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企画展「愛知少年院と豊田小原和紙 職業指導作品展 〜伝統を受け継ぐ〜」(小原和紙美術館)

おはようございます。先日は9/29(日)におしまいの企画展。

豊田市の山間にある小原和紙美術館へ行ってきました。

室内の作品については撮影不可なのですが、入口はOKをいただくことができまして……。

企画展の入口からチラッとだけ。

愛知少年院で40年の和紙づくりの指導、原料のコウゾなどの木の栽培から和紙の作成に至るまでを罪を犯した少年たちの社会復帰のために指導してきた講師の方の作品と、院で指導を受けて和紙の伝統を受け継いだ少年院生のそれぞれの作品が展示されています。

文化庁のお墨付きの企画展が、企画展は観覧無料、常設展と合わせても大人200円で鑑賞できるという大変お得な内容になっています。

常設展のほうは村のひとびとに技術を伝えて小原和紙を始めた、藤井達吉さんという明治から昭和にかけて民芸や手芸をひとびとに広めた愛知の偉人の方の作品や。

現代の小原和紙アーティストさんの作品もあります。

こちらは2005年製作の和紙アート作品「自然の叡智」
「自然の叡智」の内部、扇のひとつひとつの細かな絵柄が素晴らしい。

和紙の優しさや繊細さと、少年院へ行くことになり、そこで和紙の伝統と出会った子どもたちの気持ちを思う不思議な味わいと深みのある企画展の余韻。

愛知少年院は、第二次世界大戦の折には多くの少年兵たちが特攻機に乗って飛び立った跡地でもあり。そのころからすでに植えられていた桜の古い木々も残ります。

もしも人を、敵を殺しに、そして自分も死ぬために飛び立たなくてはならなかった特攻機の少年兵たちの魂が戻ってくるとするなら。

その地が現代に罪を犯した少年たちの更生の場所となっていることは、どんな思いをするだろう。

愛知少年院の院生さんが作成した和紙の桜を見た感想には、そのような思いも抱きました。

企画展のおしまいまで、まだあとすこしありますので……。

秋から冬にかけて咲く四季桜、で有名な小原の下見ついでに、ぜひおいでんなのです。

車での移動をおすすめいたしますが、名鉄の豊田市駅から「おいでんバス」で約1時間ちょっとでも行けます。

おいでんバスの2、上仁木行きに乗って「和紙のふるさと」で降ります。

ローカルバスあるあるでかなり本数が限られますが。

運行時間はほぼ正確で、1日ゆったり田舎を楽しむひとには市街地から山村への風景や、路線に病院や緑地公園や団地を含むので市民の足、リアルな豊田市の生の雰囲気も伝わるかもしれません。

ここまでご覧いただき、誠にありがとうございます。

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