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noteを書くにあたって参考にしているnote

noteをはじめてだいたい4ヶ月くらいが経ちました。

週に一回ペースの更新なのでたいした量を書いているわけではないのですが、思った以上にたくさん読んでいただいており、文章が上手ですねとお褒めの言葉をいただく機会も得ました。

実際には文章が上手なのではなく、世にある文章の書き方指南などを自分なりに取り入れながらさぐりさぐり書いているのがたまたまうまくいっている、ということだと思っています。そもそも「上手ですね」がお世辞である可能性はここでは考慮しません。

noteにも文章を書くことそれ自体に関する記事がいくつもありますが、そのなかでも自分がnoteを書くにあたりタメになったものをまとめてみました。noteが思うように書けない! とお悩みの方の参考になればと思います。

山浦まさかさん『ライター歴数年の私が考える「構成案づくり」「執筆」のコツ』

普段からTwitterでやりとりさせていただいている、まっかちん(しゃんぷー)こと山浦さんのnote。ライター・編集者として活動されてきた中でご自身が気がついたことや、他のライターさんへ発注する側としてフィードバックしていることを基に書かれた、記事を作るにあたって気をつけるべきことのまとめです。

特に役立っているのが構成案づくりの部分です。「世間は無名の自分の意見を求めていない」ということを自分に言い聞かせつつ、客観性を保ちながら事物の面白さや価値のある情報を伝えるにはどうしたらよいか考えながら見出しや構成をつくる、というものです。

これを意識するようになってからは本文を書き始める前の構想にしっかり時間を割くようになり、筋道を立ててから書くことができるようになりました。逆に言うと、いきなり本文から書き始めて途中で自分の書くべきことを見失ったり、「…コレ、面白くないな」と気づいてボツにする、ということが少なくなりました。

主にご自身の勤務先関係に向けて書かれたもののようですが、それ以外の人が読んでも役に立つと思います。

安田峰俊さん『片手間で教える文章講座』シリーズ

中国関係を主戦場にご活躍されているルポライター・安田峰俊さんによる、文章の書き方全般をレクチャーするシリーズ。現在、このシリーズ内で6つの記事が投稿されています。

なかでも「ユニバーサル日本語」を駆使した文章術の紹介は、世に溢れる下手な文章術の本などと比べてもよっぽどタメになる内容が満載で無料で読んじゃっていいのかなというレベルです。

「ユニバーサル日本語」とは、商業メディアから個人ブログ・SNS・果ては大学のレポートに至るまで幅広く応用できる「読み手に違和感を与えず、一読しただけで内容を伝えることができる文章」のことです。

一文の長さや読点・句読点の配置のような基礎的なことから、読み飛ばされないために避けておくべき表現、ひらがな/カタカナ/漢字の配分といった視覚的な要素、またその校正法など、「ユニバーサル日本語」を書くための作法が大変わかりやすくまとまっています。

これを読んで適切に実践すれば、基本的な文章の書き方はほとんど身に付けることができるように思います。知らず知らずのうちに意味の通らない悪文を書いてしまう人や、表現したいことがあるのに文章の基礎に自信がない人にはぜひ読んでいただきたいです。

”私はライター養成学校などには行ったことがない(自己投資するお金がなかったからだ)。正社員としてのマスコミへの就職歴もない。つまり私の文章術は、寄る辺なき素浪人が今日一日の糧を得るために目の前の敵を葬り続けて会得した野良犬剣法に等しい。(中略)私の文章の書き方は、ライターとしての自己の生存のみを目的として身に付けた技である。”

(片手間で教える文章講座1 「ユニバーサル日本語」の書き方https://note.com/meirojin/n/n3faba5fc665eより)

こう仰るように、何もないところからライターとして道を切り開いていく中で技術を身につけてきたという事実がその論に厚みを持たせています。安田さんが紆余曲折を経てライターとして成功するまでを綴った↓のnoteも読み物として面白すぎるので、ぜひご覧ください。そして本を極度购买する(しなさい)。

白饅頭さん『楽しく・読みやすく・読まれるテキストをnoteで書くコツ』

note定期購読マガジンのなかでもおそらく屈指の購読者数を誇る白饅頭さんの、noteというプラットフォームの特性を活かした書き方のnote。

白饅頭さんによる「書くこと」に関する記事はいくつかあるのですが、なかでもnoteの特徴に言及しているこちらを選びました。noteが文章を読ませるためにどのような意匠を凝らしているか説明したうえで、その中で最大限のアウトプットを出すための方法論を教えています。

それは文章の視認性やリズムの作り方といった技術的なことだけにとどまらず、継続することの重要性や広く読まれるにはどうすべきかという心構えなどにも及んでいます。

なによりこれらを誠実に実践し、実際にクオリティの高い文章を毎日多くの人に届けている実績のある人の言うことなので説得力がハンパないです。自分の書いたものがイマイチ読まれず反応が薄い、といったような悩みを抱えている人に読んでほしいと思います。

ほかにも、文章を書く能力を『文才』(読み手の感情を刺激すること)と『文章力』(読み手に内容を理解させること)というふたつのパラメーターに分け、それぞれの違いや能力の磨き方を述べているこちらのnoteもおすすめです。

どちらも定期購読マガジン内の有料記事にはなってしまうのですが、マガジン購読中は800近いコンテンツが閲覧できるのでとりあえず一ヶ月だけでも購読してみてほしいと思います。

この世界の残酷な答え合わせのような厳しい現実を突きつける「それ以上いけない」なモノもありますが、コンセプトは一貫して「生活のなかで生じたイライラやモヤモヤをスッキリさせる」こととなっており、日々の糧になるようなテキストが満載です。

かまたまるさん『私が文章を書く際にやっていることやルール、したがっていること。』

ツイッターを本気でやっている者(ご本人のnoteプロフィールより)、かまたまるさんが文章を書く際の個人的なルールをまとめたもの。

かまたまるさんはポエムやエッセイのような短い読み物を中心にnoteを書かれているのですが、そのどれもが読み手の心臓を掴むような異様な迫力を持っていながら、同時にとめどない爽やかさや煌びやかさを感じさせる素敵な文章ばかりです(言葉にすると陳腐につきますが、僕の貧弱な語彙では現状こうとしか表現できません)。

そんな氏の文章術ですが、僕のような感性がほぼ死んでいるオッサンが形式だけ真似するのは危険じゃないかと思いつつも、文章を音にした時の響きを自分なりに重視してみたり、根底に感情のうねりがあるかを自分に問いかけながら書くという形でなんとか活かそうと試みています。

「スマホを持たず、遠くに行く」を実践しようとして、家から出たのにバスにも乗れず水も買えず早々に詰んだこともありました(中国はキャッシュレス社会ということもあり、スマホがないと何もできないのです)。

ご本人が「他の人が参考にしても意味があるとは到底思えない」と述べられているように応用の効くようなものではないのかもしれませんが、そのメソッドを少し知るだけでもブラックボックスの中身を覗いているような感覚がして、知的な刺激を得ることができます。

脳の使っていないところを使って文章を書いてみたい人におすすめです。

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以上が僕が文章を書くにあたって読みこみ、自分なりに生かそうとしてきたnoteの数々です。

僕自身から皆様に伝えられるような技術は何もありませんが、ここに挙げたようなものを一緒に参考にしながらnoteを楽しく書く人が少しでも増えてくれたらいいな、と思っています。

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