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世界が中国にとってのB級市場になっているんじゃないか、という話
TemuやSHEINなど、中国系の激安ECサービスの躍進が話題ですね。
SHEINに関してはかなり前にマガジンを書いていて、これは細かい問題には目をつぶりながら全力でスタートダッシュを駆け抜け、ビジネスの規模を拡大していくという、中国式ビジネスモデルの輸出だというようなことを書きました。
その後、Temuが同じような方法論で人気を獲得し、TemuとSHEINが中国発のECブランドとして名を馳せるようになりました。品質や知的財産権の問題などいろいろ問題はあれど、いまのところこれらの「中国モデル」は世界的に成功していると言っていいでしょう。消費者は結局、安いが一番ですからね。
「中国モデル」といえば、広告にものすごい力を入れているのもこの2社の特徴です。SNS広告では見ない日はないと言っていいですし、日本語のYouTubeを検索すると、この2社がスポンサードしている動画(いわゆる案件動画)がわんさか出てきます。若者に人気なのはこのへんが影響しているんでしょうか。
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さて、ことほど左様に日本、そして世界を席巻しつつあるTemuとSHEINですが、「中国発」のECサービスであるにもかかわらず、中国ではほぼその名前を知られていません。なぜでしょう。
答えは簡単、この2つのブランドは中国ではサービスを展開していないからです。中国のアプリストアには、この2つECのアプリは存在していません。
では、中国ではこれらのECアプリで売っているものが買えないのかというと、もちろんそんなことはありません。SHEINやTemuに流れている商品のほとんどは、中国のECサイトで画像検索でもすれば、すぐに見つけることができます。
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たとえば、Temuの日本版のアプリで見つけたこのハンディクリーナーですが、この画像を中国の「拼多多」というプラットフォームで検索にかけると、まったく同じものが見つかりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1715157079098-JnTLQwqszE.jpg?width=1200)
値段は日本のTemuが612円に対し、中国の拼多多では13.4元、つまりいまの超円安レートでも280円程度です。日本でも激安ですが、中国だともっと激安だということがわかります。
さて、ここでまた問題。最近は不景気とはいえGDP世界2位に成り上がり、生活水準や物価が上がったはずの中国において、これらの激安商品を買っているのは誰でしょうか?
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