Olive/RINA 感想
久々にnote更新。
というのも、I'veの新譜が個人的に素晴らしい出来で慣れないながらも感想を書いてみたいと思ったからだ。偏った知識に満ちた感想になることを許してほしい。
試聴動画が上がったころから期待値は爆増、これはここ最近のI'veで最高の出来になるのではないかと大いに期待を寄せていたが、果たしてフルで聴いてそれに見事応えてくれた(住所記入不備で到着が一週間ほど遅れてしまったのはまた別の話)。自分は元来I'veの「音」に強くひかれており、アーティスト単体で推すことはあまりなかったのだが、これを機にRINAさん推しに転向するかもしれない、それくらいの衝撃だった。非常に才能あふれるシンガーなのでもっとメジャーな場で活躍してほしいと思っているのは自分だけではないはず。アニメタイアップとか取ってほしい。
ここから一曲ずつ感想。
1. ERROR CODE
作詞曲 : RINA / 編曲 : 高瀬一矢
なんじゃこれ!?
RINAさん作詞曲楽曲のうちのひとつだが、いきなり度肝を抜かれてしまった。
ここ最近のI'veであまり見られなかった、BPM180台の4つ打ち楽曲の再来に歓喜しつつ、作曲者としてのRINAさんの才能の洗礼をさっそく受けてしまい上記のセリフが漏れてしまった。初の作詞曲のCelesteも相当ドラマチックに仕上がっていたが、それが今回表層化されたように感じる。Bメロまではタカーセらしい、例えるなら「Break the Blue!!」チックな聴き馴染みのある旋律という印象だったが、サビでそれが覆された。新たな、次のステージへとシフトしたI've、そんな印象を受けた。感情を揺さぶられるアグレッシブで高低差の激しいメロディラインだが、それを自分のものにしてしまうのは本当に大したものだと思う。
あと感じたのが「アニソンっぽい」というイメージ。曲調に加え「ERROR」、「コード」、「性能(スペック)」といったサイバーな歌詞もそれに拍車をかけている。タイアップ曲ですと言われてもなんら不思議ではないし、アニメでなくともイメージビデオを見てみたいという願望がある。そんな、存在しない映像が頭の中で展開されたのは自分だけだろうか。
2. honey dude
作詞 : RINA / 作編曲 : NAMI
一曲目が終わり、やや落ち着く。間奏のParty Rock Anthemっぽいリフが印象的な楽曲。サビ→Aメロ→サビ→サビという面白い構成。NAMIさんの作るこういう気だるげというか曇りっぽいサウンドが僕は本当に大好き。歌詞を読んでて、「甘さ」と「痛み」はRINAさんが得意とするテーマだなという印象(「cocktail」や「SPICE GAME」など)。気持ち良くてずっと聴いていられる一曲。
3. willful
作詞曲 : RINA / 編曲 : C.G mix
RINAさん作詞曲2つ目。随所に現れる反抗的でやや暴力的な歌詞や歌唱が印象的。「くだらねぇよ」の巻き舌っぽい歌い方にビビっと来た人も多いはず。これも相当キーが高く歌うのが難しそうだが、なんなく歌い上げているのはさすが。兄さんのこういう曲調って珍しくない?(ジャンル名あったら教えてください)
4. アドレシア
作詞 : RINA / 作編曲 : 高瀬一矢
歌詞・曲調ともに学生のひと夏の恋をイメージさせるさわやかさに満ちた一曲。タイトルの「アドレシア」は多分英語で思春期とか青春を意味する「adolescence」からきてるんだろうけど、どういう派生なんだろうと気になってる。
Bメロでパーカッションが止みファルセット(間違ってたらごめんなさい)に切り替わる構成は、SPRING BEATの「ハルカゼの誓い」を思い出させた。他にもこういう曲があった気がする。個人的にはサビの「足早過ぎる 戻れぬ夏 今年も同じ 君との距離も測れないで くすぶったまま ピストル鳴らし その唇向けて走れば 僕らの証明は出来るのかな それともただの季節だろうか」という歌詞がめちゃくちゃ好き。小説が一冊書けるんじゃないか。
5. 未完成
作詞 : RINA / 作編曲 : C.G mix
おなじみのmix兄さんによるダンスナンバー。今回は特に音圧と疾走感が豊かで最近の兄さん曲でダントツお気に入りになった。I've初心者にも勧めやすいのでは。サビの後半に加わる「デッ……デーー、デッ……デーー」っていうシンセのサウンドがお気に入り(伝われ)。よく最近の兄さんはタカーセやNAMIさんの既存曲からサンプリングしてるけど、今回はおそらく「湖-KO-」。「こんなはずじゃ無いんだと嘆いてみても」っていう歌詞はD-THREADっぽい。不安定な恋愛がテーマ?うまく言えないけど、ちょっとこじれてるのは間違いない。「君」を「ドール」に見立てているあたり、もしかしたら破滅的な結末が待ち構えているのかもしれない。未完成。
6. Lunar phase - Lunar cool mix -
作詞 : RINA / 作編曲 : 高瀬一矢
PCゲーム「閃鋼のクラリアス」ED(原曲歌唱:Leinaさん)のRINAさん歌唱バージョン。実を言うとゲームは積んでしまっているのでシナリオと照らし合わせた考察ができなくて申し訳ない。ゲームやれ?アッハイ
前アルバム「FOURTH BRIGHT」でも在ったボーカル差し替え曲で、正直ボーカルだけ違うのってどうなのよって前回は思わなくもなかったのだが、今回は見事に個性が出ていて新曲として聴ける。
7. Olive
作詞 : RINA / 作編曲 : NAMI
NAMIさんによる三拍子のジャジーな珍しい一曲。またI'veに新たな引き出しが追加された。サビの転調が蠱惑的で陶酔する。honey dudeの時も思ったけど、RINAさんの歌詞に一番合う曲を作れるのってやっぱりNAMIさんじゃない?
8. Snow flake - Diamond Summer mix -
作詞 : MAKO / 作編曲 : 中沢伴行
こちらもLunar phaseに続きボーカル差し替え曲(原曲:MAKOさん)。本音言うとナカザーがリアレンジすることをワンチャン期待してた。でも同様に個性を発揮して新曲として聴ける。冬の札幌をイメージさせる心躍る一曲。MAKOさん今どうしてるんだろう?
9. いつか
作詞 : RINA / 作編曲 : C.G mix
ダンスナンバーと同様に定例化してきた兄さんのバラード楽曲。過去の二人の輝ける日々に戻ろうともがく姿を寂寥感たっぷりに、しかしながら力強く歌い上げる。タイトルとサビの「いつか」が我々に突き刺さる。
10. 紫苑
作詞 : RINA / 作編曲 : 高瀬一矢
今作のダークホース。Bメロまで「Lunar phase」的なバラードと思ったがそうではない______令和の「Lament」だった。言葉で語るよりもまずは聴いてほしい、そんな一曲。
11, Abyss - A.L.D mix -
作詞 : 元長柾木 / 作曲 : 高瀬一矢 / 編曲 : NAMI,高瀬一矢
からの、コレ。前二曲のスローテンポを吹っ飛ばすように、トリにこれを持ってきたのは大正解だと思う。原曲は言わずとしれた2003年(!)のKOTOKOさん楽曲だが、上記2曲に対しこちらは完全リアレンジ。元長氏の意味深で淫靡な歌詞をごまかさずにストレートに歌い上げる。今は離れつつある古のI'veファンがいたらこれを聴かせて再び沼にハマらせたい。
とまぁ、慣れない感想記事だったがいかがだっただろうか。
SONOCAの一般販売が既にスタートしており、現在はFC会員でなくともこちらから購入できる。
これを機に昔のI'veファンが戻ってくれたらなぁと若造ながら思う。それぐらいいいのでこのアルバムは。
(関係ないが最近ハイレゾ再生可能なDAPの購入を検討している。せっかくの24bit/96kHzを持て余したくないので。手頃な値段でおすすめがあれば相談に乗って頂けるとありがたい。)
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