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有事は、「忖度」によって起こるのかもしれない

昨日は、アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問に関するnoteを書きました。

そこでは、これをきっかけに「有事」が発生するようなことは考えにくいだろう、ということを書きました。中国側から見た場合、台湾ないしアメリカに手を出すデメリットがあまりにも大きすぎるからです。

いっぽうで、そのような損得勘定を超えた事態が今後に起こる可能性はまったくゼロではないのかも、ということも最後に書きました。今日は予告通り、なぜそう思うのかについて書いていきます。

本来考慮すべき台湾・アメリカ側の事情ををあまり鑑みておらず、あくまで中国の事情を見て一方的に思うことにはなってしまうのですが、よろしければお読みください。

題して、「有事は、ふたつの「忖度」によって起こるのかもしれない」です。

中央から「民意」への過剰な忖度

昨日のnoteでは、いまペロシ氏の訪台に対して中国側が軍事行動をともなう強い態度を示しているのは、あくまで国内に向けたパフォーマンスであるということを書きました。アメリカにナメられたままになり、国民の求心力が下がることを、中央は何より恐れています。

ただ、いまはプロレス的な煽り合いで済んでいるのだとしても、同様のことが何度も続けば、今後はどうなるかわかりません。

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