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「スープカレーを特別な日常食にすること」を目指し、全国展開を目標に掲げるSuageJapanの想い
「スープカレーを、特別な日常食へ」をビジョンに掲げる、Suage Japan。
北海道・札幌で2007年に誕生した北海道スープカレー「Suage」は現在都内を中心に店舗を広げています。その仕掛人となったのが、株式会社Suage Japanの事業責任者・竹下遼さん。今回のnoteは、竹下さんにSuageへの思いや今後の展望を聞きました。
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<プロフィール>
株式会社Suage Japan事業責任者:竹下遼
高校生時代に飲食店のアルバイトとして飲食業界へ。地元・北海道にて正社員になり、20歳の時に「このままじゃだめだ」とアテもなくとりあえず上京。その後、飲食店を転々として1年でスピードUターンし、地元で現在SuageJapanの母体企業でもあるセブンリッチグループ取締役の福島とともにBarをオープン後、大阪で2年半飲食店の立ち上げに携わる。
2018年再上京してSuageJapanを立ち上げ、現在株式会社Suage Japan事業責任者に、飲食業界歴14年。
「東京にスープカレーを広めたい」北海道の地元の友人とはじめたSuage Japan
ーーセブンリッチグループに入社する前は大阪で飲食業を行っていたそうですが、どういった経緯でSuage Japanを立ち上げることになったのでしょうか?
セブンリッチグループで服部とともに代表を務める福島と中学校からの友達で、「一緒になんかやらん?」と前々から話していました。のちのちなにか一緒に事業をできたらいいな、と思っていたのですが、僕が大阪で働いているときに「セブンリッチグループで飲食事業部を立ち上げるから一緒にやらないか?」と僕に声がかかって。
入社当時は「なんとかプレッソ」「パンとエスプレッソと自由形」などを運営するセブンリッチのグループ企業、株式会社じそく1じかんの社員として働いていました。入社して半年くらいすると、新たな飲食事業を立ち上げる話になり、自分たちの生まれ育った北海道のスープカレーをやろうと盛り上がったんです。
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ーそれから「Suage」を本格的に東京進出させるために動き出すのですね。
そうですね。Suageの本店があるエリアは僕と福島の地元(北見市)から4時間くらい離れたエリアなのですが、北海道の人なら誰でも知っているし、とても有名でとにかく美味しくて。セブンリッチの代表の服部が足繁くSuageに通っているのもあり、僕たちが東京でスープカレー屋を運営するなら絶対にSuageしかない、となりました。
……と、ここまでは僕らの間で盛り上がったのですが、当時Suage本部の経営者にまったくツテはなくて(笑)。
つながり0から、初めての国内フランチャイズ権獲得
ーーSuage Japanでは現在、Suageのマスターフランチャイズ権(国内における北海道外全てのフランチャイズを展開する権利)を獲得していますよね。つながりがないところから、どのように現在に至ったのでしょうか?
北海道の経営者の方々に聞いてもつながりはなく、ダメ元で直接ホームページから連絡しよう、となりました。そういった問い合わせは多数来ているだろうし、返信が来なかったらもう諦めよう、と思っていたところに連絡が返ってきたんです。
そして直接お会いして熱意やプランをプレゼンさせてもらう機会をもらいました。東京と札幌で2~3回プレゼンを行い、とにかく「やらしてください!」という熱意と、中長期の計画や、なぜ我々がやるのかというのを話させてもらいました。最終的に本部のオーナーの方にジャッジいただき、本部にサポートしてもらいながらフランチャイズ展開を任せていただくことになりました。
ーーそして2018年5月にSuage Japanの設立になるのですね。1店舗目の渋谷店が翌年の2019年5月にオープンしましたが、それまでどのようなドラマがあったのでしょうか。
会社を設立してまずは僕ともう一人のメンバーで札幌のSuageに研修に行きました。Suageにはマニュアルがなかったので自分たちも一緒に働いて覚えることが必須で。札幌の店舗はひっきりなしにお客さんが来て慌ただしく、時間を作って教えてもらうことができなかったので、社員やバイトの方と一緒にシフトに混ぜてもらって、働きながらスープの作り方や仕込みなどを覚えていきました。約3ヶ月の札幌での「修行」の期間を経て東京に戻り、渋谷店のオープンに取り掛かりました。
都内に3店舗、自社アプリやキッチンカーも運営するSuage Japanの狙い
ーー渋谷店の立ち上げ時は、どのような体制だったのでしょうか?
立ち上げ時期には僕を含めて社員が3人、アルバイトが20名ちょっとの体制でスタートしました。僕自身、初めての事業立ち上げの経験で、自分の下に部下がいる経験が一回もなかったからすごく大変でしたね。オープン当初は本当にとんでもなく忙しくて、オペレーションも固まってない状態でぐちゃぐちゃで、毎日1日をなんとか終えるので必死で。今振り返っても怒涛の毎日だったと思います。
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ーー渋谷店オープンから5ヶ月後には丸の内店をオープンされますが、このスピード感が出せたのはなぜですか?
実は、渋谷の物件を探しているときすでに丸の内での出店も決まっていて。当時本部も新規店舗出店が決まっていて、その繋がりで物件の紹介をもらいました。周辺環境や条件が良く渋谷よりも話が円滑に進み、スープカレーの店舗があまりない丸の内というエリアに可能性も感じて即決しました。
とはいえ渋谷店もオープンしたばかりの中での開業。とにかく渋谷店を回すのに忙しい中、丸の内店の準備にも追われ、当時4人だった社員も全員現場に出ながらやるしかない、という時期でした。
会社の経営と店舗の運営の両軸を社員でまかなっていくのはとても大変でした。ですが社員全員が現場であくせくした経験は、その後の池袋店の開店やいまの各店舗の運営にもすごく活きています。
ーーSuage Japanでは店舗運営以外にもキッチンカーや自社アプリなどさまざまな取り組みをされていますよね。それらはどういった意図なのでしょうか?
「スープカレーを特別な日常食へ」というSuage Japanのビジョンに沿って、店舗だけでなくSuageを食べていただける機会を考え、施策に落としています。キッチンカーは2020年3月頃からスタートしました。当時はちょうどコロナ禍になりはじめた時期だったので、お店が空いていませんでした。また、リモートワークでもテイクアウトしてご自宅で食べていただけるようにと、オフィス街などの空きスペースを活用した販売を始めました。現在はより遠方の方にも食べていただこうと、本部と共同でオンラインで冷凍のスープカレーの販売も行っています。
2021年の6月から、Suageファンの方によりお得にSuageを食べていただこうと、Chompyと協業で自社アプリもローンチしました。Suageでは各種デリバリーサービスも使っているのですが、自社アプリからだと配送料が最も安い設定になっています。ポイントを貯めるとクーポンがもらえる施策も行っており、すでにファンになってくださっている方にさらに便利に利用できてSuageを好きになってもらいたいという気持ちで運用しています。
ーー渋谷店と池袋店のオープン時にはクラウドファンディングも行っていましたが、リターンの設定がお店での販売価格よりもかなりお得で驚きました。クラウドファンディングはどういった意図で実施されたのですか?
PR施策としてもですし、北海道ではとても有名なSuageが東京ではどうなのかという市場調査も兼ねて実施しました。結果集まった金額は目標の195%に上り、SNSで拡散いただいたり、支援してくれた方が広めてくれたりとSuageファンの熱量を感じることができました。。実際に店舗への動員にもつながりました。今後もSuageを愛してくださるファンの方たちとSNSの施策を通してコミュニティのように繋がっていけるような施策が打てるといいな、と思っています。
「目標は全国展開。」Suageが見据えるビジョンとメンバーへの想い
ーーSuage Japanでは、若いスタッフが活躍されています。若い方が活躍できているのはどんな環境だからでしょうか?
Suage Japanはまだ立ち上げて3年。0から環境やカルチャーを作っている段階だからこそ、自由度が高く、裁量を持って働けるからではないでしょうか。マニュアルが少なく決まっていることが多くない分、メンバーは自分で考えて作ることを自然と行っています。フランチャイズの飲食店ではオペレーションがきっちりと決まっていることも多く、年功序列で役割が決まる側面もありますが、うちはそうではありません。自分で動いていける方や将来飲食で事業を立ち上げたい方に向いている環境かもしれません。
ーーどんな方がSuageメンバーに向いていると思いますか?
自分の人生について自分で考えられる、素直で真面目な人。新しいことにチャレンジすることが好きだったり、自分の人生を前に進めたいと考えていたりする人であれば結構いろんなことができる環境だと思います。これは、飲食事業部に限らず、セブンリッチグループの社風でもあります。
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ーー竹下さん自身、飲食事業の経験が長いと思いますが、これまでの経験から自分で動ける環境を意図して作っている側面もあるのでしょうか?
飲食は正直に言ってしまうと「惰性で続けられる仕事」になりえます。僕も大阪で働いているころはそうだったし、将来設計もなく、当時はただ時間をやり過ごしている感覚もありました。飲食現場での仕事はルーティーンになりがちで、キャリアが描きづらいんですよね。日々の業務をこなすのに精一杯で、キャリアプランとか、そんなことも考えられなくなるくらい余裕がなくなっていく。僕自身そうだったのですごくよくわかりますし、業界全体の課題とも感じています。
だからこそSuageでは、働く中で自分のキャリアプランを考えられるような環境を用意したいと思うし、純粋に仕事に向き合ってもらいながらもメンバーが目指す方向に進めるような職場でありたいと思っていますね。でも結局は自分の意思次第。チャレンジできる環境はグループの力も借りて作っていこうと思うのでやるかやらないかは自分で選択して自分でコントロールできるメンバーであってほしいですね。
ーー最後に、Suage Japanの今後の展望を教えてください。
ビジョンの達成を目指して、全国展開を目標にしているのですが、ただたくさん店舗を出したいということではなく、スープカレーという北海道が生んだカルチャーへのリスペクトを持ちながら、その濃度が薄くならないようにSuageで働くメンバーとお客さんがコミュニケーションをとれるように設計できる店舗を増やしていきたい、と思っています。
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Suageのスープカレーはどこにでもあるものではなく、日常食だけど「特別」な存在でいてほしいという想いがあります。
そういった気持ちから「スープカレーを特別な日常食へ」というビジョンも生まれました。もちろん店舗が増えてお客さんが増えていくことは嬉しいことなのですが、最も大切にしたいのはSuageを愛してくれ、応援してくれているコアファンたち。
本質を忘れず、背伸びをせず、健全にブランドを大きくしていき、利益を出していくことをモットーにしています。それらのバランスをとることを叶えながら着実に進むことが今後の目標ですね。
ーーなるほど。フランチャイズでどんどんお店を増やして……という考えではなく、店舗をコミュニティのように捉え、Suageというカルチャーを強くしていく考えなのですね。ブランドが大切にしている主軸をブラさず、積み重ねていけばきっと数年後Suage Japanはさらに大きく強固になっているだろうと感じました。ありがとうございました。
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