声かけが苦手なアパレル販売員に送る:お客様の心に届く5つのポイント
こんにちは。
販売の現場で、最初の「声掛け」はお客様との最初の接点であり、その後の接客全体の方向性を決める重要な瞬間です。
適切な声掛けは、お客様の心を開き、買い物を楽しい体験へと変えるきっかけになります。
一方で、押し付けがましい印象を与える声掛けは、お客様を店から遠ざけてしまうことも。
本記事では、私の16年以上の販売経験をもとに、お客様に寄り添い、信頼を築く声掛けのコツを5つご紹介します。
また、「NGな声掛け例」も併せてご紹介するので、ぜひご参考にしてください。
1.最初の一言で「安心感」を与える
お客様が店内に入るとき、多くの場合は軽い緊張を感じています。その緊張を和らげるのが、最初の声掛けの役割です。
ここで大切なのは「いらっしゃいませ」以上の具体性を持つこと。例えば、季節感を取り入れた言葉や、店の特徴を伝える一言が効果的です。
OK例:
「こんにちは!今週から新作が並びましたので、ぜひご覧くださいね。」
「寒くなってきましたね。あたたかいアイテム、たくさん揃っていますよ。」
NG例:
「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
理由: 初対面でいきなり「探しているもの」を尋ねると、プレッシャーを与える場合があります。お客様が「ただ見ているだけ」の状態なら、会話が終わってしまうことも。
2.観察力を活かし「タイミング」を読む
声掛けのタイミングは、販売員にとっての「アート」です。
すぐに声を掛けるべき場面もあれば、じっくりとお客様の様子を見るべき場合もあります。
例えば、商品をじっくり見ているお客様には少し時間を置き、逆に迷いながら商品を手に取る方には早めに声を掛けるのがポイントです。
観察のポイント:
商品をじっくりと見ているお客様
→ 少し時間をおいて観察し、「この商品、人気なんですよ」とさりげなく声を掛ける。お客様がリラックスしているタイミングを狙います。商品を手に取り、迷う仕草をしているお客様
→ すぐに「サイズ感や色違いもございます」と提案することで、お客様の不安や疑問に応えやすくなります。入り口で全体を見渡しているお客様
→ 店内を案内するような一言をかけることで、「どこから見ればよいか」の迷いを解消します。
NG例:
「何か見たいものがあれば声をかけてください。」
理由: 一見親切ですが、タイミングを見ずにこれを言うと、販売員が積極的にお客様をサポートする意欲がない印象を与えることがあります。
3.「質問形式」で興味を引き出す
声掛けが一方的なもので終わらないようにするためには、質問形式が効果的です。質問を通じて、お客様のニーズを引き出し、会話を深めることができます。
OK例:
「こちらのデザイン、シンプルで使いやすいですよね。普段はどんな色を選ばれますか?」
「この素材、とても肌触りが良いんですが、お洋服の素材は気にされますか?」
NG例:
「こちら、人気商品なんです!」
理由: 一方的な情報提供では、会話が広がりません。「人気」という言葉にお客様が関心を示さなければ、そのまま終了してしまいます。
4.「パーソナライズされた声掛け」を意識する
お客様は誰しも、特別扱いされることを嬉しく感じます。声掛けにおいても、その人に合った言葉を選ぶことで、特別感を演出できます。
例えば、お客様の服装や手に取った商品の特徴に基づいて話題を広げるのが効果的です。
OK例:
「そのバッグ、素敵ですね!お持ちのアイテムに合わせるとさらにオシャレになりそうです。」
「こちらのコート、○○様の雰囲気にぴったりですね。」
NG例:
「こちらの商品、どんな方でも似合います!」
理由: 汎用的な表現はお客様の特別感を損ねます。「どんな方でも」という言葉が響かず、説得力に欠けてしまう場合があります。
5.「引き際」を心得る
販売員として一番難しいのは、引き際を見極めることです。押しすぎるとお客様は離れてしまい、逆に話を途中で切ると会話が盛り上がりません。
大切なのは、次の一手を残して距離を取ること。
OK例:
「他にも気になるアイテムがありましたら、気軽に声をかけてくださいね。」
「少し離れた場所にもデザイン違いがございますので、もしよければご覧になってみてください。」
NG例:
「この商品、買わないと後悔しますよ!」
理由: 強引なセールスはお客様の自由な選択を妨げる印象を与え、反感を招きやすいです。
声掛けがもたらす「心地よい体験」
販売員の声掛けは単なる接客の一環ではなく、お客様の買い物体験そのものを左右する重要な要素です。
お客様の心に響く声掛けを実践することで、信頼関係を築き、店を訪れる喜びを提供することができます。
これら5つのポイントを意識し、日々の接客に取り入れることで、より多くの笑顔を生む販売員としての成長につなげてください。
まとめ
声掛けの力で接客をもっと楽しもう
販売員の声掛けは、ただの挨拶や商品紹介ではありません。
それは、お客様に寄り添い、買い物の楽しさを共有するための大切なコミュニケーションです。
声掛けのポイント
最初の一言は安心感を与えるものにする
お客様の行動を観察し、タイミングを見極める
一方通行ではなく、質問形式で会話を広げる
お客様に合わせた特別な声掛けを心がける
必要以上に押さず、自然な引き際を意識する
新人販売員の方にとっては、これらのポイントを意識するだけで、日々の接客が一歩ずつ楽しくなっていくはずです。
また、販売経験が浅くても、「お客様の目線に立つ」ことを意識するだけで驚くほどお客様の反応が変わります。
さらに、たとえ販売そのものに強い興味がなくても、声掛けを通じて得られる「人との関わり方」や「コミュニケーションスキル」は、どんな場面でも役立つものです。
接客をきっかけに、自分自身の新しい可能性を発見できるかもしれません。
お客様の心に届く声掛けを実践することで、自分自身も接客を通じて多くの喜びや学びを得ることができます。
「声掛け」を恐れる必要はありません。
お客様に寄り添いながら、共に買い物の時間を楽しむ姿勢こそが、一番の近道です。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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