デザイン+趣味で培ったものをスタイラーに還元する。ものづくりを愛するデザイナーの働き方。
スタイラーのデザインチームに入りたいならデザイン+なにかを持っていると良いと思う。そう語るのは、デザインチームに所属したばかりのグラフィックデザイナーAdit (正式名:Andraditya Dhanu Respati)です。
日本で働き始めて5年目のAditに日本でデザイナーとして働くこと、理想とする働き方などについて話を聞きました。
インドネシアから日本へ。背中を押してくれた家族との関係
ーー今までのキャリアを教えて下さい。
インドネシア出身です。シンガポールに5年留学してデザインを学びました。日本に来たきっかけは、大学3年生の時に日本へ旅行に行く機会があり、何ヵ所も旅している中で日本に住みたい、日本で働きたいと感じたことです。グラフィックデザイナーはどこの国でも仕事ができますが、あえて言語がわからない日本で働いてみたいとおもったんです。
ーー京都に住んでいたとのことですが、なぜその場所を選んだんですか?
日本語ができなかったら、日本で働くことは難しいのが実情です。ですから最初に1年半日本語学校に通うことにしました。いくつか日本の街を見て、落ち着いた街に住みたいと思い、候補の中でも日本語学校の環境も良かった京都を選びました。
日本語を学びながら、フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動してコネクションなどを作り、その後横浜の有名なデザイン事務所で5年間、主にクライアントワークをしていました。
ーーなぜ転職先としてスタイラーを選んだのですか。
クライアントワークをやり続けるのは学ぶことも多くて、とても楽しかったんですが、5年経ち、自分の仕事に変化がほしくなりました。これからどんな仕事がしたいかと考えた時、ブランドを育てていくというポイントを重視したくなったんです。ものづくりが好きなこともあって、今後自分のブランドを立ち上げたいという思いもあるので、インナーブランディングやプロダクトに力を入れている部分を学びたいと思っています。あとスーツを着ないで良いという環境も良かったです(笑)。
ーースタイラーとの出会いはどこですか?
小関の直接リクルーティングですね。じっくり転職先を探していたのですが、小関からスタイラーについて話を聞く中で、会社のポテンシャルや自分が関われる範囲が大きいなと感じた事が決め手でしたね。
ーーものづくりが好きとのことですが、ルーツはどこですか。
家族にデザインやアートのバックグラウンドを持った者はいなかったのですが、DIY好きで手が器用な両親だったので、そこから来ているかもしれないですね。父は採掘関係のエンジニアで定年後、現役のスカイダイビング選手をしています。母は若いころ全国大会に出場するレベルのソフトボール選手だったので、どちらかというとスポーツ寄りの家系ですね。
ーー家族は日本に来ることについてどう考えていましたか。
父はスカイダイビングをするような自由な人間なので、自分の選択に関してはっきり自分の意志を伝えれば反対されたことはなかったですね。ただ責任感が強い人なので最後までやりきること、途中でやめないことは言われています。教育に関してサポートしてくれる両親でした。
ーー日本へ行くときも送り出してくれたんですね。
インドネシアでも、日本と同様に長男は家を継がなければいかないという考えがあるのですが、今は妹が実家の近くにいるのが、国外に出られた理由のひとつだと思います。年に1,2回は家族が日本に来るので、観光案内しています。インドネシアに住んでいるときは、父が単身赴任だったので、今の方が逆に距離が近くなったように思います。
ーー仲の良い家族で素敵ですね。
会社全体の価値観をデザインの力でブラッシュアップする仕事
ーー実際に手を動かしている領域はなんですか。
『FACY』は今後アプリだけでなく、リアルショップなどの多面展開を考えているんですが、それを踏まえて全体のリブランディングを手掛けています。未来の購買体験を創るにふさわしい、新しいFACYのスタイルやトーン&マナーを整理しています。具体的に作っているものだと、サポートツールとしての名刺や営業資料など、会社全体の価値観をデザインの力でブラッシュアップしています。
デザインはビジュアルをつくることを想像されがちですが、今まで僕が関わってきた領域はブランディングだったので、その経験を活かせていると思います。
ーーデザインについてリサーチするとき何を参考にしていますか。
デザイナーはよく本を読んだり、好きなデザイナーをフォローしたりすることが多いのですが、僕の場合はデパ地下やロフト、東急ハンズなど「最新のトレンドがわかる物が多い場所」を市場調査することが好きです。
東横線でスタイラーに通勤するようになって、電車の中吊り広告を見る機会が増えたんですが、日々差し替わる広告でいろいろ情報収集ができているのも面白いですね。
ーー日本のデザインはインドネシアやシンガポールと比べるとどうですか。
日本のデザインは「丁寧に真面目に」つくられているイメージです。なぜならデザインのバックグラウンドに機能的な意味があるからです。「だれのために」「なぜこのデザインが必要なのか」と細かいところまで考えられています。日本のデザインの魅力ですね。
ーーロジカルなデザインということですね。フィオナも理論的なデザインは大切だと言っていましたね。
スタイラーにいて、エンジニアやマーケティングなどの他のチームからの要望を汲むことが多くなりました。ディスカッションする時「なぜその要望がでるのか」「その要望が本質的に何を解決するのか」「誰のために」「どうして必要なのか」という視点をメンバーと一緒に考えることができてきています。
ーーディスカッションによって、メンバー全体のデザインに対する考え方がアップデートされていそうですね。今後さらに『FACY』を成長させるためには、どういうメンバーに加わってほしいですか?
「会社を良くしたい」「新しいことに挑戦したい」と考えている人が良いなと思っています。なぜなら、新しいことを生みだすことが多い会社だからです。ただの作業をする人ではなくて、プロジェクトマネジメントも含め自ら動くことができて、違う領域にも興味あると、僕らと相乗効果を出せると思います。スペック高い人を求めてしまっているかもしれないです(笑)。
現状デザインチームは2名なのですが、デザイナー同士や他のチームメンバーとのヒエラルキーがないのでフラットでとても働きやすいです。その分、自分の意見を持った人が良いですね。デザイン+なにか、がある方だといろいろ挑戦できて楽しく働けると思います。
ワークライフバランスを大切にしたいから、趣味を会社に還元する
ーー自分のブランドを作っていると聞きました。どんなプロダクトを作っているんですか。
はい、僕の趣味としてボルダリングがあるのですが、2年前からボルダリングギアなどの専用アイテムを持ち運びできるカバンなどをミシンで作っています。自分のアイデアや、友人からニーズをもらってから作ることもあるので、だんだん種類も増えてきました。サイトやECについては準備中です。
ーーデザイナーさんが自分でブランドを作ろうと思う時、とてもスムーズに進むイメージがあります。
そうですね。企業だったらアイデアに対して、承認をもらって、プロトタイプを作って、また承認をもらって、やっと制作がスタートできますよね。僕のものづくりはクライアントが自分なので、自由に作れます。ノーリスクでトライできるので、アイデアが浮かんだらすぐ作ってしまいますね。
ーーその熱量や行動力はどこから来ているんですか?
スカイダイビングをしている父から受け継いでいるかもしれません。やりたいことはすぐやってしまう。日本で働きたくてすぐ日本に来てしまったような、自分の行動を自分で決めて実行する部分ですね。
ーーオーナーシップの性質ですよね。
あと趣味に熱中しやすいタイプなので、自分のブランドづくりの中や趣味の領域で接した新しい考えを、本業に還元できるようにすることが理想です。
最近の実践例だとオフィスのインテリアコーディネートを手掛けました。元々自宅のコーディネートを考えることが趣味なのですが、それを会社に活かしています。メンバーの導線を分析して、最適なレイアウトを考えて図面にして、実践してオフィス環境のデザインという仕事ですね。
デザイン+趣味を実践していると、試せることやインプットできる情報の幅が広がるのでとても楽しいのです。
ーーAditさんは人生を楽しんでいるように思います!
よく自由な人間だと言われます(笑)。それぞれの領域に集中するために、絞らないといけないのが悩みです。特にお金のリソースの優先順位に悩んでいます(笑)。「デザインの本欲しいな」「ものを作る素材買いたいな」とたくさんあるので。
ベストなワークライフバランスを探している中で、スタイラーだったらベストな状況が作れそうだなと思っています。これからもデザイン+趣味でつきつめたことをスタイラーに還元していきたいですね。
Aditと同じく、デザイン+何かを持っているデザイナーのみなさん。スタイラーのデザインチームで働いてみませんか?
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