勉強はできなくてあたりまえ
お世話になります。岡山で理系に強い予備校・岡山進学研究塾です。
今回は、『勉強はできなくてあたりまえ』という、
『???』とも取られかねないタイトルです。
10代の方も含め、親世代に読んでいただきたい核心を付きます。
勉強はどうすればできる?
さて10代の皆様、そして親世代の皆様、勉強がどのようにしてできるようになるのか、メカニズムをご存知ですか?結論から言えば以下のファクターで決まります。
・思考力
・暗記力
・反復
・性格
以下を順に説明いたします。
思考力
ここを伸ばすには時間を要します。受験科目で言う数学・物理・現代文(小論文)は典型的な例です。
暗記系科目とは異なり、試験で差が付きやすく、点数を出すにも時間を要します。そのため、試験で点数が出なくても良いので、特に数学と現代文は高1からコツコツと継続して勉強することが重要です。
なぜ、土台が重要なのか?
さて、思考力を鍛えるのには時間を要する訳ですが、結果が出ずとも良いと言う根拠がこの『土台』です。これを作り上げるには経験上ですが、2年はかかります。大学受験の場合、これが出来てからが本当の勝負となります。それまで上手くいったり、いかなかったりを繰り返しながら出来るようになっていくものです。その状態で安定した点数が出ると思いますか?答えは言うまでもありません。10代の方、少し試験の結果が悪いくらいで一喜一憂するのはやめましょう。点数が出ないには、出ないなりの原因が存在します。保護者の方、10代の子供が紙に答えを書くのを間違えた程度で一喜一憂しないでください。時間が掛かるものなんです。
暗記力
暗記も『一度憶えて終わり!』と言うほど安易ではありません。人間は忘れる生き物です。特に憶えたての頃は10憶えても半分くらいはすぐに飛びます。
これは忘却特性と言う人間の脳の仕組みによるもので、何度か反復することで10憶えたものが脳に残る仕組みです。ただしこの工程は思考力の獲得ほど時間を要しません。また、先述の科目に比べ、社会などの暗記系科目の点数は比較的短期で安定します。
文系が理系よりも仕上がりやすい理由が少し見えてきましたか?暗記系科目が多いからです。私含め多くの大手予備校講師が提唱する科目の優先とは、この理論から生じているものです。
反復
何故、この工程が必要なのか?確かに『忘れる』というのはありますが、回数が少ない内は分かったようで分かっていないからです。試験というのは思考プロセスを問うものです。なんとなく分かったレベルで高得点は取れません。反復も時間を要するもので、それまで点数はなかなか安定しにくいもです。
性格
ある意味、一番重要です。上記3つを継続させれば勉強なんて誰にでもできます。しかし、継続性に欠ける性格の方は難しい。これを変えるのは勉強を教えるより大変かも知れません。マジメにコツコツやるタイプが受験では最も強いんです。自分で試行錯誤して手に入れた能力は嘘は付きません。以前のブログで紹介した神戸大A判定であったAくんも正にそのタイプです。
勉強はできなくてあたりまえ
もうお分かりでしょう。出来るようになるには時間を要するんです。一定時間を掛けてようやく『できる』、『できない』と言う段階に入ります。なら、例えば高1でも『できる』方はおられますよね?そういう方は小学生や遅くとも中学前半から努力を積み重ねてそのレベルに到達しているだけです。つまり、それまではできなくてあたりまえなんです。人間の思考プロセスやメカニズムを理解せず、上辺で物事を判断することこそ、本当に出来が悪い証拠です。
特に親世代の方は注意してください。あなた方のお子様は決して『できない子』ではありません。メカニズムを知らないだけなんです。
あとがき
科学的な要素も含めて書きましたが、これが人間の有するメカニズムである以上、抗いようがありません。偉そうに言ってはいますが、私はただの凡人です。しかし思考プロセス・アルゴリズムというものは大学、修士時代からイヤと言うほど叩き込まれてきましたし、受験生の頃からその重要性に薄々勘付いてはいました。時間を掛け、血の滲む努力を積み重ねた結果、理解に至り、岡山進学研究塾の塾長として後進の塾生や講師へ伝えています。
勉強はできなくてあたりまえ、そして誰にでもできるものです。