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中国のどこに住み、何をすればいいんだろう。これからの勝ち筋を考えてみる

僕と同じく中国にお住まいの、くまてつさんのこんな記事を読みました。

深圳市は中国の中でも屈指の大都市です。2022年のGDPランキングは中国で3位。伸び率で言えば全国トップだそうです。僕も先日、所用で深圳市に寄ったのですが、あまりの大都会っぷりに眩暈がするほどでした。

反面、そんな深圳市では家賃がめちゃくちゃ高く、住むのには向きません。くまてつさんの記事で触れられているように、平均的な収入と家賃で考えると、収入に対して家賃が占める割合が50%にもなってしまうそうです。

試しに手元にある物件探しのアプリで見てみると、ばらつきはあるものの、深圳ではおおむねワンルームの部屋が3,000元前後で出されていました。

仮に家賃が給与の半分というのを信じるとすれば、ここの住人の給与水準はおおむね6,000元になります(あくまで平均なので、ここに当てはまる人が必ずしも多いというわけではありませんが)。可処分所得は残りの3,000元。日本円にすれば、自由にできるお金はひと月に6万円という具合です。

中国全体の水準から恵まれているほうといえますが、大都会での暮らしを営むにはなんとも頼りない数字です。おそらくは食費と光熱費あたりを引けば、手元にはいくらも残らないでしょう。生活はかなり厳しいと思います。

深圳市に限らず、中国の大都市はおおむね同じような家賃の水準です。これではなかなか、若者は元気が出ません。しかし、じゃあ都会での暮らしを諦めて、田舎に行けばいいのかというと、そう簡単でもありません。

上で紹介したようなワンルームに住むのは、大学を出てホワイトカラー的な仕事を目指す層だと考えられますが、そもそもそうした仕事は田舎には存在していないか、あったとしても一握りです。少なくとも、いまの増えすぎた大卒の数を包摂するような仕事は、地方にはほとんどありません。

それに、過去にとある事情でけっこうな田舎にカンヅメにされてしまった時に感じたのですが、田舎に行ったからといって生活費が劇的に安くなるわけでもないんですよね。家賃はたしかに田舎の方が大幅に下がりますが、食べるものや着るものが都会に比べて安くなるかというと、そんなことはないわけです。チェーンレストランの値段は全国どこでも変わらないし、ネットショッピングで買うものの値段ももちろん同じです。

おそらく深圳のような都会を諦めて地方に行ったとしても、コストが抑えられるのは家賃だけです。むしろ期待できる給与が下がってしまい、そのくせ生活費は変わらないので、手元に残るお金が少なくなってしまうかもしれません。

こう考えると、中国ではいったいどこに住むのが正解なのか、と思えてきます。どこに住んでもしんどいなら、いったいどうすりゃいいのか。

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なんか絶望的になってきました。中国の若者はどうしていけばいいんでしょうか。

外国人の勝手なお節介ですが、これからの中国での「勝ち筋」というか、どこに住み、どういう戦略をとったらいいのかを自分なりに考えてみました。

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