本の紹介『三色ボールペン情報活用術』
多色ボールペンを使って文書を何らかの形で有効活用するための方法が紹介されています。
本を読んでいて、いまいち頭に入ってこなかったり、読み終えて自分の中に残っていなかったら、本書の三色ボールペン術を試してみると良いかもしれません。
三色ボールペンの三色とは、赤、青、緑の三色です。実際の文房具にその三色のみのボールペンはないので、黒を含めた多色ボールペンを使用します。
※黒は使いません。
■本書の三色ボールペン活用術
【三色ボールペンの色の使い方】
赤→客観的に見て、最も重要な箇所
青→客観的に見て、まあ重要な箇所
緑→主観的に見て、自分がおもしろいと感じたり、興味を抱いたりした箇所
P38
その上で、「くぐらせる」「立ち上がらせる」「編み出す」といった著者独自の活用法を紹介してくれています。
【くぐらせる】
読みながらアイディアのきっかけを生む作業で、暗黙知という蓄積された知識の領域(著者は海に例えています)に読んでいる情報を出会わせて(くぐらせて)ピンときた感覚を緑ペンで残します。
【立ち上がらせる】
文章を立体化させる作業で、キーワードを○で囲ったり、その説明や大事な文に線を引いたり、矢印で繋いだりして、パッとそのページを見た時に瞬間的に何が書いてあるのかをわかるようにします。
【編み出す】
アイディアを生む作業で、緑ペンで残した線やメモを他の情報と組み合わせたり、複数のピンときた引用文をつなぎ合わせてオリジナルの文章を作成します。
■感想&実践してみて
本書を読む前から著者が『読書力』という本でこの方法を紹介してくれていたので、以降僕も三色ボールペンを活用しながら本を読み進めていました。
何もしないよりかはもちろん良かったのですが、それでも更に改善を図りたくて本書を手に取りました。三色ボールペンに関しては当然ながら『読書力』より詳しく書かれています。
さっそく「立ち上がらせる」を試したところ、今までよりも主語やその後の説明などを意識するようになり、そこに◯をつけたり線を引くことで更に理解が深まりました。
そして、本書にならって文面を図式化することで見返した時に何が書かれているかすぐにわかるようになり、読んだ本を後から参照することのある自分には大変有益となりました。
ただ、小説や物語の形式を取る作品にこの手法を用いてしまうと興醒めしてしまう恐れがあるので、あくまでも知識をインプットしたり、アウトプットする作業が伴う場合に有効であると考えます。
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