ファッション・絵画や歴史と繋がるクラシック音楽
先日、こんな本を買いました。
ここが見どころ! 聴きどころ! 西洋絵画とクラシック音楽(amazon)
著:中川 右介
実は常々、こういうのを読みたかったんです。と、いうのも、私は学生時代に服飾の勉強をしていて、クラシック音楽を聴くときに(ものすごくざっくりですが)当時の人々が着用していた服装が浮かぶことで、音楽の解像度が高くなることを薄っすら感じていたからです。
皆さんは、着物を着たことはありますか? 浴衣でもいいです。
着物を着ると、今の洋服を着て過ごすのとは動きがまるで違ってくるんです。動きが変われば話し方も少し変わったり、歩幅が変わって見える景色や行動範囲も違ってきたり、食事の食べ方も違いますね。
洋服の歴史も、バッハやショパン、ドビュッシーといった時代ごと、国ごとに変化しています。生地の厚みやスカートのボリューム、可動域などによって、おしゃべりするときの体の動かし方、音楽に合わせて踊る動き、それから、例えば好きな人と対面した時の走り寄り方だって違うでしょう。流行した色味やデザインなどが音楽にも表れていたり。
そんな雰囲気を感じながらクラシック音楽を聴くと、時々とても腑に落ちる部分があったりするんです。
同じように、絵画だったり、建築、世界史などと並行して作曲家や音楽を見つめ直すことで、音楽がより立体的になってくるのではないかなと考えました。
実際、歴史については多くの音楽解説に記載されていますね。なので音楽と絵画を一度に並べて見ることができるものもあるんじゃないかと探していました。
(一番読みたかったのは服飾史との並列だけど、マイナーだし、絵画は年代や国別が服飾史よりハッキリしていて当時の服装などもわかるし)
そこで見つけたのが上記の本。巻頭に西洋絵画史と音楽史を並べた年表が付いていて、これよこれよ! と本文への期待が膨らみました。
しかしです。肝心の本文は1部が絵画、2部が音楽と別々に分かれていて、期待したクロスオーバー的な解説は多くはありませんでした……。残念。
それぞれは大変楽しく読めるものだし勉強になります! なので、書籍や著者にはなんの罪も落ち度もありませんよ! でも勝手に読みたくなって期待した内容とはちょっと違っていました。
そこで私の中のマリー〇ントワネットが囁きました。
『本がないならnoteを書けばいいじゃない』
そうです、ないなら書くしかないのです。というわけでこの文章を今、書いています。探せばあるのかな? こういう本。
あったら教えてください!
前置きが長くなりましたが、作曲家ごとに連載するような感じで、作曲家の生きていた時代を様々な角度から皆さんと一緒に見ていきたいと思います。
書きあがったものをこちらにも都度、貼っていきますのでチェックしてくださいね。
(ヘッダー:Vittorio Reggianini (1853/ 1858 - 1939))