上海での封鎖管理開始への雑感

上海市で「事実上のロックダウン」が始まったという報道が出ています。

外出や市街への移動を原則禁止としたうえで、全市を東西に分け、まず東部で本日から4月1日までの4日間にわたってPCR検査を実施。その後4月1日からは市の西側で同様の措置を行う、とのことです。前日の夜の時点で、すでにSNSなどでは封鎖への不満を漏らす投稿などが見られていました。

反面、中国の政府発表や報道を見ていると、「ロックダウン」(封城)という表現を使うことを避け、「封鎖管理」(封控管理)や「新規に大規模PCR検査」(新一轮核酸筛查)などが用いられています。もともと上海では「経済への影響が大きいため、上海でのロックダウンは行わない」ということが喧伝されていたため、それを引っ込めるわけにもいかない、という判断が働いているのかもしれません。

実際、直近でロックダウンに準ずる措置を受けた土地にいたものの感覚からすると、おそらく「ロックダウン」という言葉から連想されるような悲壮的なことが全市にわたって起こるような可能性は、それほど高くないのではないかと思います。

もともと上海では先日から感染者が増え、局所的な封鎖措置は至る所で行われていました。むしろ今回の全市封鎖は、そういった局所封鎖では追いつかないほど感染が広がっていたことから、大規模な抑え込みをかけ、さらに封鎖をピンポイントで行うための重点地域を改めてあぶり出す目的が大きいものと思われます。

長期間にわたって封鎖が続くのは一部の地域であり、ずっと外にも全く出られず苦しい状態が広い範囲で続くことは、あまりなさそうかなと見ています。

まあ、それは「封鎖が続くところではずっと続く」ということでもあるので、その地域に該当する人にとってはたまったものではないでしょうが……僕のnoteを読んでくださっている方には上海にお住まいの方も多いかと思いますが、皆様の住んでいる場所が厳しいことにならないよう、願うばかりです。

以下、今回の上海でのロックダウンに思う雑感を書いておきます。

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