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2024年もありがとうございました

毎年同じ書き出しで始める「1年のふりかえり」
いつもnoteを読んでくださり、ありがとうございます。noteを使い始めて5回目の年末です。

2023年のふりかえりはこちら

昨年のふりかえりで、「前年より奮わなかったら書きたくないし」のようなことを書いていて、まさに今年は前年より奮わなかった年になりました。受賞とか華やかなことがない!(そもそも出してない)
やっぱりね、療養中の家族がいたり、子供が進学したりで家のことが忙しくなると個人の夢とか趣味は後回しになりがちですからね、ただそれを言い訳にもしたくないし、同じ境遇でも頑張ってる人がいますからね。これが現実、私の現在地ですということで残しておこうと思います。

でも実は、個人的には前年より奇跡が起きまくった1年だったのですよ。
こんな展開が待ってるなんて10年前、いや1年前だって想像してませんでした。私が主人公の小説、だいぶやばい。世界一幸せな作家だと大声で叫びたいくらいの出来事もありました。でも実績ではないし書けるものでもなく、字面的には地味めな記事になってます。では!


【サイレント・ラブ】

仕事内容としては新作映画の劇中で使われるピアノ曲の解説をするというもので、クラシック音楽についてとしても、小説家として物語を作る側としても、大変勉強になりました。
クラシック音楽メインの文脈での楽曲解説は専門に精通した適任者がたくさんいると思いますが、こういった劇中曲の解説は、むしろ私向きとも思えたり。映画のお仕事は機会があったらぜひまたやりたいです。

ちなみに実は、今年一番というか一生に一度レベルの「運」を使ってしまった感のある案件でもあったのです。
なぜって、これ、角野隼斗さん(最推し)が携わった作品なのです。

急ぎ案件とのことで、実績の少ない私に来るくらいだから他にアテもなく、かつ私に出来そうな内容なのだろうと判断して、内容もよく聞かないまま即お引き受けしたんですが、詳細を知って変な声が出ました。
「えーーーーーー!!!!(心の声:角野案件!!!!)」
このときまだ映画に角野氏が関係していることは情報公開前だったのですが、数日前にTwitterで試写会に行った人たちの投稿があり、そこで名前が挙がっていたことで私を含めファンの間で薄っすらと認識されていた映画だったからです。
角野氏は常々「映画音楽もやりたい」と公言していて、これが初の商業映画参加作品でした。そして私自身、おこがましくも「映画化して角野隼斗に音楽やってほしい」と夢を叫んでいる身なので、映画という繋がりに興奮しないわけには参りませんでした。
いや…事実は小説より奇なり。こんなことがあるんですね。

【トルコ行進曲】

クラシック音楽記事としては、モーツァルトの誕生日に寄せてトルコ行進曲のお話を書きました。
こちらはお仕事とは別の趣味系。来年はこういうクラシックの記事も増やしていきたいな。


【一輪の薔薇が咲いて】

2023年度のピティナ特級入賞者によるガラ・コンサートにご招待いただき、レポートを書きました。これがもう、本当に素晴らしい公演で……。
特に読んでいただきたいのは、鈴木愛美さんの演奏について。鈴木さんは今年開催された浜松国際ピアノコンクールの優勝者です。しかも日本人初優勝ということもあり、記憶に新しい話題でもあるかと思います。その彼女が、この終演後にこぼした言葉……。その真摯さ、向上心、精神力、全てが浜松の結果にも続いていったのだなと、このレポートを読み返し、彼女のこの瞬間の記録を自分の言葉で残すことができた喜びと、またその責任を、強く感じずにはいられません。

【ラ・フォル・ジュルネ】

前年に引き続き、ピティナ丸の内エリアのレポートを掲載していただきました。個人的にチケットを取ってルイサダ先生のマスタークラスも聴講でき、丸2日間クラシック音楽を浴びまくる素晴らしい体験ができました。来年も行けるといいなぁ。

【角野隼斗】

さて冒頭も名前が出ましたが、私のnoteでのメインコンテンツといえばですよ。角野隼斗。彼をおいて他にないでしょう。ライフワークですから。自称角野隼斗研究家ですから。
今年は予定より多く4回のコンサートに伺うことができました。
全国ツアーの福島、7月の武道館、8月のカプースチンナイト、そして9月のウィーン放送交響楽団。どの公演も本当に楽しかった! レポートはひとつしか出せてませんが…。下書きで止まっている3公演についてはどこかのタイミングで出せたらいいな。
今年は本当に推し活に振れる時間が今までのようには確保できずでした。書けた中で読み物としての強度というか公益性が高いものいうと、この辺りかと。どちらも海外公演で私が行けるものではなかったのですが、興味深いプログラムに惹かれ少し調べて記事にしました。

角野隼斗の面白さは、本人の演奏や作品だけでなく、こうして新しい扉を開けるきっかけになるところでもあると思っています。
最新情報では彼がイメージキャラクターを務めているソニークラシカルのCD集『ベスト・クラシック100極』もそのひとつですね。

他には角野氏の初となる映画音楽を作曲した作品『ファーストライン』を鑑賞した感想や、世界デビューアルバム『Human Univers』のセールスランキングも今年らしいページだと思います。

【長編小説】

こちらは非公開作品なので実績に書き加えるかどうか迷いましたが、このことを書かないと今年の私、特に後半なんもしてないなって笑
秋〆切で募集のあったBLモノに向けて執筆していたもので、音楽(ピアノ)小説を書きました。新創刊とのことで参入しやすさを感じて応募を決めましたが、もともとBLって書いたことないし、男女の恋愛心理をただ男男に名前を書き替えただけみたいな状態にしかならず、音楽部分もビミョー。小手先の駆け足で書いたのもバレバレだな…ということで応募を見送りました。
結果として応募に至らなかったので「0次通過」すらできませんでしたが、コ口ナ禍での学校問題で擦り減った数年間、ずっと長編が書けずにいた私にとっては、〆切までに一作書き上げる、というのは、とてもよいリハビリになりましたし、一作書けたことで勘も取り戻せた気がします。
ストーリー自体は気に入っているので、改稿して別のところに応募するのもアリかなと思っています。


こんな感じで、実績としてはあまり書けるものがない1年でしたが、他にも昨年受賞した『ひなた短編文学賞』の縁では朗読会が開かれたり、いろいろな場所で小説とドレスの展示をしていただきました。第二回開催の際には応援コメントを書くという文学賞受賞者っぽいことをさせていただいたりも。(これが、すごく恥ずかしかったけど嬉しかった!)

なお、第二回も受賞者が決定し、冊子の配布も始まっています。
ウェブ上でも読めますし、素晴らしい作品ばかりなのでぜひお手元に取り寄せてじっくり味わっていただきたいです。

また、はじめにも書きましたが今年は本当に奇跡の連続でした。サイレント・ラブもそのひとつで間違いないし、次から次へと今ふりかえっても信じられないことばかりでした。

情けは人の為ならずとか、恩送りとかってこういうことなのかなと。
何の打算もなく自身の良心や好きという気持ちに従って書いてきたことが、誰かの心に届いて逆にこちらへ返ってくる。
現段階では仕事に直結とかはないけど、とても励みになったし、「書く」以外のことでこんなに自分の人生が意外なほうに動いたことはなかったので、これからも絶対に書き続けようと心に強く刻みました。
とはいえ、それで欲をかいちゃうのが私という浅ましい人間なので、調子に乗らないように気を引き締めていきたいです。笑

これからも、読んだ人が喜んでくれるものを書きたい。そして願わくばそれが、また私の人生を面白い方に動かしてくれたら最高だなって、思います。

1年間ありがとうございました! 来年もどうぞよろしくお願いします!
それでは、良いお年を!


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