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推しが死んだ話①

前回の記事から半年以上経ってますね……。
前記事の続きはいつか書くんじゃないかな……。

さて、本題です。タイトルそのまんまなんですが、

推し(二次元)が死にました。

突然の別れではありませんでした。
弊推しは敵方のキャラクターなので、いつかはくるものと覚悟していました。諸行無常。盛者必衰。わかってはいた。
わかってはいたものの……、
実際【それ】がくると、オタクはどう狂うのか……その記録です。

*週刊漫画のキャラクターです。ジャンル・推しがわかっても、そっとしておいてくださいね。それが優しさってもんだよ!
*この記事を書いている人は、男と男の情愛および性愛が好きで二次創作が趣味です。ご注意ください。


始まりは公式からのお知らせだった。

あと「○○話で終了」
……え?……は?
いにしえの掲示板の某ネコのように目をゴシゴシしたが、その文字は消えなかった。
その時、私の胸のうちを走ったのは「かなしい」とか「さみしい」といった感情ではなく、なんで???という疑問だった。
え、まさか。そんな……終わるわけないじゃん……?だって尺、全然足りないだろ?
推しは敵方(まぁ言ってしまえばラスボス)なので、連載の終わり=推しの死なのは、簡単に予想がついた。いわば死刑宣告である。
デビルマンEND(*)に対する期待がなかったわけではないが、勝っても負けても連載が終われば推しの活躍をみることは叶わなくなる……。
なんて辛い……。

*デビルマンの最終回。悪役側の勝ちEND。
子供の頃、度肝を抜かれた人は多いのでは……。ヴィラン推しに一筋の光を与え続ける名最終回です。私も「こんなことして良いんだ……?」と衝撃を受けました。

その時わたしは……

最終回までのカウントダウン報告を得て、私のTLは阿鼻叫喚となった。
あっけにとられるもの……嘆くもの……いや推しは敗けない……!!と力強く創作を続けるもの……様々なツイートがすごいスピードで流れていった。
様々な意見や考察が飛び交う中――私は……私は連載を読むのをやめた
そうです。現実(いや、現実なのか……?)から目を背けました。
掲載誌の定期購読を解除することはなかったものの、DLすることをやめ、SNSからも距離を取った。
その時の心境を説明するのは難しいのですが、たぶん、時を止めたかったんだと思います。
最終回を読まなければ自分のなかで物語は永遠に終わることはない
物語が終わってしまうのが嫌で、上記の謎理論に辿りつき、某ファンタジー小説の最終巻を読まずに止めた実績があります。なお、まだ継続中です。

しかし、そのときは来る……

某日、宣言ツイート通り連載は終了した。
ダイレクトにTLを見ることはしなかったが、DMの管理や別垢に切り替える瞬間など、Xから波動を感じた……推しの敗色は濃厚……。
どれだけ情報を遮断しようとしても、入ってくるものは入ってくる。
本能的に察してしまった。これは認めざるを得ない……推しの死。

が、そうなると気になることが発生した。
推しは死んだとしても、推しカプ的に救済(*)はあったのではないか……?
*私は闇の腐女子なので、受けが攻めに引導を渡すとか、心中(道連れ)するとかをカプとしての救済をとらえてしまう、とんでもない人間である。

そんな一筋の希望を夢見てしまい、私の心は千々に乱れた。
まさにオペラ座の怪人の心境。地獄の業火に焼かれながら、それでも天国を夢見る……!!(金〇一少年だけの知識です)

あと最終回の日、同カプの友人とお疲れ様会(オフ会)をする約束があったんですね。もちろん友人は最終回まで読んでいる……。
初めてできた同人友達。ふたりは遠方から平日に仕事を休んで会いに来る。
そこで、わたしは……。


救済のゆくえ

結局ですね……読み止めていた数話をオフ会の行きの電車で読みました。
いや、なんでだよ……。
絶対、今じゃないだろ?!ってタイミングだったと思うけれど、振り返ってみると正解だったのかもしれない。

  • まわりに人がいるので泣き喚けない

  • 電車内のため逃げ道がないので集中できる

  • 最終回までヤキモキせずに一気に読める

  • リミット(下車まで)がはっきりしている

  • 降車の先に同カプの戦友がいる

以上のことから最終回が辛い人には、オフ会に行くまでの電車の中で読むことをオススメします。どんだけ限られたシチュなんだ。

で、結果ですが、端的にいうと救済はありませんでした(わたし的に)
しかも、待ち合わせ時間を間違え1時間も早く現着してしまった……。
幸いにも友人が待ち構えていてくれたので、ふたりで足漕ぎボートに乗りました。ありがてぇ。
周囲から隔絶された世界(ボート)で互いに前を向き、必死にペダルを漕ぎながら、ポツポツと話し始めるとアッという間に時間は過ぎました。
一心不乱にペダルを漕ぎ、思いの丈を打ち明けあったあの時間こそが、救済だったのかもしれません。


献杯で始まったオフ会

個室でしめやかに行われたお疲れ様オフ会。
推しの死を悼み、しめやかにおこなわれたオフ会で……私は悲しみを乗り越えた……わけではない。
そりゃ、そうっすよ。
三人揃っても悲しいものは悲しいし、辛いことには変わりがない。
久しぶりに大好きな友人に会えたことはこの上ない喜びではあるが、それで推しの死の哀しみが軽くなるかと言われればそんなこたぁないのである。

さらに追い打ちをかえるような出来事があった。
ふたりとも、なんか別ジャンルに推しができている……!!
*これは決してやましいことではない。
推しと我々は一夫一妻制ではないのだ。
そもそも我々はBLジャンルのオタクなので、推しカプの間の特別な関係性なり感情なりを見守る立場である。
最終回までのカウントダウン報告で落ち込んでいたとき、別ジャンルの友人にも「男の傷は男で埋めるのよ」と、彼女のジャンルを勧められていた。

でも。そうだけど……!あああ~~~羨ましい~~~!!
これが正直な気持ちである。
友人曰く、サブジャンルなるものがあり、メインの他に別作品に推しがいると、様々な困難にぶつかったとき救われるらしい。
推しの死の前に、知っておきたかったその知識……!
(まぁ……推しが原作でイケイケの時は「わたしには○○様しか信仰できないので……」とか言ってそうな気はする)

友人ふたりと別れ、私は大人しく家路についた。
そう、そして、ここから迷走が始まる。

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