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「日本在住フランス人」の意見に、中国在住日本人が考えたこと

日本在住のフランス人YouTuberであるBebechanさんの、こんなツイートがバズっていました。

内容は日本に住んでいながら、日本に馴染む気のない一部の外国人への苦言というものでした。僕なりに要点をまとめると、以下のようになります。

・言葉を覚えようともせず、日本の批判ばかりしている日本在住のフランス人(ひいては同様の外国人)は、日本に住むのにふさわしくない

・ビザをとって日本に住むのなら、もうそれは日本の市民ということ。市民であるためにはお客様気分で権利ばかり主張するのではなく、市民としての義務を果たさなければならない

・鍵となるのは言葉だ。言葉を理解せずにその国の文化を理解しようとすることなどできない。言葉をわかるようになれば、その国の文化について腑に落ちるようになる。

今日はこれについて、中国に外国人として住んでいる、似たような境遇の僕が感じたことを書いてみたいと思います。

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まずは共感したことというか、その通りだと思ったことについて。

たしかに、ビザを取得してその社会の一員になったにもかかわらず、その現地に馴染む努力をまったくせず、むしろその社会の欠点や非効率性をあげつらったり、あまつさえ見下すようなことは、褒められたものではないと思います。

Bebechanさんがいうように、市民としてそこに住むようになったのであれば、最低限の歩み寄りは絶対に必要です。ある社会の仲間に入り、その恩恵を受けるためには、その社会を尊重し、そこに貢献しようとする態度を持つべきでしょう。

ある会社に入った新入社員が、入社初日から社内の規則や習慣をいっさい尊重せず、さらにはその悪口を言い始めたら周囲はどう思うでしょうか。よほどの能力があればそれでも会社にいられるかもしれませんが、人として尊敬されないことは間違いありません。

そもそもほとんどの人は、そのような傍若無人を許されるような能力など持っていないでしょう。「なんでうちの会社に来たの?」「嫌ならやめれば?」と言われて終わりです。

会社を国に置き換えても、同じようなことが言えると思います。どうあってもその国・社会に「入れてもらっている」ことは事実なんだから、まずはそこのルールに従い、そこにいる人を尊重する態度を見せなければいけません。

これについては、僕はむしろ肝に銘じなければならないと思う部分が大きいです。それなりに中国の文化であったり、そこでのしきたりのようなものをそれなりに尊重しているつもりでいますが、それでもあまりにも日本とは違うことであったり、理解しがたいような出来事に出くわすと、それについての恨み言のようなものが出てきてしまうことがあります。

でもそういう時こそ、その「理解しがたい」ことに対して思いを寄せ、なぜこの社会ではこれが大切にされているのかについて考え、できる限り尊重する姿勢を忘れないようにしなければいけない。そんなふうに思いました。

「会社の文句を言いまくる社員」には、できればなりたくないものです。それを意識させてくれたという点では、Bebechanさんの意見に感謝したいです。

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いっぽうで、少し違和感を感じる部分もあります。

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