南京市の旧日本軍人の位牌の件にまつわる雑感
いま中国で大きく話題になっている、こんな話をご存知でしょうか。
先日、南京市の玄奘寺というお寺に、旧日本軍の軍人の位牌が祀られている様子の写真がSNS上にアップされました。しかもそこに刻まれている名前は、いわゆる南京事件に関わった戦犯として、戦後に裁かれた人物のものばかりでした。
写真はネット民の大きな怒りとともに、瞬く間に拡散。騒ぎを受け、当該の寺の活動は停止、当地の宗教関係を管轄する政府部門の責任者は解任。市政府による調査が開始されるなど、大きな騒動に発展しています。
昨日の夜、その政府による調査チームによる調査結果の発表があったようで、その内容が公開されていました。ネットで読めます。
これによると、事件は以下のような経緯で発生したようです。
ミニー・ヴォートリン氏というのは、日中戦争の期間中に中国に滞在していたアメリカ宣教師で、南京で難民保護などに関わっていた人物だそうです。当時の体験がトラウマとなり、アメリカに帰国後も抑うつ症状が深刻化し、ついには自ら命を絶ってしまったといいます。
現在もこの件への注目というか、熱狂は冷めやらず、当局がどのような始末をつけるのかに注目が集まっているようです。日本の、ある意味では歴史上もっとも大きな事件に関わることですから、大きな影響があるのも無理からぬことかもしれません。
以下、この事件について考えたことや雑感を書いていきます。
もしかして期待されていると困るので書いておくと、中国における対日感情がどうであるとか、反日教育がどうだとかいう内容ではなく、事件の経緯を読んだときに浮かんだ個人的な思索の吐露ですので、その点ご了承の方のみ先にお進みください。
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