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中国でクリスマスは禁止されていないが、隠れキリシタンはいるという話

今年もこの季節がやってきました。

すなわち、「中国ではクリスマスが禁止されている(またはされつつある)」という話が出回る季節です。

今年はTBSがやっていました。

在住者としては「うーん」という感じです。なぜなら、国全体としてクリスマスがことさらに拒否されているという空気など、まるで感じないからです。

近所のパン屋にはサンタクロースのステッカーが貼られて、普通にクリスマスケーキを売っています。ケンタッキーにはこの時期クリスマスバレル的なものが出ますし、スーパーにはクリスマスの飾り付けが並べられたりもしています。クリスマスが禁止されているという雰囲気はありません。

実はこれ、去年も書きました。

中国は広い国ですし、西洋的なものへの抵抗感を持つ人も一定数以上いますから、「クリスマスを祝うな!」と騒ぐネトウヨおじさんみたいな人が存在するのは事実でしょう。また、小学生に「西洋の祝日を拒否します」と言わせていることなどが信じ難いことであるというのもわかります。

ただし、それはあくまでも一部の、西洋思想への嫌悪を過度に内面化してしまった人による、極端な例だと捉えるべきです。上の動画では最後に習近平国家主席による「中国式現代化」まで持ち出していますが、これを国全体としての流れであると見るのはさすがに拡大解釈が過ぎるように思いました。

ちなみに上記のTBSの動画、去年の時点でごく一部の地方の小中学校に出されただけの通知(しかも実効性の相当に怪しいもの)を、あたかも直近で全国に出されたかのように扱うというミスリードがなされています。

泡沫ネトウヨジジイとかの趣味のYouTube動画ならわかりますが、TBSという大手放送局がこれを流しているのはずさんというか、しょうもないなあ……というのが個人的な感想です。

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と、今年も珍説としての「中国ではクリスマス禁止」を斬っておいたわけですが、それとは別に「中国における西洋的宗教への抑圧」ということで、このマガジンで扱っておきたいことがあります。

それは、中国における「家庭教会」なるものと、そこで信仰を続けるいわば中国版「隠れキリシタン」の存在です。以下、それについて書いてみたいと思います。

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