められる時代です。近江商人の商売十訓は、そういった現代のビジネスの要求に応えきれていない部分もあります。近江商人の商売十訓がそのまま現代のビジネスのトレンドになることはないでしょう。
近江商人の商売十訓の中には、現代のビジネスにも通用する部分もあります。例えば、誠実、丁寧、社員教育などは、現代のビジネスでも大切な要素です。また、近江商人の商売十訓は、日本のビジネス文化の根底に流れる考え方です。そういった考え方を理解することで、現代のビジネスでも成功するためのヒントを得られるかもしれません。
現代でも通用する部分を参考にしながら、現代のビジネスの要求に応えられるように、柔軟な考え方を持つことが大切です。今回作成してみた経営理念やビジョン、パーパスが参考になれば幸いです。
【昭和な毒舌コラム】
近江商人の商売十訓は古すぎだろ
俺さ、最近オンラインサロンで経営スキルの勉強をしているんだ。この間は近江商人の商売十訓を教えてもらったよ。
「先義後利」「三方よし」「信用第一」「堅実経営」「親切丁寧」「質素倹約」「誠実謙虚」「社員教育」「社会貢献」
なんだこんなの古くせーじゃんとか思ったんだ。だってさ江戸時代の商売の心得だぜ。現代に通用するわけないじゃん。
まず、「先義後利」って、義理を先に、利益を後にするって意味だろ。でもさ、現代は利益第一の時代だろ。義理なんて言ってる場合じゃない。
「三方よし」って、売り手よし、買い手よし、世間よしって意味だろ。でもさ、現代は競争の時代だろ。売り手よし、買い手よしなんて言ったら、淘汰されるだけだろ。
「誠実謙虚」って、誠実で謙虚な態度を心がけるって意味だろ。でもさ、現代は自己主張の時代だろ。誠実謙虚なんて言ってたら、負け犬認定されるだけだろ。
「社員教育」って、社員の教育を重視するって意味だろ。でもさ、現代は人材不足の時代だろ。社員教育なんて言ってたら、人材が逃げるだけだろ。
「社会貢献」って、社会に貢献するって意味だろ。でもさ、現代は自己責任の時代だろ。社会貢献なんて言ってたら、損をするだけだろ。
「商いは信用第一」って、今時そんなの当たり前じゃねえか。信用できない商売なんて、誰も相手にしないだろ。でもさ、信用は大切だけど、それだけじゃ生き残れない。現代は情報の時代だろ。信用なんて簡単に崩れる時代だろ。
「良心を守れ」って、そりゃそうだよ。でも、商売で良心を守ってたら、もう商売じゃねえよ。
「親切を忘れるな」って、それはいいことだよ。でも、親切すぎると、かえって損することもあるんだよ。現代は効率の時代だろ。親切丁寧なんて言ってたら、時間とコストがかかるだけだろ。
「先見の明を持て」って、そりゃそうだよ。でも、先見の明なんて、誰にでもあるわけじゃないんだよ。
「堅実な経営を心がけろ」って、それはいいことだよ。でも、堅実すぎると、時代の変化についていけないんだよ。現代は成長の時代だろ。堅実なんて言ってたら、後れを取るだけだろ。
「社員を大切にしろ」って、それは当然だよ。でも、社員を大切にすると、かえって辞められたりするんだよ。
「地域社会に貢献しろ」って、それはいいことだよ。でも、地域社会に貢献してたら、もう商売じゃねえよ。
「神仏を敬え」って、それはいいことだよ。でも、神仏を敬いすぎて、商売そっちのけになると、もう商売じゃねえよ。
「先代より受け継いだ伝統を大切にせよ」って、時代遅れ。今は時代の変化が激しいんだから、常に新しいことに挑戦しなきゃダメだろ。
「質素倹約を心がけよ」って、貧乏くさえ。お金を稼ぐためには、お金を使うことも必要だろ。現代は消費の時代だろ。質素倹約なんて言ってたら、売り上げが落ちるだけだろ。
「親切心を忘れず」って、いい人ぶってんじゃねーよ。ビジネスはビジネス。
「堅実な経営を心がけよ」って、保守的すぎ。リスクを取ってこそ、成功するチャンスがあるんだ。
まあ、近江商人の商売十訓は、江戸時代の商売の心得としてはとても素晴らしいものだと思うよ。江戸時代の商人たちが生き残るために編み出した、ある意味必死の知恵だったんだろうな。でも、時代は変わった。現代のビジネスは、もっと複雑で競争が激しいんだ。そんな中で、近江商人の商売十訓をそのまま適用するのは、無理があると思うぜ。
現代の商売は、スピード、効率、競争、変化が求められる。近江商人の商売十訓は、そういった現代の商売の要求に応えきれていないのではないかと思うんだ。
もちろん、近江商人の商売十訓の中には、今でも通用する部分もある。例えば、「誠実であること」「努力すること」などは、どんな時代にも必要なことだぞ。
結局、近江商人の商売十訓って、江戸時代の商売の心得じゃん。現代に通用するわけないんだよ。
現代の商売は、もっとスピード感が必要だ。変化に対応する力が必要だ。そして、リスクを取って、新たな価値を生み出す力が必要だ。
近江商人の商売十訓は、そういう現代の商売に必要な要素を、すべて欠いているんだ。
だから、近江商人の商売十訓を参考にするのは、いいけど、そのまま真似したら、失敗するよ。
現代の商売に必要な要素を、自分で考えて、実践していくことが大切なんだぜ。
俺は、近江商人の商売十訓を参考にしながら、現代のビジネスに通用する新しい商売十訓を、自分で考えてみたよ。
「時代の変化に敏感であれ」「顧客のニーズを第一に考えろ」「リスクを恐れずチャレンジを続けろ」「常に新しいことに挑戦し続ける」「チームワークを大切にせよ」「グローバルな視野を持ち、世界に挑戦せよ」
こんな感じかな。
もちろん、これも完璧じゃない。でも、近江商人の商売十訓を現代にアップデートした、俺なりの考えだよ。
もし、俺の意見を読んで、近江商人の商売十訓について考え直すきっかけになった人がいたら、俺は嬉しいぞ。
おしまい