中国における、自由をめぐる「韻」
NHKがこんな特集をやっていたようです。
さまざまな理由で中国に見切りをつけ、日本で暮らすことを選んだ(または選ぼうとしている)中国の人々へのインタビューです。それぞれに複雑な思いを抱えながら日本を選んだことが見て取れる、良い特集でした。
なかでも印象的なのは、ゼロコロナとそれにともなう施策に違和感を覚え、日本に来ることを決意したという人の話です。
上海でゼロコロナにともなう施策の実行人員として働いていたとある男性は、仕事を懸命にこなしてもやるせなさだけが募ってしまう現状に嫌気がさし、中国を離れようと思ったそうです。
パンデミックの中心地となった武漢でテレビ局のディレクターをしていた別の男性は、ご自身の家族の出産にあたって大変な思いをしたことや、マスコミの人間としてゼロコロナに関わる事実を正しく伝えられないことに危機感を募らせ、やはり日本に来ることを選びました。
こうした考えを持つ人は、ますます厳しく終わりの見えなくなるゼロコロナ政策下でかなり増えているようです。いまの中国のやっていることに絶望している人が多いということは、ある程度の事実なのでしょう。僕の周囲でも、そうした声を聞かなくはありません。
その裏側にいる大多数の人々
いっぽうで、中国に暮らす人を見ていると、決してそのような人だけではない、と感じます。
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