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おもんないジョークと、反体制中国人の話

今日はこのニュースについて扱います。

日本在住の中国人ジャーナリスト・王志安さんが、台湾への入境制限を受けたという話題です。僕は何度も王さんの動画をマガジンで扱っているので、この件についても書いておくべきだと思い、筆を取っています。

ですが……この件について書こうと背景情報を調べるほど、ため息が出るというか、なんだかなあと思うようなことばかりを感じて、気が滅入っています。

今日はそんなため息混じりの文章になるかもしれませんが、ご了承ください。

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この件についてはよく知らない読者がほとんどだと思うので、簡単に経緯を書いておきます。

まず王さんは、今年の初めから台湾の総統選挙の取材のために台湾を訪れていました。各政党の集会を訪れたり、台湾の日常を切り取るような動画をすでにたくさん発表しています。

王さんは20日ごろに日本に戻っていたのですが、その後しばらくして台湾の移民局が、王さんの5年間の台湾への入境を禁止することを発表しました。理由は、観光ビザで入境したにもかかわらず、現地のテレビ番組に出演した(つまりビザ外の仕事をした)からというものでした。

その様子はYouTubeに上がっています。

王さんは、この出演でギャラは受け取っておらず、さらにいえばこれは番組上で民進党(現在の政権与党で、今回の選挙でも最大議席を獲得した政党)を批判したことを受けての恣意的な報復措置だと憤慨し、訴訟の準備を進めています。

いっぽうで問題にされているのが、その「批判」の部分です。上の動画ではカットされていますが、民進党に言及する際に身体障害者を模倣し、揶揄するようにとれる部分があったことが、逆に王さん自身に対する激烈な非難を呼んでいます。

王さんは差別的な意図はなかったとしていますが、これに対する批判の声は止まず、中国語圏のネット空間では個人情報晒しなどが始まってしまいました。王さんはたまらず謝罪の動画を出し、周囲のスタッフの安全なども含め、「網暴」(ネット上の暴力)をやめるように呼びかけています。

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さてこの件、どう評価すべきでしょうか。

個人的には、移民局による措置と王さんの失言(と、それに対する開き直り。後述します)の問題は分けて考えるべきだと思っていますが、現在のネット上ではこの2つがごっちゃに語られていて、まずそこに辟易しています。

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