橋を勝手につくったオッサン vs テキトーな当局、さて悪いのは誰だ?
今日は中国のネットで話題になっているニュースです。
吉林省に、ある大きな川に隣接する村がありました。そこの村民は地域によって増水するその川のために、域内の移動にたいへんな不便を強いられていました。
そこで一念発起したある村のオッサンが、私財を投じてその川に橋をかけました。その額は13万元(現在のレートで260万円)にもなったといいます。おかげで村民はそれまで川のために迂回していたルートを直接橋を渡って通れるようになり、大幅な時間の節約ができるようになりました。
オッサンはこの橋をみんなに使ってもらいたいという気持ちで作ったのであり、金儲けは目的ではありませんでしたが、利用者から気持ちとして5元〜10元ほどの通行料を取る場合があったようです。強制ではなく、払える人にだけ払ってもらうというような形でした。
しかしある時、地元の水道局がやってきて、「この橋は違法に作られたものだ」ということでオッサンとその家族に罰金を言い渡しました。ここからオッサンと地元当局が揉めるようになり、何度も水道局がやってきては罰金を要求するようなことが起きていたようです。オッサンのほうは払ったり払わなかったりと、是々非々で対応していました。
そしてある時、当局はオッサンがつくった橋を強制的に解体してしまいました。注意を受けて以来、橋としてはあまり機能していなかったようなのですが、ともあれこれでオッサンと当局の争いは終わったかに思えました。
しかし数ヶ月後、オッサンとその家族は警察によって拘束・起訴され、実刑判決を受けることになりました。理由は「尋衅滋事罪」。あえて日本語にするなら「騒乱挑発罪」でしょうか。これは日常的なトラブルに適用される罪名で、オッサンたち家族は橋を勝手に建築し、そこから金銭を得ていたということで罪に問われてしまったのです。
判決を不服としたオッサンは裁判のやり直しを求めますが、裁判所からは訴えを退けられます。しかし諦められないオッサンは、SNSなどを通じてこのことについて発信を続け、徐々に人々の関心を集めるようになりました。オッサンが広く話題になったことで、この件が今後どう動いていくのかが人々の注意を集めています。
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さてこの件、悪いのはいったい誰でしょうか?
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