
中国オッサン、未だ死なずの巻(あるいはネタがないことをネタにする回)
さて、今日も今日とてnoteに書くネタがありません。どうしようかと考えていたら、こんなnoteが流れてきました。
中国オッサンの雄である鎮皇が、日常に飲み込まれて堕落し全然noteを更新しない中国オッサンたちに檄を飛ばすように見せかけつつ、特に奮い立つこともなく、オチもなく終わっていくnoteでした。
僕は一応毎日noteの更新こそしていますが、ここで言われているような「毎日上下班(出退勤)して屁ぇこいて寝てるだけ」か、「なんかフリーランスでよく分かんねえ事して家で屁ぇこいて寝てる」だけのオッサンそのものです。
なかなか発信に値するような面白いネタなど転がっているわけでもなく、ネタ出しはいつもカラッカラの雑巾を絞り出すように行なっています。本当にネタが出ない時はいったん筋トレをしたり、本を読んだりして気分転換しますが、結局それをやったからといって直接ネタを見つけることに繋がるわけではありません。気分転換を終えてまたモニターの前に座っては、同じように絶望するという不毛なことを繰り返しています。
過去の自分のツイートやnoteを読み返してネタを再生産するということもありますが、その手段もすでにやりすぎて、ネタが擦り切れています。そろそろ使い回しがバレそうな雰囲気なので、これもあまり多用するわけにはいきません(ちなみに「ネタがないことをネタにする」のももう何度目かになります)。
結果として毎日が更新に追われる日々です。ストックとは無縁で、このnoteだって更新当日の朝に書いているのです。自転車操業、火の車そのものです。
死にゆく感性のオッサン
もうずっと在宅勤務生活を続けているので、貴重な外出の機会には眼を血走らせて何か書けそうなことはないかと探しますが、それも空振りに終わることがほとんどです。
鎮皇のnoteでも書かれているように、中国住みも無駄に年数だけ重なってくるともう新鮮さのカケラも無くなります。最初はあれだけ衝撃的だった鎮の街並みも、慣れてしまえばただの日常です。なんだったら最近キレイになってきてどんどん面白みがなくなっていってるし。
思えば僕は「オッサン」とは言い切れないかもしれない、くらいには若い年齢で中国に来ましたが、そこから特に何を成すこともなく年月は過ぎ、すでにまごうことなきオッサンになってしまいました。肌はガサガサだし、食事の量は減ってるのに体重は増えるし、夜は遅くまで起きていられないし、変なところの毛が太く長くなってきてるし。
何より、感性の衰えみたいなものを感じます。新しい音楽や映画で感動したりすることも少なくなりました。むしろ最近は新しいものを既存のパターンの枠組みに当てはめて斜めに見ることばかりしています。「ああ、この音楽はあのジャンルとこのジャンルから影響を受けたんだろうな」とか「この映画はあの名作映画のパターンを踏襲してるんだな」とか。かつて新しい音楽が出てくるたび「これはビートルズの影響だな」と口癖のように言ってた親をあれほど鬱陶しがっていたというのに。今じゃすっかり自分が老害です。
話が少し逸れましたが、ともかくそんな死んだ感性では街を歩いていてもそうそう感動することもなくなってしまいました。感動とはすなわちネタですが、結局はそれをボロボロ取りこぼしているのかもしれません。ちゃんとアンテナを張っていればネタにできることでもスルーしていたりするのでしょう。本当に老いとは忌々しいものです。
まだ舞えるオッサン
でもまあ、オッサンにはオッサンの戦い方があります。
物事を斜めにしか見れなくなった哀れなオッサンにも、それはそれなりに役に立つものの見方を提供できることがあるはずです。ある対象を長く、しつこく見てきた者にしかわからないことと、それを無理矢理にでも言葉にし続けてきた人間にしか見えない境地のようなものを目指してやっていくしかありません。
世の中についていけなくなり、ボロボロと取りこぼしていくものの中からなんとか掴み取れたものを必死で磨いていく。そうやっていくことで、自分の出せるものの精度を上げていく。
若者に嫌われないように注意しながら、かといってヘコヘコ媚びることもなく、自分に見えた世界を堂々と形にしていけば、それが誰かに新たな知見をもたらしたり、日々のちょっとした糧になることもあるでしょう。
オッサンの捻り出したものには、オッサンにしか出せない価値が含まれています。
オッサンだって、まだ舞えるんです。
オッサン、未だ死なずです。
宣伝をするオッサン
そんなまだまだ元気な中国在住オッサンが繰り出す弊noteは、来年の1月1日をもって定期購読マガジンに移行します。これまで以上に面白く、中国について他では読めないようなものを月にコーヒー2杯分の値段で提供する良質なマガジンにしていく予定ですので、ぜひ皆さま奮って購読をお願いします。
最後は露骨な宣伝でした。オッサンになると何かと金が入り用なんです。どうかご容赦ください。
そんなわけで今日のnoteも走り抜けました。それではまた。
いいなと思ったら応援しよう!
