何から何までダサい。中国人留学生によるプロパガンダ・グラフィティ事件 in ロンドン
今日は中国語圏で話題のニュースについてです。
イギリス・ロンドンに、Brick Laneという街があるそうです。そこは学生街または芸術の街として知られており、とりわけ街中の壁に描かれたウォールペイントやグラフィティが有名なところのようです。
そのBrick Laneで、とある中国人留学生を中心としたグループが、もとはグラフィティが描かれていた壁を真っ白に塗り潰しました。そしてその上から、中国でプロパガンダとして用いられている、24文字からなる「社会主義核心価値観」を書きあげてしまう、という事件が発生しました。とんだ「グラフィティ」です。
この事件の首謀者であり、美大生でもあるらしい「yique一鹊」を名乗る人物は、自身のInstagram上で「政治的な意味はない」と前置きをしながらも、ロンドンにおける自由のあり方を「植民地主義に基づいた偽りの自由」であるとしています。それに対するカウンターが、この作品だといいたいようです。
そして「他のアーティストの作品を塗りつぶしてしまったことは残念だが、それは彼らの持つ自由の代償だろう」と、いわゆる「西側の自由」を茶化してみせています。
このような行為は一部の反発を生んでいます。とりわけ、現地の中華系でも中国の体制に反感を持つ人がこれをよく思わなかったようで、この「作品」の上から反中国的なメッセージを書き足したりするなどの「二次創作」が行われました。
このnoteを書いている現在は、そうした「二次創作」ごといったん壁が塗りつぶされたものの、すぐにまた中国に関係するメッセージが書き込まれるなど、いたちごっことなっているようです。
以下、この件についての所感を述べていきます。
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個人的には、一連の流れを「クソほどダサいな」と思って見ています。
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